しのぶ梅 着物始末暦 (時代小説文庫) | |
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着物の染み抜き、洗いや染めとなんでもこなす着物の始末屋・余一は、職人としての腕もよく、若くて男前なのだが、人と深く関わろうとしない。一方、余一の古馴染みで、柳原土手の古着屋・六助は、難ありの客ばかりを連れてくる。余一の腕を認めながら、敵対心を燃やす呉服太物問屋の若旦那・綾太郎。朴念仁の余一に片思いをしている一膳飯屋の看板娘・お糸など・・・・・・。市井の人々が抱える悩みを着物にまつわる思いと共に、余一が綺麗に始末する!! 人情味溢れる筆致で描く、連作短編時代小説。サイトより引用
影がある登場者…て、王道ですよね!?
そいつは、着物を再生することを生業としています。
なので、いわくのある着物がたくさんでてくるお話です。
呉服屋ですら、これは落とせないと思ったシミまでなかったことにできる男・余一。
家庭に縁が薄く、仕事一筋の男の周りに集まってくるのは着物に関する“やっかいごと”。
着物のことなら10歩先まで読めるのに、思いを寄せる娘の気持ちにゃ気がつかねー。
でてくるのはちょっぴり不器用な人ばかり。
だから、ちょっと切なくて。
巻末に着物柄の説明もあります。