GABACHOP〜あがんにゃな日々〜

趣味について、日記がてら。

3.10スキマノザラシ磔磔ワンマン全曲感想文

2018年03月18日 | スキマノザラシ
3/10スキマノザラシ磔磔ワンマン

一ファンによる、個人的な目線や私情がたっぷり詰まった全曲感想文。やや痛めかもしれませんが、ご笑殺くだされば幸いです。

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逸る気持ちを抑えられず、開場の40分前くらいに到着。さすがにまだ誰も来ていなかったけど、程なくして、続々と。久々に会う顔も多く、そこかしこで再会を喜び合うシーンが。スキマノザラシが繋いでくれた縁の数々を、改めて噛み締める。

場内は、中央とサイドの前寄りを除いた3分の2ほどがスタンディング仕様。あっという間にギチギチ超満員。そりゃそうだ。

開演までの1時間が、これほど長く感じた事はなかったな。入場SEの『She's a rainbow』が鳴った瞬間の、磔磔中にあふれた声にならない叫び。みんな彼らの帰りを待っていた。

1.サイレン
キーンというハウリングっぽい音が少しずつ大きくなって、それを切り裂くようにイントロギターが鳴り響いた。もちろんあの頃と全く同じ音というわけではないけれど、その一音一音にアンボイさんの思いが感じられるような気がして、グッと来た。

2.どうでもいいこと
サイレンからこの曲への流れ。もっと違和感があるかと思っていたけれど、自然と動くこの体が、この音がスキマノザラシ以外の何物でもない事を知っている。

3.レンズ
この一年、夢野カブさんが歌う『レンズ』ばかり聴いていた。どちらが良いか、どちらが好きかなんて野暮な事は言わない。どちらからもItoigawaさんの息遣いが感じられる。どちらもオリジナル。でも久々に聴くミズカミさんの『レンズ』は、やっぱり格別に胸に染みた。

4.アゲハ
1週間前の小牧でも、同じくセトリの4曲目だったこの曲。その時は、一見さんだらけの場内の空気が、この曲を境にガラリと変わった気がした。この日も、浮き足立っていた気持ちを、一旦落ち着かせてくれた気がする。

5.トンビ
peeweeさんが抜け、アンボイさんが入るまでの4人ノザラシの間、一音少なくなった事を感じさせない工夫やアレンジが、どの曲にも存分に成されていたけど、特にこの『トンビ』は、聴く毎に実験的な大胆アレンジに驚かされた。その頃を思い出して、ちょっと泣く。

6.傷
小牧では聴けなかった曲。なぜかはすぐにわかった。アンボイさんがかき鳴らしたのは、見覚えがあり過ぎるあの12弦ギター。そりゃセンチにはなったけど、すぐに曲の勢いに胸ぐらつかまれて、あの頃のように右に左に、音に導かれるままに。

7.トネリコ
peeweeさんイントロ始まりは、本当に久々に聴いたけど、体に染み付いてたせいか、懐かしさはそこそこに。それより、この曲に、歌詞に、過去何度助けられたか。帰って来てくれて嬉しかった。もちろん、これからも、俺の人生になくてはならない曲。

8.マーニー
この曲、聴きはじめの頃はあまりピンと来なかったのだけど、ミズカミさん骨折時のアコノザラシや、みぃあ食堂でのミズカミ&Itoigawaなど、色んな場所で色んなバージョンを聴いているうちに、この曲のItoigawaさんギターが大好きになった。そんな思い入れの強さにも、しっかり応えてくれたアンボイさん&peeweeさんのギター。

9.月光
ミズカミさんのMCが「お前の声を…、聴かせてやれよ!」だった。超満員のファン全員で目一杯叫んだ。きっと聴こえたよね。

10.スネークリバージャンプ
『月光』のアウトロを切り裂くいつもの入り方。そして、いつも以上に、ミズカミさんとファンのシャウトが相乗作用。尻上がりに激しくなって行く。ロックが、見えないはずの思いを可視化してくれた瞬間。

11.アイアイ
peeweeさんのはっちゃけ具合が懐かしく、そこに呼応するアンボイさんが心強く。ジュンスケさんのシャウトを聴いた時の「待ってました」感。テンションが上がらないわけがない!

