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独裁習近平と民主化を願ったテレサ・テン

2022年10月24日 08時50分34秒 | 政治

10月22日に閉幕した中国共産党大会で3期目となる習近平体制の続投が決定した。今まで序列2位の李克強首相を排除し、周りをイエスマンだ固め、さらなる権力集中を強めたといえる。68歳定年、2期10年の慣例を破り、異例の一強独裁体制を敷くことになるが、香港問題、台湾問題、ウィーグル人権問題はじめ中国の現体制は問題が多いと感じる。

1989年5月27日、北京で盛りあがっていた学生らによる民主化運動支援のため、香港でコンサート集会が開催され、テレサ・テンは、「民主万歳」と書かれたハチマキを締め、「私の家は山の向こう」という曲を歌い会場を盛り上げたことは有名な話であるが、当時、ドイツに駐在していたため、実感としてあまり記憶に残っていないのが残念である。しかし、集会から8日後の6月4日、テレサの願いを打ち砕いた天安門事件が発生し、当時盛りあがっていた民主化運動は中国共産党により完全に弾圧された。

異例の3期目に踏み出す 習近平は、先の党大会の政治報告で、「国家・政権の安全、制度の安全、イデオロギーの安全を断固守る」と言い切り、異論は徹底的に排除するという宣言を行ったというから怖い話である。言論統制もさらに強化されるものと思われる。

そんな習近平も、若い頃はテレサの大ファンだったという。「昼は老鄧(鄧小平)の言うことを聴き、夜は小鄧(鄧麗君)の歌を聴く」と言われていた時代で、テレサが歌う「小城故事」の音楽をよく聴いていたというから驚きである。中国では今も、テレサの人気は根強く、声そっくりの中国人歌手、陳佳さんのコンサートも中国では人気がある。

 

「私の家は山の向こう」(テレサ・テン): https://youtu.be/bT1eAYow8iA

 

「小城故事」(テレサ・テン): https://vimeo.com/509083667

 


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