ちいさなうさこちゃん (子どもがはじめてであう絵本)ディック ブルーナ福音館書店このアイテムの詳細を見る |
児童文学の作家であり、翻訳家であった石井桃子さんが亡くなられました。101歳、大往生ともいえるその生涯は日本の児童文学の発展にどれだけの影響を与えてくださったのか計り知れません。
昨年は生誕100年を記念した石井桃子フェアが岩波書店が主催となり各書店でコーナーを設けてあり、ご健在ぶりに顔がほころんだのですが…。それなりのお年でしたのでしたが、いつまでもいらっしゃるような気がしていたのです。
今はミッフィとして知られるオランダ出身のこのうさぎの子どもは始め石井さんによって「うさこちゃん」という名前で呼ばれていました。ある程度の年齢の方はそのほうがしっくりくるのではないでしょうか。
他にも「くまのプーさんシリーズ」「ピーターラビットシリーズ」や「たのしい川辺」などの多数の翻訳本や絵本、児童書でどんな方でも一回は石井さんの本を手にしたことがあるかと思います。
児童文学には、普遍性があり今からずーっと前に、それこそ40年くらい前にかかれたものでも色あせていません。現代を扱ったものについては世俗とかの制約はあるでしょうけどね。子どもの世界っていうのはそうそう変わるものではないのかも知れません。
大阪国際児童文学館存続に関するお願い名古屋大学大学院・中川氏のブログに飛びます。
この件に関しては、なにがなんでも反対ということではなく存続・統廃合の可能性を関係各位でもっともっと話し合って検討していって欲しいということが私の思いです。対(VS)という形だけでは、絶対いい方向には行きませんもんね。それには、この文学館の必要性を感じているということを署名かなにかで示していかないといけないのかなと考えています。
作家として日本で唯一国際アンデルセン賞(児童文学のノーベル賞とも言われる大きな賞です)を受賞している詩人まどみちおさんも今年で99歳!近著は『ネコとひなたぼっこ』、紹介文がふるっています。
あなたにはおじいさんの友だち、いますか? おじいさんって毎日、どんなことを感じてるのでしょう? この詩集は、95歳の詩人、まど・みちおが書き下ろした特別な一冊です。ずっとみずみずしい心をもちつづけたいすべての人に……「おじいさん詩集」です。「ぞうさん」「やぎさんゆうびん」「ふしぎなポケット」だれもが知っている童謡をたくさんかいた詩人の「いま」がぎゅっとつまっています。
ネコとひなたぼっこまど みちお,柚木 沙弥郎理論社このアイテムの詳細を見る |
児童文学の興隆を願っています。
【追記】
石井桃子さんの訃報にショックを受けていたのですが、その喪失感が覚めやらぬうちに大学時代の恩師・稲田浩二先生が今朝亡くなられたとの一報がありました。
先月、母校にてお会いしたばかり、論文の構想についてお話されていたのを伺ったばかりでした。
稲田先生のことは改めて日記に記載します。検索していたら3/28に山陽新聞に掲載された先生の記事がありました。
謹んでご冥福をお祈りするとともに今までのご指導に感謝申し上げます。ありがとうございました。