風のたより

つれづれに

      長寿十則

2009-10-15 | Weblog


     久しぶりに近くの森に出かけました。
     10月もいつしか半ば、今月末には主人の一周忌を控え、それにあわせ何かと用事があり散歩
     もままならずでしたが、こうして森の中を歩いていると不思議な安らぎがあります。
     秋の森はどこか心が落ち着きます。
     どこか遠くに出かけなくても、周りには自然いっぱい!!
     森の中に差し込む光の帯は神々しいいほど。




     この道は旧中仙道。
     昔、この道はもっと細く獣道のようでしたが、市の整備が入り敷石が敷きつめられ
     道幅も広くなりすっかり綺麗になりました。

     昔この道をどれだけの人々が行き来したのでしょうか?
     姫街道とも言われ、多くの姫たちもこの険しい細道を籠に揺られ江戸に向かったことでしょう。
     そんなことを思いながら辿ってみるのも大いなる浪漫ですね。
     秋の日はここでも長い影を創っています。




     散歩から戻り見つけた障子に映る庭の木々の陰。
     これも秋の陽のいたづらでしょうか?。

     手入れせずにすっかり伸びきってしまった庭木も今は植木職人の剪定を待つばかり。
     猫の額ほどの庭に、入居当時の勢いに任せて入れた庭の木々が、今や始末に困るほど
     大きくなってしまい、もはや私の手には負えなくなってしまいました。




     ふと見上げた壁にかかる額に目が行きました。
     我が家の壁に掛かり生活者を毎日見下ろす三つの額。
     日ごろはあまり気にも留めずでしたが、改めて眺めてみると何と含蓄の多い格言である
     かと気づかされます。

     これは若い頃ちょっと習っていた習字の先生から頂いた色紙。
     “玉磨かざれば光なし”
     当時たくさんの格言からこれを選んで頂いたことは、まるで今の自分を分かっていたような、、、




     こちらは主人が書の達人である会社の先輩から頂いた色紙の一枚です。
     “心は丸く気は長く、腹は立てず横にして、口慎めば、命長し”とでも読むのでしょうか??
     読み方は良く分かりませんが、長寿の秘訣には間違いなしですね。




     これも同じく主人が先輩から頂いた色紙です。
     この格言をよくよく見るたびに、なるほどと納得します。
     現代人の日常を諭すように語り掛けてくる言葉の意味深さに感銘さえしてしまいます。

     横書きを見るとこれは京都大徳寺大仙院のご住職のお言葉とか。
     この“長寿十則”を励行していたら、主人はもっともっと長生きできたかも知れないと
     思うと、今ではこれらの色紙の言葉が重く心に残る日々になってしまいました。