展示室で
見学者が試着できる民族衣装に
ほころびを見つけた
なおしておこうかな、ふと思い
善は急げと針箱を調達
糸は太く針穴は小さい
見学中の女の子が声をかけてきた
『私がやりましょうか』
4年生
縫い物は5年生から始まる
彼女の声にみんな集ってくる
先生も見ている
この子の親切さを無にしたくない思いと
失敗させたくない私の思いの中で
糸は二つに割れて
半分だけ通った
おおっ!通った
歓声の中で女の子は不安そうに
『半分しか通っていない』と私を見る
大丈夫と針を受け取り
素知らぬふりで糸を2本にして縫った
女の子は幾度も私の仕事の具合を見に戻り
『私、人の役に立てて嬉しい』と小声で言い
私はありがとうを繰り返した
女の子はキラキラした瞳で
手を振りながら帰ってゆきました
見学者が試着できる民族衣装に
ほころびを見つけた
なおしておこうかな、ふと思い
善は急げと針箱を調達
糸は太く針穴は小さい
見学中の女の子が声をかけてきた
『私がやりましょうか』
4年生
縫い物は5年生から始まる
彼女の声にみんな集ってくる
先生も見ている
この子の親切さを無にしたくない思いと
失敗させたくない私の思いの中で
糸は二つに割れて
半分だけ通った
おおっ!通った
歓声の中で女の子は不安そうに
『半分しか通っていない』と私を見る
大丈夫と針を受け取り
素知らぬふりで糸を2本にして縫った
女の子は幾度も私の仕事の具合を見に戻り
『私、人の役に立てて嬉しい』と小声で言い
私はありがとうを繰り返した
女の子はキラキラした瞳で
手を振りながら帰ってゆきました