今回の本題 ”クサギ3種” は、「クサギ」、「ボタンクサギ」、「ゲンペイクサギ」です。
<「クサギ」(臭木)>
”臭い話” で恐縮しますが、臭いのは、葉を傷つけた場合で、花は、其の分、甘い良い香りです。
集散花序に、白く筒部が細く長い花を咲かせます、先端は、5裂して平開します。
花弁は、萼から遠く離れます、4本の雄蘂と、1本の雌蘂が長く突出ます。
緑色の萼が、段々に赤色に変化するのも見物です。
秋に瑠璃色に熟す果実も、赤い萼とのコントラストが美しいものです。
シソ(旧クマツヅラ)科、クサギ属、常緑小高木、日本、朝鮮半島原産、学名 Clerodendrum trichotomum
英名 Harlequin glory bower
萼の色と果実の色のグラデーションが素晴らしい。
時の経過に従って、萼や果実の色が、濃くなってきます。
次は、「ボタンクサギ」(牡丹臭木)です。
集散花序に、小さなピンク色の花を多数着けて、半球状の花穂を作ります。
5裂した花冠から4本の雄蘂と1本の雌蘂を長く伸ばします。
蕾の時は、紅色ですが、花色は、開花するに従ってピンク色です。
葉は、「クサギ」同様、独特の匂いがしますが、花は、甘い香りがします。
<牡丹>の名前は、花穂の姿が、「牡丹」の花に似ているからとか
シソ(クマツヅラ)科、クレロデンドロン属、半耐寒性落葉低木、中国原産、学名 Clerodendrum bungei
別名「ヒマラヤクサギ」、「ベニバナクサギ」、「タマクサギ」
蕾は、赤紫色です。
チラホラ咲き始めました。
最後に「ゲンペイクサギ」(源平臭木)で終わります。
<「ゲンペイクサギ」>
白い萼と赤い花が、源平の旗印の色からこの名前が付いた由
白い袋状の萼の間から花冠の先端が5裂した濃赤色の花が平開します。
4本の雄蘂と1本の雌蘂が、長く伸び出ます、葉は、卵形で互生します。
シソ(クマツヅラ)科、クサギ属、常緑蔓性低木、西アフリカ原産、学名 Clerodendrum thomsoniae
英名 bleeding heart vine、bag flower、glory bower
別名 「ゲンペイカズラ」(源平葛)
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