今日、読売新聞社主催で品川区旗の台にある昭和大学旗の台キャンパス上條講堂で『ノーベル受賞者を囲むフォーラム「次世代へのメッセージ」』と題して「科学は人類に何をなしうるか」との講演会が開かれました。確か6月頃に読売新聞紙に社告が載り、その時応募していましたが、忘れた頃に「聴講券」が届きました。
最近体調が余り良くなく、どうしようか悩みましたが、このような機会はもうないかもと思い、無理を承知で出かけました。
ノーベル賞受賞者の講演は、もう50年近く前、私がまだ大学生だった頃に、トランジスター発見者の一人「ウイリアム・ショックレー博士」のお話を、数十名の大学生とともに聴講して以来です。
基調講演は、「2008年ノーベル生理学・医学賞」を受賞した「ハラルト・ツアハウゼン博士」と、2001年ノーベル化学賞を受賞した「野依良治博士」の両博士です。ただ、同時通訳が付くとは言え、殆ど知識のない癌についての講演では、全くと言って良いほど理解できませんでした。ただ、たとえば赤い牛肉は、大腸癌に良くない、と仰っていたのは、理解できました。
一方の野依博士の受賞は、「キラル触媒による不斉水素化反応の研究」と、タイトルからは内容を推し量ることもできません。サイコロを振るという行為で、希望する賽の目を出すにはどうするか、と言うことを考えていた。そこから鏡像関係に考えが及び、化合物の生成にも鏡像関係があることまで考えが進んで行き、望む構造の物質をほぼ100%生成することができるようになったのだそうです。これらのことを、新薬の開発に取り入れ、年間売り上げが1.5兆円にも及ぶ薬品もあるとか。
ただ、万人に等しく100%薬効がある物質を作ることは不可能、と断言されました。では、何%までなら許容されるかは、難しい問題と定義されています。色々話して下さいましたが、平易な言葉で、わかりやすく説明して下さっているのはよくわかりました。
またこのような機会があれば、是非とも聞きに行きたいものと思います。ただ、講演だけで2時間近くかかり、パネルディスカッションは体調を考え、パスさせていただきました。
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