東京時代、コンサートや観劇、書店、そしてタワレコ、すみや、HMVやWAVEなどのCD店巡りで渋谷に行くことが多かった僕は、この店をいつも使っていました。スクランブル交差点前、渋谷西村2階の「西村フルーツパーラー」です。
ニュース等で渋谷のスクランブル交差点が写る度に、このお店が健在かどうか、いつも画面の中を探してしまいます。
いつ行っても満席近いので、エレベーターではなく階段を駆け上がって入り口に向かうのが常でした。
パフェを主体とした渋谷のお店。お客は若い人達ばかりですが、お年寄りや中年カップルも多いのがこのお店。僕がここを利用する時は、ミックスサンドとアイスラテをセットでオーダーしていました。これがセットで約1300円(2010年当時)なのですが、安い!お腹が美味しい味で満たされます。
僕がこの店で最も愛したものは、このお店の「サービス」でした。形の無いものに支払うサービスとはどういうものかが、このお店では実感出来ました。オーダーは誰にしてもいいのですが、食べ物を配膳してくれる人で、気分が変わり味は変わります。アルバイトの女の子は駄目!副店長も駄目!1人最高のちょっとハンサムないい男がいるのです。それがこのお店の店長でした!
写真が当時の店長で、コーヒーを置く時も、例えば2人で行くと、対角線もしくは前後対象に1ミリの狂いも無く、コースターから水、ストローまで全てを置いてくれます。そして問題のミックスサンド。ヨーグルトも付くのですが、フォーク、スプーンをナプキンの上に置く動作までが流れるように華麗なのです。パーフェクトにオーダーを置いていってくれました。
常に店内に目を配っており、厨房の方からモノを落とす音が聞こえて来るやいなや、「お騒がせして申し訳ございません。」店内に速攻でお詫び。出したものに粗相があれば「申し訳ございません。只今すぐにお取替えいたします。今暫くお待ち下さい」。何よりすごいのは、この店長だけは必ず
レディ・ファーストでテーブル・サービスを行うのです!コーヒーを出してからサンドを出すまでの時間まで、最適な時間で出してくれます。コーヒーの氷が溶けない内に。
2010年11月26日、オリビア・ニュートン・ジョンのオーチャードホールのコンサートに行く前に、ここで珈琲を飲んだことも思い出深い。写真はその一月後の12月24日。僕が最後にこのお店に行った日の渋谷の風景です。当時の携帯のカメラが、この程度の性能だったのも懐かしい。(笑)
ショートケーキがクリスマスのデコレーションに。
店の向かいのビルには有馬記念の宣伝が。この2日後に1着ビクトワールピサ、2着ブエナビスタ、3着トゥザグローリーの3連単で僕は6万円を獲得。この翌2011年3月に東日本大震災が起こり、それを契機に僕は大阪に戻りました。
それから10年ほど経過した2022年、僕は思いもしなかったことから、もう1度このお店を思い出すことになります。それは・・・
この映画の中に、このお店の内外が登場していたからです。
しっかり実名でお店の名前も見えています。渋谷の街が舞台になる作品でしたが、このお店を劇中に目にした時は物語そっちのけで驚きました。