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本山からの案内状をいただき主人の三回忌の法要をかねて初秋の京都へでかけました。
京都駅から堀川通りを北に数百メートル行くと左側に西本願寺の立派なご門が現れます。
門を入り広いお庭の先に左に御影堂、右に阿弥陀堂が配置された伽藍建築が見渡せます。
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たくさんの門徒たちの法要はこの阿弥陀堂で行われました。
三人の僧侶による読経は大きな本堂の中で厳かにひびき、一人ひとりのご焼香があり、
僧侶による説法の後、合掌、礼拝で法要は40分ほどで終了となり、お土産に“松風”と
書かれたお干菓子を二ついただきました。
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無事法事を済ませ庭に下りると結婚式を済ませた白無垢姿のお嫁さんの一行に遭遇。
こんな立派な場所での仏前結婚式だったんですね。
いつまでもお幸せに!!
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お庭の左奥には西本願寺で有名な唐門があります。
入母屋造りの黒漆塗りに彩色彫刻された豪華なご門で、別名日暮門(ひぐらしもん)
と言われるとか。
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近づいて見ると麒麟や雲門、牡丹に唐獅子などの透かし彫りが飾り金と黒漆塗の柱に
映え見事です。
日暮門と言われるのも、いつまでも見ていると日が暮れるほどというところから
付けられた名前とか。
この唐門は国宝になっているようです。
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西本願寺を出た後はしばしの京都見物となりました。
京都駅からバスで清水まで行き今回は三年坂から二年坂を下りて高台寺への道へ。
石畳の坂道の両側には京都らしいお店が軒を並べています。
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途中にはこんな可愛い舞妓さんに出会いました。
でもこの舞妓さん、どうやら観光客が貸衣装を借りてのお出ましのようです。
ちょっと恥ずかしげに微笑んでいるところがいいですね。
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しばらく行くと、かすかなお経の声が、、、
そしてこんな人も、、、
このお坊さん、よく見ると外国の方でした。
日本文化に触れ何か得るものがあり僧侶の道を選んだのでしょうか?
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二年坂の先に今回ぜひ寄りたかった高台寺の庫裏が見えてきました。
高台寺は豊臣秀吉没後正室の北政所ねねが秀吉の菩提を弔うために建てたお寺です。
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入るとすぐ大きく開かれた縁側にはお庭を眺めるたくさんの方々が、、、
庭の木々は紅葉にはまだ早くわづかに色づく程度でしたが、素晴らしいお庭が
広がっています。
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お庭は小堀遠州による庭園で国の史跡、名勝に指定されている庭園だそうです。
まん中には桧皮葺の観月台がありました。
風情ある落ち着いた佇まいです。
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そして高台寺で有名なのが開山堂と霊廟を結ぶ廊下で、龍の背に似ているところから
付けられた臥龍廊。
長い木の回廊が山を登っていました。
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高台寺の隣には北の政所の終焉の地とされる圓徳院があります。
このご門から入り見学に。
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桃山時代の代表的庭園で国名勝指定にされている北庭の庭は、築山を中心に枯山水の
回遊式庭園になっていました。
ここのお庭も素晴らしく、いつまでも眺めていたい気分でした。
京都はなんといってもお庭がいいですね。
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高台寺のついでにもう一つ寄りたいところは石塀小路です。
高台寺までの道の途中から細い路地が続くところが石塀小路と言われる場所です。
ちょと入口が分かりづらく何度も人に尋ねてやっと入った小道は京都の町屋の
雰囲気が漂っていました。
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更に細い道を進むと石塀小路の名の由来の様な石で囲まれた道になっていました。
細い道の両側は高い石垣が続き、途中には暖簾をかけたお食事処がところどころに、、、
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散策を楽しんでいるうちに日はすっぽりと暮れ夕闇に。
急いで祇園までの道を急ぎ、にぎやかな大通りへ出てバスで京都駅まで戻り今夜の宿へ。