ゴエモンのつぶやき

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室戸で中・四国野球大会 猛暑の中 障害者熱戦

2010年09月07日 01時23分28秒 | 障害者の自立
片腕でフルスイング 車いすで捕球

 第2回中・四国身体障害者野球大会が5日、室戸市領家の室戸マリン球場と同球場サブグラウンドで行われ、中・四国身体障害者野球連盟に加盟する4チームが、炎天下ではつらつとしたプレーを見せた。

 高知ニューフレンズ、岡山桃太郎、広島アローズ、愛媛ブレイドの選手計約50人が出場。トーナメント形式で争い、岡山が優勝した。11月に兵庫県豊岡市で開かれる全日本身体障害者選手権大会に出場する。

 競技規則では、盗塁と送りバントはできず、走るのが困難な打者には代走が認められる。守備では捕手が後逸しても、球がグラブか体の一部に触れていれば、相手走者は進塁できない。

 片方の腕に障害がある野手は、捕球した直後、素早くグラブを外して同じ腕で送球。外野手が車いすで懸命に飛球を追いかけたり、打者が片方の腕でフルスイングしたりする全力プレーが次々と繰り出され、観客から歓声が上がった。

 高知は2002年に創設。現在は13人が在籍し、県立障害者スポーツセンター(高知市春野町内ノ谷)のグラウンドで月1回、練習に励んでいる。この日は10人が参加。監督の西川聡さん(40)は当初からのメンバーで、投手や野手もこなす。小学生で野球を始め、高校、大学でも続けていたが、24歳で血行障害の難病「バージャー病」にかかり、右足首と、左足の親指以外を切断。この日は右足に義足をはめてマウンドに立った。左足にマメができて途中降板したが、観客から温かい拍手が送られた。

 結果は2戦全敗だったが、西川さんは「野球を通じて、障害者でもこれだけやれるんだという自信につながる。メンバーは、障害に劣等感を持つのではなく、健常者チームに勝つ目標を持ち、積極的に表に出て、自立した社会人として活躍してほしい」と話した。

 試合結果は次の通り。

 ▽1回戦 広島12―2愛媛、岡山10―0高知▽決勝 岡山3―1広島▽3位決定戦 愛媛5―4高知

     ◇

 高知ニューフレンズは、選手とボランティアスタッフを募集している。問い合わせは同センター内の事務局(088・841・0021)。

(2010年9月6日 読売新聞)

「障害の予防」で意見分かれる―障がい者制度改革会議

2010年09月07日 01時21分12秒 | 障害者の自立
 内閣府は9月6日、「障がい者制度改革推進会議」の第19回会合を開き、障害者基本法の改正について議論した。同法で、障害の原因になる傷病の早期発見・治療の推進などを定めた第3章の「障害の予防に関する基本的施策」について削除すべきかどうかで構成員の意見が分かれた。

 会合では、中西由起子構成員(アジア・ディスアビリティ・インスティテート代表)が、「『予防』には、悪いものをあらかじめ防ぐという意味がある」と述べ、同章の削除を求めた。また、尾上浩二構成員(NPO法人障害者インターナショナル日本会議事務局長)は、同章が優生思想の下で策定されているとして、「障害の予防ではなく、障害を持っていても子どものころから地域で暮らせる支援を整備する方向性での規定が必要」と主張した。
 これに対し、新谷友良構成員(社団法人全日本難聴者・中途失聴者団体連合会常務理事)は、中耳炎への適切な治療がなかったために聴覚障害に至るケースを挙げ、「治療で治る人の(治療を受ける)選択肢は認めるべき」と指摘。また、大濱眞構成員(社団法人全国脊髄損傷者連合会副理事長)も、角膜再生医療による難病治療を紹介して、「治癒のために先進医療を受ける権利は明記する必要がある」と訴えた。

 また同会議は「医療」「就労」「児童」の3分野について、障害者自立支援法に代わる新法の策定について議論する「総合福祉部会」との合同作業チームで、現行の障害者制度の中で議論すべき論点を整理する予定。この日はそのメンバーが決定した。
 医療分野は、堂本暁子座長(前千葉県知事)、関口明彦構成員(全国「精神病」者集団運営委員)、川崎洋子構成員(NPO法人全国精神保健福祉会連合会理事長)。就労分野は、松井亮輔座長(法大名誉教授)、新谷構成員、竹下義樹構成員(社会福祉法人日本盲人会連合副会長)。児童分野は、大谷恭子座長(弁護士)、長瀬修構成員(東大大学院特任准教授)。


( 2010年09月06日 22:05 キャリアブレイン )

NPO法人関西障害者国際交流協会理事長・田山華栄さん

2010年09月07日 01時18分05秒 | 障害者の自立

「みんなに支えられて…」

 兵庫県尼崎市。静かな住宅街の一角、道路から少し入ったところに、「ハオ地域活動支援センター」がある。心身に障害を抱える人たちの作業所で、約20人がボルトなどの部品の袋詰めやシール張りなどの作業に忙しく立ち働く。日本人だけでなく、中国籍の人も。

 「ここは、だれでも、ルールを守れる人であれば、どんな障害があっても、どこの国の人でも入れます。わたし、いつも言ってます。『国籍は、あなたも私も地球人』とね」

 自身は中国・北京出身、そして先天性脊椎(せきつい)カリエスという障害を患う。3年前、センターの前身の小規模作業所を立ち上げたのは、障害者の自立を目指す強い思いがあったから。「障害者もがんばれば、せめて5万円もらえるように。そうすれば年金と合わせて自分の小遣いや食費ぐらいは出せるでしょう。5万円が理想、目標です」。力強く宣言する。