12.蒼白の子供
この曲のイントロと言えばItoigawaさん。やはり、この夜一番の違和感と喪失感。でも、だからこそ、これからは新たな色でじっくり染め上げて欲しいと思ったし、それくらい、アンボイさんのギターが、胸に迫る素敵な音だった。

13.F#
『月光』からたたみかける怒涛のセトリ。磔磔で、FANDANGOで、ハウリンバーで、Club246で、Showboatで、O-westで、Shoujimaruで、千葉LOOKで、都雅都雅で、太陽と虎で、並木ジャンクションで、埼玉と宇都宮のHEVEN'S ROCKで…。数え切れない程見て来た、スキマノザラシの真骨頂。流れに身を任せ、叫ぶ事の楽しさを噛みしめる。

14.ミルキーウェイ
「バカヤロウのために、そして今日集まってくれた、全てのロクデナシのために!」。本当に、俺は、ロクデナシが発するロクデナシの曲が、大好きでたまらないロクデナシなんだな。

横道坊主の橋本潤さんが天国に旅立った直後、その地元神戸で聴けたこの曲に、そして終演後にスキマメンバーがかけてくれた言葉に、どれだけ救われたか。

あの時も、この夜も、間奏のミズカミさんの咆哮がたまらなかった。

【アンコール】

15.風の歌
昨年のドラムトのラストセッションでこの曲を聞いてから、本家の、このスロウな曲を、ずっとずっと待ちわびていた。イントロが鳴った瞬間から、終始あふれて止まらんかった。

16.ギターギター
1ファンの痛い妄想なのは百も承知で。みんなで歌ったサビのところで、一瞬だけだけど、間違いなくItoigawaさんの声とギターが聞こえたんだ。みんなの声に、連れ戻されたのかなあ。

…そんなこんなで、取り留めなく綴った全曲感想文。楽しくて幸せな時間だったのは間違いないけど、あの夜がなんだったのか、まだ気持ちの整理は付かず、結論も出ず。

ただ、間違いないのは、俺の人生には、今までも、これからも、スキマノザラシの音が必要不可欠なんだなって。

色んな思いがあるだろうから、あくまで個人的な欲求と断った上で。

スキマノザラシの磔磔ワンマン67th。その時をいつまでも待ってます。



『スキマノザラシ』-4

2018年03月16日 | スキマノザラシ
3.10スキマノザラシ磔磔ワンマンを迎えるまでの日々を、偏ったファン目線で振り返る投稿その4。

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2月末にパーカーハウスロールで行われた、Itoigawaさんを偲ぶイベント3days。俺自身、弾き語りをさせていただいたり、さらにはスキマノザラシの4曲限定復活サプライズもあり、ファン冥利に尽きるイベントだった。

さあ、今度こそ、3.10磔磔ワンマンに照準を合わせねば!

…そう思っていた矢先。数日後の3月3日に、もうひとつのサプライズが待っていた。

少し時間を巻き戻して、2月の上旬頃。たまたまTwitterにて「スキマノザラシ」をキーワード検索していた所、ちょっと引っかかるツイートを発見。

田所けんすけさんというアーティストの、3月3日レコ発ライブの告知ツイートだった。

問題は、対バンの名前。そこにあったのは『スキマノザラシ』の7文字。

え?

場所は、愛知県小牧市のライブバー。うーん、復活磔磔ワンマンという大一番を控えているバンドが、直前に、小牧でやる必然性は?そもそも公式発表されてないよね?

