合唱の練習の初めは、音取りから始まります。
団によっては、発声→パートごとの音取り→アンサンブル練習の流れで行くことがほとんどです。
発声代わりに、母音で、歌ってみるから始まったり、ざっと、音取りをして、すぐアンサンブルに入る
こともあります。
音取りの時間が入っていたら、隣の人に合わせる、頼りにするより、ピアノの伴奏、他パートが出す音から自パートの音をとることに慣れていくほうが賢明です。
隣の人は本番で離れたところに行ってしまうかもしれません。
本番当日、体調を崩して声がでないかもしれません。また間違ってしまうかもしれません。
ピアノ伴奏もアカペラの曲だと、聞くことはできません。
他パートも沈没したり、出が早かったり、遅れたりするかもしれません。
アカペラの場合、ピアノ伴奏に頼っている人が少なからずいます。
リハなどで、演奏してみると、音が取れない場合があったりします。
「ピアノを弾いてほしい」との言葉を何人もの人から耳にしました。
ピアノ伴奏の音は、練習時はともかく、本番では音がありません。
本番に流れない音を頼りにするのではなく、流れるはずの音、あるいは、自分で確実に音が取れるだろう所を探しておいて、その音を出せるように、楽譜に描いておくとか、その時のイメージを
いつも描けるようにしておくことをお勧めします。
他パートから引き継いで歌う場合は、他パートの旋律を受けて、出られるようにしましょう。
「音の高さが不安」「音がとれない」という声を時折耳にします。
高さがわからない場合は楽譜を見て、同じ音符で難なく歌えているところの音をイメージするようにすると、不安がらずに出られるようになります。
音が取れない場合も、自分が音を出す、近くで同じ音を出しているところを探しておいて、その音を聞いたら、聞こえた音を頭にインプットしておきます。
なので、自分の出すなるべく近くにあるのが、いいのですが、もしない場合、階名を頭に描いて音を出すという方法をとることができます。
(図A・B)
丸囲みのパートの人は四角囲みのパートを聞きながら、入り、音符の動きを聞いて他のパートの動きに揃えます。
*参照図はセルゲイ・ラフマニノフの「晩祷」より
合唱を始めたころに、団の仲間に、「取れない音は階名で取る」を実践していた楽友がいました。
不安な音は、声に現れます。
イメージできないと隣の人が、間違ったりすると、つられてしまうことにもなります。
不安な音は極力潰していきましょう。