障害者スポーツ指導員不足
障害者に陸上や水泳などの競技を教え、スポーツのよろこびを伝える「障害者スポーツ指導員」が、県内で不足している。県障害者スポーツ協会によると、現在県内の指導員数は161人。人口規模が同じ程度の大分県では605人で、現場からはスポーツに参加したくても、あきらめざるを得ないとの不満の声が上がっている。
指導員は、水泳や陸上競技、バスケットボールといった球技など多種多様な種目を1人1人の状況に合わせて教える。初級からスポーツコーチの4段階に分かれ、18~90時間の講習を受けることが必要となる。県内では、協会主催の講習会が年に1度行われている。県内の指導員が他県と比較して少ない理由として、県などは〈1〉大都市にはある「障害者スポーツセンター」といった拠点となる場所がないこと〈2〉PR不足――を挙げている。
障害者の中には、重度の障害から外出が少なく、限られた人としか関わらない人も多い。その中で、指導員の不足は、障害者が社会性を身に着ける機会を減らすことにつながる。同協会はボウリング大会を毎年開催しているが、サポートする指導員やボランティアが足りず、やむなく参加人数を制限したこともあったという。
世界マスターズ陸上で走り幅跳びで第5位に入賞し、現在では障害者スポーツ指導員として週に2回、陸上競技を教えている同協会の井上明浩さんは、「障害は『特別なもの』じゃない。福祉や医療に興味のある人だけではなく、スポーツ畑の人など、多くの人たちが専門性を生かし、指導員となって参加してくれれば」と話している。
障害者スポーツ指導員に関する問い合わせは、同協会((電)076・264・3135)まで。
(2010年9月6日 読売新聞)
障害者に陸上や水泳などの競技を教え、スポーツのよろこびを伝える「障害者スポーツ指導員」が、県内で不足している。県障害者スポーツ協会によると、現在県内の指導員数は161人。人口規模が同じ程度の大分県では605人で、現場からはスポーツに参加したくても、あきらめざるを得ないとの不満の声が上がっている。
指導員は、水泳や陸上競技、バスケットボールといった球技など多種多様な種目を1人1人の状況に合わせて教える。初級からスポーツコーチの4段階に分かれ、18~90時間の講習を受けることが必要となる。県内では、協会主催の講習会が年に1度行われている。県内の指導員が他県と比較して少ない理由として、県などは〈1〉大都市にはある「障害者スポーツセンター」といった拠点となる場所がないこと〈2〉PR不足――を挙げている。
障害者の中には、重度の障害から外出が少なく、限られた人としか関わらない人も多い。その中で、指導員の不足は、障害者が社会性を身に着ける機会を減らすことにつながる。同協会はボウリング大会を毎年開催しているが、サポートする指導員やボランティアが足りず、やむなく参加人数を制限したこともあったという。
世界マスターズ陸上で走り幅跳びで第5位に入賞し、現在では障害者スポーツ指導員として週に2回、陸上競技を教えている同協会の井上明浩さんは、「障害は『特別なもの』じゃない。福祉や医療に興味のある人だけではなく、スポーツ畑の人など、多くの人たちが専門性を生かし、指導員となって参加してくれれば」と話している。
障害者スポーツ指導員に関する問い合わせは、同協会((電)076・264・3135)まで。
(2010年9月6日 読売新聞)