今日は神戸のある「前進」をご紹介します。
じつは昨年の秋、つなぐ会を応援してくださっているある友人が、神戸市立の中学校で配布されたという冊子『あすへの飛翔――人権についてかんがえてみませんか』を見せてくださいました。A4サイズ30ページのカラー刷りの冊子です。この中にはさまざまな人権の課題が、漫画や表やグラフを使って結構詳しく書かれてありました。その中につぎのような記述があったのです。
人権課題11――その他の人権課題
さまざまな人権課題について考えてみよう
●犯罪被害者等の人権―興味本意が人を傷つけます―
●インターネット・メールによる人権侵害
☆●性的少数者の人権―少数者への偏見差別―
●アイヌの人々の人権―日本の先住民族―
●ホームレスの人権―自立を支援―
●その他の人権課題
☆印、順番は少々気になりますが(笑)その内容をご紹介します。
平成21年版・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●性的少数者の人権―少数者への偏見差別―
「男性が男性を、女性が女性を好きになる」ことに対しては、根強い偏見や差別があります。また、からだの性とこころの性が一致しないため、社会生活に支障をきたして苦しんでいる人がいます。性的な少数者に関する理解を深め、偏見や差別をなくすことが必要です。
人間の性的指向には、いろいろな形があります。異性を愛するだけでなく、同性愛や両性愛の人もいます。また、性の自己認識「こころの性」と生物学的な性「からだの性」が違うと感じてさまざまな葛藤や社会生活に支障を感じる性同一性障害の人もいます。このような人は、少数者であるために、偏見をもたれやすく、差別的な取扱いを受けることがあります。
平成16年7月「性同一性障害の性別取扱いの特例に関する法律」が施行され、性同一性障害であって一定の条件を満たすものについては、家庭裁判所の審判を受けて、法令上の性別の取扱いの変更や戸籍上の性別記載を変更することができるようになりました。
ある人を、性的少数者であるという理由で差別したり、排除したりすることなく、それぞれの人の生き方を尊重することが大切です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
教育委員会の作ったものに「性的少数者」という言葉が初めて載った冊子なのでは??とうれしくなりました。中学1年生全員に配布されたそうです。
ここ数年ミーティングやイベントで忙しく、なかなかロビーイングに行けていなかったので、まずは久しぶりに教育委員会にお礼に伺おうということになりました。するとそこでまた新たな発見が!!(笑)担当の方とお話している中でこの冊子は毎年配布しているということがわかり、一昨年のものを見せてくださったのです。一昨年の内容はというと・・・
人権課題10――その他の人権課題
さまざまな人権問題について考えてみよう
●犯罪被害者の人権
●ホームレスの人権
☆●性同一性障害と人権
●インターネット・メールによる人権侵害
項目も順番も少し違っていますね。その内容は・・
平成20年版・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●性同一性障害と人権
性同一性障害とは?
生物的な性(からだの性)と自己認識(こころの性)が一致しないため、社会生活に支障がある状態をいいます。
性同一性障害の人々は長い間、社会の中で偏見の目にさらされ、差別を受けてきました。平成16年7月から「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が施行されました。この法律により、性同一性障害であって一定の条件を満たすものについては、性別の取扱いの変更をの審判を受けることができるようになりました。
性同一性障害を理由とする偏見や差別をなくすため、より理解を深めていくことが大切です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一年で大きな前進だと思いませんか?
平成20年には性同一性障害のみの取扱いだったものが21年には性的少数者としての取扱いに変わり、記述も長くなっていますね。
当事者の子どもたちが思春期にこれを目にしたら、少しでも悩みが軽くなるだろうか・・?学校での差別的な発言やいじめは少なくなるだろうか・・?でも授業で使われているわけではないので、これが授業の中で先生の言葉で伝えられるようにしたい・・・・とまた欲が出てくるのですが(笑)、とにかく「来年もよろしくお願いします!」と言って帰ってきました。
そしてそのあと、この冊子を編集しているという神戸市保健福祉局総務部人権課という部署にも行きました。「いいものを作ってくださってありがとうございます」とまずはお礼を言って、つなぐ会の活動のお話をしていると、今年度の神戸市の人権イベントでつなぐ会のパンフレットを配布してくださるということになったのです。まずは5月の人権映画祭「~映画を通して人権を考える~ハートフル・シネマサロン」で、このあとは8月の子ども向けの人権映画祭、そして12月の人権週間には各区で行われるイベントで配布してくださるそうです。いやあ、行動は起こしてみるものですね(笑)。先日、早速1500枚のパンフレットをお届けに行ってきました。
そして、最後にうれしいご報告があります!!
なんと、神戸市の平成22年度パートナーシップ活動助成のグループの一つとして採択され、助成金をいただけることになったのです。初めての助成金!(笑)それも神戸市からです!この助成金でホームページをリニューアルし、啓発用のパンフレットと相談窓口カードを作ります。どうぞみなさんご期待ください!!そして「こんなものにすれば・・」などのご意見やアドバイスなどありましたら、どんどんお寄せください。
ということで、神戸も少しずつですが前進しています。この前進は『BASE KOBE』の繁内さんの長年にわたる活動をはじめ、神戸まつりでのパレードの実績など、多くの人たちの地道な努力の積み重ねの結果だと思います。すぐには変わらなくても、地道に声を届け続けていくことで、何かが動き始めることを確信しました。神戸から兵庫県へ、そして全国へと、この小さな波紋が広がっていくことを願いつつ、この一年も頑張ります!!
