トプカプ?ナムコスターズの代打か?
その程度の知識しかないのだけど、ちょっと背伸びして、京都文化博物館に「トプカプ宮殿の秘宝展」を見に行ってきました。
博物館や美術館に行くと、案外昔の思い出とかがうずいて胃の辺りがせつなくなるのを、負けじと押さえ込んで、しっかりじっくり楽しんできましたよ。
仕事柄、宝石などもたまに扱うのですが、数千年前の名も無き銘の作品の凄みってのは、素人目に見ても、現代の名工が手がけたウン百万、ウン千万するクラスの作品を凌駕しているように感じられます。まあ、どっちが上か下かというのは個人的な嗜好によるものだとは思いますが、両者には、そう感じられるだけの“違い”が明らかに存在しています。
以前どこかで読んだ記述によると、日本の著名な工芸家が中国に数日滞在して作品作りをしたところ、どうしてもセンス、作風などが中国の色に染まってしまい、果たせなかったそうです。時代や場所が人に与える影響はけして小さくなく、したがって、現代の技術がいかに進歩したとしても、過去の作品は過去でしか作りえず、だからこそ、僕らはそれらの醸し出す雰囲気を、最高に楽しめるのだと思うのですよ。