NHKオンデマンドのプレミアムシアターに、昨年10月のウイーンフィル来日コンサートがリリースされた。
これは、2016年10月1・2日サントリーホールで開催された開館30周年記念ガラ・コンサートを2時間21分にわたり収録したもので、見(聴き)ごたえのするすばらしい番組となっている。
出演
指 揮:ズービン・メータ、小澤征爾
管弦楽:ウィーン・フィルハーモニー
ソリスト:アンネ・ゾフィー・ムター(ヴァイオリン)、ヘン・ライス(ソプラノ)
プログラム
・モーツァルト:オペラ「フィガロの結婚」K492から 序曲(メータ)
・シューベルト:交響曲第7番 ロ短調 D759 「未完成」(小沢)
・武満徹:ノスタルジア ~アンドレイ・タルコフスキーの追憶に~(小沢、ムター)
・ドビュッシー:交響詩「海」-3つの交響的スケッチ(メータ)
・ヨハン・シュトラウスII:ワルツ「春の声」など(メータ、ライス)
特に、2番目に演奏されたシューベルトの「未完成」は、小沢征爾氏の指揮ぶりをつぶさに見ることができ、とても興味深かった。
当日は体調のせいか、椅子に腰を下ろしタクトを持たず指揮をしていたが、単に身振りだけでなく、顔の表情や視線、加えて微妙な手先の動きで、あのウイーンフィルを自在にコントロールする様は、何か神がかっているようであった。ご一聴をお勧めします。写真は、放映映像から作成しました。