誤植、誤報の可能性もあるかなと、関係者の方に問い合わせてみたら、間違いではないとの返事が。大々的な告知はしないとの事で、あえて理由は聞かず、そっとスケジュール帳に予定を書き込んだ。

そして当日。スキマノザラシファンの友人の車を交代で運転しながら、小牧を目指す。なんせ開演が21:30という変則ライブなので、電車では到底終電に間に合わないので。

そして、会場の小牧Backdropに到着。ライブハウスというよりは、ライブバーのたたずまい。

炭酸が抜けて砂糖水と化したジンジャーエールを2杯飲みつつ、先行の田所さんの弾き語りを楽しみ、さあ、いよいよスキマノザラシの出番。

先のパーカーハウスロールでの抜き打ち復活の際には流れなかった『She's a ralnbow』が鳴り響き、ああ本当に復活してくれたんだと感無量。

ギターの配置は、ステージ左がpeeweeさん、右側にアンボイさん。アンボイさんの足下には、昨年までいつもその位置にあったエフェクターが、変わらずセッティングされていた。受け継いでくれてるんだな。

事前告知がなかったものの、店内には見知ったスキマノザラシファンがチラホラと。さすがの察知能力。でも、お客さんの多くは、スキマノザラシ初見の、お店の常連や、田所けんすけさんファンの方々だったはず。

それが、ライブ終盤には、皆立ち上がり、前に詰め掛け、すごいテンションに。中にはステージに上がろうとしてファンに引き摺り下ろされる店員さんもいて、苦笑い。この初見殺しのわかりやすさと、旧来ファンも思わず呻く工夫の二律背反こそが、スキマノザラシの真骨頂。

ヒートアップしたライブは、アンコールの『千人の神様が死んで、三匹の獣が走る』で締め。日付は当然のように変わっていた。

その後、やはり炭酸が抜けた砂糖水で乾杯。余韻の懐かしさに心があたたかくなった。

さあ、後は満を持して、3.10磔磔での復活ワンマンを迎えるばかり。いや、まあ、厳密に言えば、ここまでの2回の演奏ですでに復活していると言えなくもないのだけど、それでも、いつものスキマノザラシファンや、いつもの仲間達と一緒に、いつもの磔磔で流れる『She's a ralnbow』を聴けた時こそ、ようやく彼らに「お帰りなさい」が言えるんだ。

そんな事を思いながら、眠気まなこをこすり、再び車に乗り込み、帰路に着いた。

つづく




『スキマノザラシ』-3

2018年03月15日 | スキマノザラシ
3.10スキマノザラシ磔磔ワンマンを迎えるまでの日々を、偏ったファン目線で振り返る投稿その3。

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3月にスキマノザラシ復活の報を聞き、前売チケットも押さえた。あとは当日を迎えるだけ。

…そう思ってた矢先。

スキマノザラシの所縁の方から、Itoigawaさんの命日に合わせた2月26日から28日までの3日間、パーカーハウスロールでイベントをやるというお知らせが。

イベントと言っても、ライブイベントではなく、有志で集まって飲んだり食べたり、オープンマイクで自由に歌ったり弾いたりしながら、Itoigawaさんの事を語り偲ぶ、という物。

そりゃもちろん行くっきゃないでしょ。

仕事の都合で、行けたのは3日目の28日。スキマノザラシファンの友人と申し合わせて、楽器を持参して弾き語る事に。選んだ曲は…。

Itoigawaさんの曲『レンズ』。

通りすがりのドラマーとベーシストをリズム隊に迎え、沖縄三線とウクレレで弾き語り。…この楽器編成でスキマノザラシの曲が演奏されたのは、史上初めてではなかろうか!(そりゃそうだ)

歌詞やコードのミスは当たり前、終始グダグダになりながらも、でも最高に楽しく歌い切れて感無量の大満足。

さあ退場して次の人にバトンタッチ…、と思いきや、え、もう一曲ですか?汗

リズム隊のお2人はそのままなれど、ウクレレの友人は退場して、フロントに残されたのは沖縄三線1人。ええい、やってやろうじゃねーか。

人前で披露するのは初めての『スネークリバージャンプ』を、頑張って演奏。THE 緊張。途中で某ギタリスト様が乱入してくれたり、某ボーカル様がコーラスで参加してくれたり、ファン冥利に尽きる展開に。

そういえば、三線を始めて間もない頃、Itoigawaさんに「いつかスキマノザラシの曲を三線でチャレンジします!」と宣言したら喜んでくれた(苦笑い説あり)。数年越しに(一方的な)約束を果たせたかな…。

