いつ何時でもお面を着用し、その素顔を垣間見れるのはライブを生で見に行ったファンだけ。そんな(違う意味で)プレミアバンドBEAT CRUSADERSをご存知でしょうか。
80年代のJPOPと、現在のインディーズシーンがかっちょよく同居した音楽性は、とても軽快で、サクサク楽しめます。近年メジャーデビューを果たし、アニメ『BECK』の音楽&主題歌(※)を担当しプチブレイク。最近でもアニメ『BLEACH』の主題歌(※)を担当したり、ボーカル・ヒダカトオルが「オールナイトニッポン」のMCに抜擢されたりと、幅広い活躍っぷりを見せています。
そんな彼等が放つスプリットアルバム(他のバンドとの競演音源)三部作。これが3枚とも素晴らしいできなのです。スプリットアルバムといえば、売れているアーティストに便乗してもう一方のアーティストのも聞いてもらおう、的な印象が個人的にぬぐえなかったのだけど、今回はそれが間違いだったと認めます。ごめん。
第一弾『BOOOOTSY』は、カリビアンなスカバンドYOUR SONG IS GOODとの合作。名曲「FOOL GROOVE」(※)をはじめ、陽気でノリノリ(死後)な名盤です。
第二弾『CELL NO.9』は、ゴリゴリなサウンドが持ち味のスカコアバンドTROPICAL GORILLAとの、ゴツゴツ感あふれるアルバム。知る人ぞ知る老舗インディーズバンドとの競演は、マンネリになりつつあるインディーズサウンドを蹴っ飛ばす勢いにあふれ、とくに1曲目「STATIC BITER」はムチャかっちょええのであります。
そしてラストはASPARAGUSとの『NIGHT ON THE PLANET』。前2作のノリノリ感はどこへやら、満天の星空をイメージさせるメロメロな一枚となっています。「FARY TALE」(※)は気がつくと口ずさんでしまっているキャッチーな曲。
この音楽性の幅広さと、他バンドを取り込みつつ相手もきっちり光らせる懐の深さ。ほぼ英語詞で歌われる楽曲には抵抗のある人もいるかもしれないけど、肩の力を抜いて、じんわり聴いて欲しいです。
僕の場合、どんよりとした気分を楽しむときは筋肉少女帯、どんよりした気分を跳ね返すときは横道坊主、スカっとさわやかな気分の時はBEAT CRUSADERSと、シチュエーションに応じて聞き分けています。これがイチイチはまって、日常にちょっとしたイヒイヒ感をプラスしてくれています。
俗っぽい話をすると、オリコンでも初登場20位以内を大抵キープしているバンドなので(最高アルバム3位18万枚)、こんなひねくれブログに紹介されている割には聞きやすいと思うのですよ。お試しアレ。
●BEAT CRUSADERS 公式サイト
※マークはようつべ。リンク切れご容赦&内緒の仕事で。