中国の改憲案が全人代に提示されたことが報じられた。
改憲の骨子は、国家主席の任期が2期10年を上限と定めた条項の削除、習近平主席の政治理念を憲法前文への記述、更には政府と同格の「国家監察委員会」設立の条項が追加されたことであり、改憲によって習近平の終身主席体制さえも視野に入ったとみられる。特に、国家監察委員会は全公職者の汚職を監視する機関とされているが、恣意的な運用により政敵の排除に利用されるであろうことは明白である。長期政権に最も必要な要素は反対意見の監視・封殺であり、ナチスドイツのヒットラーに始まり、ソ連のスターリン、ルーマニアのチャウシェスク、ジンバブエのムガベ、等々のいずれもがそのために運用できる私兵的な警察機関を持っていた。中国の国家監視委員会も政府機関と同格であるために共産党の指導のみ受けることとなるので、習王朝存続のためだけの機関であると思う。改憲案の提示を受けた全人代は便宜的に国会に同列視されるが、共産党指導部の方針や報告を全会一致で賛同・承認して国内外にその正当性を喧伝するための機関であり、討議や反対意見の陳述などが行われることはない。習近平の野望は、モンゴル人が建てた元帝国以上の版図・帝国を漢民族が構築することであろうことは疑いもなく、一帯一路構想で東欧までを経済的な傘下に収め、内陸民である元帝国が成し得なかった西太平洋とインド洋を勢力下に収めようとする野望を隠そうともしない。帝国存続のために核兵器で恫喝を続ける金王朝に加え、横柄で傍若無人な習王朝が隣国に出現することとなり、日本を覆う暗雲は更に密度を増すことになると思う。
日本に対する元の野望は神風(台風)によって守られたが、習・金王朝の野望を挫くためには米国の戦術核再配備という神風にのみ期待してよいのだろうか。