第2部 【名作劇場】 午後2時開演
通し狂言 仮名手本忠臣蔵
(五段目より七段目まで)
五段目 山崎街道出合いの段
二つ玉の段
六段目 身売りの段
早野勘平腹切の段
七段目 祇園一力茶屋の段
【第二部】1等 6,200円(学生4,300円)/ 2等 2,800円(学生2,800円)
国立文楽劇場開場35周年記念での「忠臣蔵」分割上演は今回五段目から七段目。四段目がないとはいえ、今回上演分がお軽勘平とその一家を巡る物語。
落語好きにとっては「軒付け」にでてくるのが五段目、「七段目」に至ってはそのものずばりの「七段目」。
公演がはじまる前に完売の情報が。
とはいっても当日券で補助席が売られていましたし、幕見席もありました。
完売で諦めた方が多かったのか当日分は空席も多かったです。
四段目がないので勘平が仇討ちに参加せずにお軽のうちにいる理由がないのだが、いやあんたらの不始末だろう、と。
いやそんなことは言うてはいけない。そして、お軽の兄も主君が同じなので勘平に協力するのは当然という設定。
五段目六段目は悲劇が悲劇を生む展開。
仇討ちに参加したい勘平のために自分を売って金を手に入れようとするお軽。父親がそのお金を持って山道を歩いていたら暴漢に襲われ殺される。猪猟をしていた勘平はその猪を討った際にひとを殺めてしまう。実はそれが義父を殺した犯人だったが懐から盗んだ財布が義父のものだったために切腹に追い込まれる、という内容。
なお、モデルになった萱野三平の家は箕面にあります(戯曲のような理由では切腹していない)。
そして、“七段目祇園一力茶屋の段”ここと六段目“身売りの段”は長唄が入ります。とくに七段目は華やか。なんせ祇園のお茶屋ですから。落語でもハメモノで入れてもらう曲が聞こえてきます。この段は太夫がひとりで語るのではなく役によって語りわけ。場所が異なっていたり趣向がたくさん。
で、ここで飲んで歌ってお茶屋遊びをしているのが由良之助。仇討ちしないんですか!とやってくるのが、お軽の兄。そこで偶然兄妹の再会となるのです。ここから落語でやる場面です。
お軽は人間国宝吉田簔助さん。やはりすばらしい・・・。大きく動かずほんの少しの体の角度でお茶屋で働く遊女の色気があふれていました。
そして、由良之助さまは放蕩していたんでないということが明かされ、待て次回!