雨のち曇りのち晴れ。最低気温15.1℃、最高気温19.6℃。
午後から職場にて所用。その後、我が家に戻り、野幌森林公園、大沢口から百年記念塔、ふれあいコースを散歩する。少し、肌寒さが残るものの、晴れ間が広がり始めると、六月の爽やかさが戻ってきた。相変わらずエゾハルゼミがかしましく、いつしか脳の中から雑念が掃われていく。ウグイスの声は艶やかさを増していた。
自然界の音や声がほどよい安らぎをもたらしてくれる。茨木のり子さんの詩の中に「聴く力」というのがあった。うっかりしているうちに他人(ひと)の話を聞けない、聞こうとしないことが日常になっていないかと・・・・・・・・・少々不安に。
《職場から 左奥に記念塔が存在する 13:31》
《百年記念塔 まじかで 16:00》
《ふれあいコース 16:08》
《ふれあいコース 16:08》
《ふれあいコース16:15》
「聴く力」
ひとのこころの湖水
その深浅に
立ちどまり耳澄ます
ということがない
風の音に驚いたり
鳥の声に惚(ほう)けたり
ひとり耳そばだてる
そんなしぐさからも遠ざかるばかり
小鳥の会話がわかったせいで
古い樹木の難儀を救い
きれいな娘の病気まで直した民話
「聴耳頭巾」を持っていた うからやから
その末裔は(すえ)は我がことのみに無我夢中
舌ばかりほの赤くくるくると空転し
どう言いくるめようか
どう圧倒してやろうか
だが
どうして言葉たり得よう
他のものを じっと
受けとめる力がなければ
『茨木のり子集 言の葉2』所収、『詩集 寸志』から(ちくま文庫)