アーバンライフの愉しみ

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ショルティのマーラー第2番「復活」

2016年10月16日 | 音楽三昧

久しぶりに、ショルティのマーラーを聴いた。

手元にある音盤は、上記の他、1番「巨人」、3番、5番、8番「千人の交響曲」だが、番号が増えるに従って馴染みも薄くなる。

ただ、マーラーの音楽は歳と共に味わいが変化していくもののようで、今回聴いた「復活」は、幽玄な世界観を広大なスケール感で提示するすばらしいものであった。(ショルティ指揮ロンドンシンフォニー:1967年制作)

マーラーは、第5楽章に次のような詩(部分)を置いた。

 おお、信じよ、
 おまえは空しく生まれたのではない!
 空しく生き、苦しんだのではない!

 生まれ出たものは、必ず滅びる。
 滅びたものは、必ずよみがえる!
 震えおののくのをやめよ!
 生きることに備えるがよい!

 おお、あらゆるものに浸み渡る苦痛よ、
 私はおまえから身を離した!
 おお、あらゆるものを征服する死よ、
 いまやおまえは征服された!
 私が勝ち取った翼で
 愛への熱い欲求のうちに私は飛び去っていこう、
 かつていかなる目も達したことのない光へと向かって!

他方、3・11の鎮魂歌のようにも聴いた。
あの大震災で奪われた数知れない人々の魂への想いである。

そう言えば、ジャケットにある樹木は、(陸前高田市の)高田松原にただ1本生き残った「奇跡の一本松」のように見えなくもない。

蛇足:マリス・ヤンソンス/ロイヤルコンセルトフェボウによる「復活」は、こちらでお聴きになれます。

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