間奏のソロパートは華麗にスルーしつつ、なんとか完走。ライブではなく、飛び入り方式だからできた暴挙…、もとい夢舞台。

あの日あの場にいた皆様。その節はお見苦しい演奏にお付き合いいただいた上、あたたかくご静聴いただき、ありがとうございました。

ひと仕事を終え、仲間と楽しく語り合っていると、ステージ側に少し動きが。

なんと、先程リズム隊として力を貸していただいたドラマーとベーシストが、乱入してくださったギタリストが、コーラスをしてくれたボーカルともう1人のギタリストが…。

つまりはジュンスケさんと、ブロダさんと、アンボイさんと、ミズカミさんと、peeweeさんが、セッティングを始めて。

ブロダさんの弾き始めたイントロは『月光』!5人とも衣装でなく私服だけど、目の前に広がる光景は、まぎれもなくスキマノザラシのライブ!

アウトロのクラップハンズから、流れるようにpeeweeさんのギターイントロが炸裂して『アイアイ』へ。間奏でテーブルに飛び乗るアンボイさんとpeeweeさん。カッケー。

さらに『ミルキーウェイ』『蒼白の子供』まで聴けた。自分が同じステージで素人弾き語りをしていた事も、一時すっかり忘れて、体に染み付いたコール&レスポンスの赴くまま、叫び踊った。

そうだよな、スキマノザラシの、Itoigawaさんのファンでいるって事はこう言う事なんだと、心と体が思い出した夜になった。

でも、祭はまだまだ終わらない。その数日後の3月3日にも、大変な事が起こったのだった…。

つづく




『スキマノザラシ』-2

2018年03月15日 | スキマノザラシ
3.10スキマノザラシ磔磔ワンマンを迎えるまでの日々を、偏ったファン目線で振り返る投稿その2。

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前回の投稿の通り、10.29パーカハウスロールでのドラムトにて、ジュンスケさん参加の『風の歌』が聴けた事で、なんとなく胸の内に封じ込めていたスキマノザラシ待望論が、俺の中で少しだけ幅を利かせ始めた。

とはいえ、メンバーの皆さんに気軽にリクエストできるものでもないし、モヤモヤと不完全燃焼の日々が続いた。

そんな中迎えた(2017)11月25日地獄の季節の十三Club Waterライブ。終演後に、帰ろうとドアを開け外に出たところ、まあまあ酔ったミズカミさんがファンと談笑してた。

申し訳ないと思いつつ、お話を中断してもらい、自撮り2ショットをパシャり。

お礼を言って帰ろうとしたら、やおら肩に手を回され、ぼそぼそっと耳元で「ガバちゃん(俺のあだ名)、3月に1度だけスキマやるよ」って。

しばらく何が起こったかわからずに、放心状態。ポカーン。

…足の小指をタンスの角にぶつけた時みたいに、しばらくしてからいろんな感情が込み上げて来た。

この時点で最後にスキマノザラシのライブを見た十三の地(その時はFANDANGOだったけど)で、今度はスキマノザラシ復活の報せを聴けた。泣きそうだったけど、ぐっとこらえた。

オフィシャル発表ではなさそうだったので、皆に知らせたい気持ちを無理やり押さえ込み、ほんの2,3人の信頼できる友人にのみ、メールで報告した。

あとあと振り返れば、この時夢野カブさんが自身のブログで、磔磔ワンマンと、さらに翌日のパーカーハウスロールの事までフライング書き込みしていたようなので、そのうちの1人はすでに知っていたみたいだけれど。笑。

引き続き、SNSに書き込んでみんなに知らせたい気持ちをグッと我慢。俺は関係者でも友人でもなく、あくまでファンなので。事情通ぶるのはファンとしての妙味を削ぐ行為だもんね。

そうこうしているうちに、磔磔よりオフィシャル発表が。チケットの発売日が12月11日に決まった。月曜日だったので、即会社に休みを申請した。ソワソワして仕事にならないのは分かっていたから。

案の定、当日は居ても立っても居られなくなり、チケット販売開始の15時より1時間早く着いてしまう。さすがにまだ誰も来ていなかった。寒風吹きすさぶ中、二つの意味で震えながら、待つ事一時間。整理番号1番などの良番を、友人たちの分と合わせて9枚購入。

あ、もちろん、後ろに並んでいた人達にも優先的にご購入いただき、その上での追加購入を心がけた。きっと同じくらい強い思いを胸に、この日駆け付けたに違いないから。

チケットも手に入れ、あとは当日を迎えるのみ!

