核兵器を禁止する条約をつくる交渉を始める(初めての)会議が、今年3月と6月に国連で行われます。
これは、昨年10月27日の国連総会第一委員会の決議によるものです。
この決議案には、177ヶ国中、123ヶ国が賛成しましたが、日本の含む38ヶ国が反対し16ヶ国が棄権しました。
賛成した国(123ヶ国)
アイルランド、アゼルバイジャン、アラブ首長国連邦、アルジエリア、アルゼンチン、アンゴラ、アンティグア・パーブーダ、イエメン、イラク、イラン、インドネシア、ウガンダ、ウルグアイ、エクアドル、エジプト、エチオピア、エリトリア、エルサルバドル、オーストリア、オマーン、ガーナ、カザフスタン、力夕一ル、カボベルデ、ガボン、カメルーン、ガンビア、カンボジア、北朝鮮、ギニア、ギニア、ビサウ、キプロス、キューバ、キリバス、グアテマラ、クウエート、グレナダ、ケニア、コートジボワール、コスタリカ、コモロ、コロンビア、コンゴ、コンゴ共和国、サウジアラビア、サモア、ザンビア、サンマリノ、シエラレオネ、ジャマイカ、シンガポール、ジンバブエ、スウェーデン、スリナム、スリランカ、スワジランド、赤道ギニア、セントクリストファー・ネビス、セントビンセント・グレナディーン、セントルシア、ソマリアソロモン諸島、タイ、タンザニア、チャド、中央アフリカ、チュニジア、チリ、ツバル、卜一ゴ、ドミニカ、ドミニ力共和国、トリニダード・トバゴ、トルクメニスタン、トンガ、ナイジェリア、ナウル、ナミビア、ニジェール、ニュージーランド、ネパール、バーレーン、バハマ、パナマ、パプアニューギニア、パラオ、パラグアイ、バルバドス、バングラデシュ、東ティモール、フィジー、フイリピン、ブータン、ブラジル、ブルギナファソ、ブルネイ、ブルンジ、ブルンジ、ベネズエラ、ベリーズ、ペルー、ボツワナ、ボリビア、マーシャル諸島、マケドニア、マダガスカル、マラウイ、マルタ、マレーシア、南アフリ力、ミャンマー、メキシコ、モーリシャス、モーリタニア、モザンビーク、モルディブ、ヨルダン、ラオス、リビア、リヒテンシュタイン、ルワンダ、レソト、レバノン
反対した国(38ヶ国)
アイスランド、”アメリカ”、アルバニア、アンドラ、”イギリス”、”イスラエル”、イタリア、エストニア、オーストラリア、カナダ、韓国、ギリシャ、クロアチア、スペイン、スロバキア、スロベニア、セルビア、チェコ、デンマーク.、ドイツ、トルコ、日本、ノルウェー、ハンガリー、”フランス”、ブルガリア、ベルギー、ポーランド、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ポルトガル、ミクロネシア、モナコ、モンテネグロ、ラトビア、リトアニア、ルーマニア、ルクセンブルク、”ロシア”
棄権した国(16ヶ国)
アルメニア、”インド”、ウズベキスタン、オランダ、ガイアナ、キルギス、スイス、スーダン、”中国”、ニカラグア、”パキスタン”、バヌアツ、フィンランド、ベラルーシ、マリ、モロッコ
(注)”太文字”表示は、核保有国です。北朝鮮の核保有は、正式に確認されていません。
不思議なことに、世界で唯一の被爆国である日本が、この決議案に「反対」票を投じたことです。何が積極的平和主義(外交)かと、文句のひとつも言ってみたくなります。
加えて、米国の強い影響力下にあるNATO加盟諸国がオランダを除いて、反対に回りました。彼らの言い分は、「核廃絶は非現実的で、段階的に縮減すべき」と、実質的に核兵器を野放しにしようとするものです。
しかし、世界の大勢は、核廃絶への道に大きく踏み出しており、その一歩となる条約交渉が本格化する今年は勝負の年となります。