昨秋、藤村の「木曽路はすべて山の中である」の書き出しに始まる「夜明け前」に触発され、馬籠・妻籠宿散策のツアーに便乗した。
その際、馬籠宿についてはご報告したが、昨日、ツアーで撮った写真を見ていたら、妻籠宿についてはお見せしていないことがわかった。
という訳で、もはや賞味期限切れかと思いますが、写真をいくつかお見せしたいと思います。
案内板を右折して坂道を上ると、そこはもう昔ながらの宿場街です。両側に旅籠が軒を連ねる通りが続きます。
妻籠宿案内図。大きな図はこちらにあります。
妻籠宿の中心部にあたる「脇本陣奥谷(おくや)」と資料館です。代々、佐々木氏が勤めてきましたが、現在の総ヒノキの建物は、明治10年に再建されたものです。
資料館に展示された妻籠の歴史と文化・風俗などの豊富な展示。これは木こりの地にふさわしく、各種の伐採や加工の道具類と材種の説明。
これは、伐採した材木を川に流す際の仕掛けを説明した展示。
これは、「夜明け前」の主人公半蔵のモデルとなった島崎藤村のご尊父「島崎正樹」氏の筆になる色紙。
それにしても、こうした史跡が今も当時のおもかげをしっかり残したまま保存されている(多くは、人が住み暮らしている)ことに共感を覚えました。見学当日は、生憎、雨で条件はよくなかったのですが、「夜明け前」の舞台を直近にすることができ感激でした。