寿司屋にいくと、魚偏の字をあしらった大ぶりの湯呑茶碗が出てくる。
読めない字、読める字、すしネタと思わせる様々な魚。
ひらがなもそうだが、漢字は、装飾にもなる。
書道が美術として成り立っているのも、わかる。
思えば、様々な国の文字も様々あって、文章になっているのも、サインでも、様々な表情があって美しい。
魚偏という文字について、考えたことは、無かったように思う。
なんとなく読んでいた文字が、様々な経緯、思惑、中国から入った漢字を、日本での読み方に合わせて、考えられた
文字の背景などに触れて、何やら、愛おしくも感じる。
日本式造字法というのを知った。
漢字は、現在およそ6千字。魚偏の漢字は、406字だそうな。
思えば、先人の業績に驚嘆する。
その労に感謝したい。
魚偏漢字の話
加納喜光
中公文庫