じつは昨年の秋、つなぐ会を応援してくださっているある友人が、神戸市立の中学校で配布されたという冊子『あすへの飛翔――人権についてかんがえてみませんか』を見せてくださいました。A4サイズ30ページのカラー刷りの冊子です。この中にはさまざまな人権の課題が、漫画や表やグラフを使って結構詳しく書かれてありました。その中につぎのような記述があったのです。
人権課題11――その他の人権課題
さまざまな人権課題について考えてみよう
●犯罪被害者等の人権―興味本意が人を傷つけます―
●インターネット・メールによる人権侵害
☆●性的少数者の人権―少数者への偏見差別―
●アイヌの人々の人権―日本の先住民族―
●ホームレスの人権―自立を支援―
●その他の人権課題
☆印、順番は少々気になりますが(笑)その内容をご紹介します。
平成21年版・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●性的少数者の人権―少数者への偏見差別―
「男性が男性を、女性が女性を好きになる」ことに対しては、根強い偏見や差別があります。また、からだの性とこころの性が一致しないため、社会生活に支障をきたして苦しんでいる人がいます。性的な少数者に関する理解を深め、偏見や差別をなくすことが必要です。
人間の性的指向には、いろいろな形があります。異性を愛するだけでなく、同性愛や両性愛の人もいます。また、性の自己認識「こころの性」と生物学的な性「からだの性」が違うと感じてさまざまな葛藤や社会生活に支障を感じる性同一性障害の人もいます。このような人は、少数者であるために、偏見をもたれやすく、差別的な取扱いを受けることがあります。
平成16年7月「性同一性障害の性別取扱いの特例に関する法律」が施行され、性同一性障害であって一定の条件を満たすものについては、家庭裁判所の審判を受けて、法令上の性別の取扱いの変更や戸籍上の性別記載を変更することができるようになりました。
ある人を、性的少数者であるという理由で差別したり、排除したりすることなく、それぞれの人の生き方を尊重することが大切です。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
教育委員会の作ったものに「性的少数者」という言葉が初めて載った冊子なのでは??とうれしくなりました。中学1年生全員に配布されたそうです。
ここ数年ミーティングやイベントで忙しく、なかなかロビーイングに行けていなかったので、まずは久しぶりに教育委員会にお礼に伺おうということになりました。するとそこでまた新たな発見が!!(笑)担当の方とお話している中でこの冊子は毎年配布しているということがわかり、一昨年のものを見せてくださったのです。一昨年の内容はというと・・・
人権課題10――その他の人権課題
さまざまな人権問題について考えてみよう
●犯罪被害者の人権
●ホームレスの人権
☆●性同一性障害と人権
●インターネット・メールによる人権侵害
項目も順番も少し違っていますね。その内容は・・
平成20年版・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
●性同一性障害と人権
性同一性障害とは?
生物的な性(からだの性)と自己認識(こころの性)が一致しないため、社会生活に支障がある状態をいいます。
性同一性障害の人々は長い間、社会の中で偏見の目にさらされ、差別を受けてきました。平成16年7月から「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」が施行されました。この法律により、性同一性障害であって一定の条件を満たすものについては、性別の取扱いの変更をの審判を受けることができるようになりました。
性同一性障害を理由とする偏見や差別をなくすため、より理解を深めていくことが大切です。
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一年で大きな前進だと思いませんか?
平成20年には性同一性障害のみの取扱いだったものが21年には性的少数者としての取扱いに変わり、記述も長くなっていますね。
当事者の子どもたちが思春期にこれを目にしたら、少しでも悩みが軽くなるだろうか・・?学校での差別的な発言やいじめは少なくなるだろうか・・?でも授業で使われているわけではないので、これが授業の中で先生の言葉で伝えられるようにしたい・・・・とまた欲が出てくるのですが(笑)、とにかく「来年もよろしくお願いします!」と言って帰ってきました。
そしてそのあと、この冊子を編集しているという神戸市保健福祉局総務部人権課という部署にも行きました。「いいものを作ってくださってありがとうございます」とまずはお礼を言って、つなぐ会の活動のお話をしていると、今年度の神戸市の人権イベントでつなぐ会のパンフレットを配布してくださるということになったのです。まずは5月の人権映画祭「~映画を通して人権を考える~ハートフル・シネマサロン」で、このあとは8月の子ども向けの人権映画祭、そして12月の人権週間には各区で行われるイベントで配布してくださるそうです。いやあ、行動は起こしてみるものですね(笑)。先日、早速1500枚のパンフレットをお届けに行ってきました。
そして、最後にうれしいご報告があります!!
なんと、神戸市の平成22年度パートナーシップ活動助成のグループの一つとして採択され、助成金をいただけることになったのです。初めての助成金!(笑)それも神戸市からです!この助成金でホームページをリニューアルし、啓発用のパンフレットと相談窓口カードを作ります。どうぞみなさんご期待ください!!そして「こんなものにすれば・・」などのご意見やアドバイスなどありましたら、どんどんお寄せください。
ということで、神戸も少しずつですが前進しています。この前進は『BASE KOBE』の繁内さんの長年にわたる活動をはじめ、神戸まつりでのパレードの実績など、多くの人たちの地道な努力の積み重ねの結果だと思います。すぐには変わらなくても、地道に声を届け続けていくことで、何かが動き始めることを確信しました。神戸から兵庫県へ、そして全国へと、この小さな波紋が広がっていくことを願いつつ、この一年も頑張ります!!