…だったはずが、ふとしたきっかけで、その日までに行われる二つの胸が高鳴るイベントを知ってしまい、またしばらく感情が行ったり来たりする日々を送る事となる。

その二つのイベントとは…。

つづく



「スキマノザラシ」-1

2018年03月12日 | スキマノザラシ
【はじめに】
3月10日に磔磔で行われた、奇跡のスキマノザラシワンマンライブ。その時を迎えるまでの心の紆余曲折を、1ファンの思い込みと偏愛に満ちた目線で綴ってみる事にしました。文中に登場する解釈や思いは、全て個人的なフィルタを通してのものです。的外れ上等なので、予めご了承ください。

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最初に予感を感じたのは、昨年の10月29日、パーカーハウスロールで開催された『ドラムト』。

ドラマー山本将弘さんが中心となり、毎年行われているドラム特化型のライブイベントで、今回の出演メンバーは下記の4組。※敬称略、左がドラム、右が歌ギター

山本将弘&夢野カブ
田中純輔&鈴木純也
カミグチ&ハラ☆タカシ
cherry & AQ

カブさんと将弘さんの競演は、間違いなくすごい事になるのがわかってた。

以前京都音まかすで、それぞれのバンドで、それぞれへのリスペクトを見せつけてくれたカミグチさんとハラさんの競演も、想像がつかなくて楽しみだった。

ネコグルマのお2人はあまり馴染みがなかったけど、以前夜想でバンド出演されていた時にお見かけしていて、すごく好きな音だったのを覚えてた。

これだけでも、食指が痙攣を起こしそうなラインナップだけれど、やはりスキマノザラシファンとしては、ジュンスケさんの名前にウッとなった。

同年2月15日十三FANDANGOでのスキマラウンジwithハーシーズを最後に、突如目(というか耳)の前から掻き消えたスキマノザラシの音。ぽっかり空いた心のスキマを、例え同バンドの曲じゃなくても、ジュンスケさんのドラムならちょっとでも埋めてくれるんじゃないか。

もしかしたらご本人の心情とは平行線の渇望なのかもとも思ったけれど、あのドラムの音さえあれば、いくらでも脳内に残っているスキマノザラシの音で補正する自信はあった。

そんな勝手な思いを胸に、足を運んだパーカーハウスロール。

もちろん、今回はあくまで『ドラムト』で、Itoigawaさんの追悼は、イベントのテーマにはない。…はずだけど、ここはItoさんが働いてたパーカーハウスロール。そして8人ともItoさんと所縁の深いミュージシャン。

ジュンスケさんと純也さんが『天命尽キタ』、カブさんと将弘さんが『君に恋する一年草』や『Ain't nobodys business』、『神を憐れむ歌』など、Itoigawaさんがソロで弾き語る時の定番曲を、立て続けに、思い入れたっぷりに披露してくれた。

そしてラストの全員でのアンコールセッション。

カブさんが一言「ジュンスケの曲をやります」

ギターのAQさんが弾き始めたのは、あのスロウな曲のイントロ。

準備期間が無さ過ぎたらしく、カブさんは珍しく歌詞を見ながら歌ったし、他の皆さんもどことなくぎこちなく。それでも、目の前で鳴っているのは、紛れもないいつもの調子の『風の歌』だった。

スキマノザラシファンのお客さん、みんな泣いてた。俺も色んな思いがあふれて止まらなかった。

この日この曲が演奏された事には、色んな意見や捉え方があるかもしれないけれど、ただ、終演後の俺の心は、憑き物が落ちたように晴れやかだった。

ふと、ジュンスケさんも同じ様な心持ちになってくれてたら、あるいは奇跡が起こるんじゃないか。

そんな1ファンの妄想も、この時はまだ口するのがはばかられたので、ぐっと呑み込んで、その後のラストアンコールセッション(なんとドラムのみ4人並びのアドリブセッション!)に大興奮して、この日は帰路に着いた。

つづく