昨年末急逝した、人気作詞家・直木賞作家なかにし礼氏の代表作を読んだ。
文庫版上下巻788頁。
物語~昭和9年、夢と希望に満ちた森田夫妻は、満州東北部の牡丹江で造り酒屋を開業すべく海を渡る。待ち受けていたのは、荒涼たる満州の荒れ野と謀略の渦巻く新天地であった・・・。
なかにし礼氏の自伝的小説とされる壮絶な物語なのだが、整理された歴史的背景とすぐれた構成、加えて、直木賞作家に恥じない文章力とによって完成度の高い物語に仕上がっている。(休眼日にも拘わらず)一気呵成に読んだ。
ご一読をお勧めします。(お勧め度:★★★)