 大学時代から障害者の自立運動に参加。卒業後は、北京市朝陽区民生局で障害者福祉に取り組んだ。障害者交流活動で知り合った日本人と結婚し来日すると、日本語を習得し、さらに活動の幅を広げていった。障害者の訪中団を結成して北京や上海を訪れたり、中国から障害者のある画家を招いたり。7年前には「NPO法人関西障害者国際交流協会」を設立、中国・四川大地震の際には地元・尼崎でチャリティーコンサートを開催、義援金を被災地の障害者に贈った。「とにかくパワフルな人」と周囲は声をそろえる。

 ただ、活動を続けるにつれ、痛感したのが「在日外国人障害者の居場所がない」ことだった。仕事場がないのだ。障害の上に、言葉の壁、習慣の違いもあり、外国人障害者の就職への道のりは厳しかった。

 一人では無理でも、みんなで集まれば、自立への道が見えるのではないか。そう考えて開いたセンターの利用者は現在18人。ほかの仕事場ではなかなか続かなかった人が、半年、1年と、長く通い続ける。仕事を発注する業者も、丁寧な仕事ぶりに信頼を寄せている。「ハオは、楽しい、ストレスがない。だから仕事もきちんとできるのだろうと思います」。ちょっぴり誇らしげな笑顔。

 スタッフに指示し、利用者にねぎらいの言葉をかける。その合間に携帯電話を握りしめて、次のイベントに向け、中国語で打ち合わせ。病気のため身長110センチと小柄なその体の、どこからパワーが出てくるのだろうか。思わず聞いてしまったら、破顔一笑。「小さいときからいつも言われるのですけど、なんでかしら」。「私一人ではできないですよ。みんなが支えてくれたから。だからいろんなこと、乗り越えてこられたんですよ」。かみしめるように話した。(岸本佳子)

                   ◇

【プロフィル】田山華栄

 たやま・はなえ 1958(昭和33)年5月18日、中国・北京市生まれ、52歳。中国人民大学卒業後、北京市朝陽区民生局に勤務。障害福祉課長を経て平成4年、結婚を機に来日、兵庫県尼崎市へ。8年、日本国籍取得。15年、NPO法人関西障害者国際交流協会設立、19年、同協会が尼崎市コミュニティ活動功労者表彰を受ける。

MSN産経ニュース

視覚障害のある女性が裁判員に 点字資料など配慮

2010年09月07日 01時13分24秒 | 障害者の自立
 宇都宮地裁(井上豊裁判長)で6日に始まった殺人事件の裁判員裁判で、視覚障害のある女性が裁判員に選ばれた。弁護側によると、地裁は裁判員候補者に視覚障害者がいることを検察、弁護双方に事前に伝えた上で、選任された際は公平な審理が行われるように要請していたという。このため、双方とも点字の資料を用意するなどの配慮をして公判に臨んでいた。

 女性はこの日、法廷に点字を打ち込む機械を持ち込み、熱心にメモを取った。検察側も、証拠調べで写真などを法定内のモニターで示す際には、写っている内容を詳細に口頭で説明するなどした。

 一方、弁護側は「被告が犯行当時、どのような心境だったかが争点。情状面を中心に主張するため、(視覚障害を持つ裁判員でも)影響がないと判断している」とコメントした。

 ただ、地裁は「個別の裁判員のプライバシーに関係することにはお答えできない」としている。

 審理されているのは、県立高校教諭の父親を刺殺、犯行を隠すために自宅に放火したとして、殺人や非現住建造物等放火などの罪に問われた、埼玉県三郷市、無職、佐山貴洋被告(23)の公判。佐山被告は起訴内容をほぼ認めた。判決は9日に言い渡される予定。

MSN産経ニュース

知的障害者 裁く難しさ

2010年09月07日 01時10分40秒 | 障害者の自立
 2009年に刑務所に入った受刑者約2万8千人のうち、23%にあたる6520人は知能指数が知的障害相当だった。7月末に法務省がまとめた矯正統計年報で分かった。県内でも、罪を犯したとされる知的障害者の法廷が続いている。しかし、弁護人も含めて被告と法律家との意思疎通がうまくいかない例が少なくない。


 8月上旬の佐賀地裁。知的障害がある被告の男性(58)に、若宮利信裁判長が「今日は我慢してね」と話しかけた。昨年の衆院選で候補者のポスターを破いたとして、公選法違反(選挙の自由妨害)の罪に問われている。
 男性は、じっとしているのが苦手な様子。開廷後まもなく、「きつかー」と廷内を歩き回り始めた。弁護人の名和田陽子弁護士が「私は誰ですか」と聞くと、「裁判官」と答えた。裁判長は、審理継続は無理だとして閉廷。弁護側は男性に訴訟能力がないとして公判中止と精神鑑定を求めたが、裁判長はその後の公判の期日を入れた。
 親族によると、男性は9年前に障害者向けの福祉サービスを受けるための療育手帳を得た。今回の事件で逮捕され、保釈された直後にバイパス道路の真ん中を歩いていたのを通報され、措置入院している。
 公選法違反罪は、犯人が選挙を理解していることが成立要件。検察側は「ポスターを破ると、候補者の選挙を妨害することになることは分かっていた」という趣旨の男性の調書を作った。
 だが、名和田弁護士は取材に「会話も成り立たない法廷の姿を見れば、こんなに『きれいな』調書は取れないと分かるはず。彼は裁判も理解できておらず、公判を中止すべきだ」と話している。
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 5月にあった県内4番目の裁判員裁判の被告の女性(34)も知的障害者だった。常連の飲食店への放火未遂罪で起訴され、責任能力が争われた。女性は法廷での質問に無言だったり、「はい」などの短い言葉で答えたりした。終始おとなしく座っていて、一見して障害があるとは分からない。
 弁護人の杉山林太郎弁護士が「障害者かも」と気付いたのは、2回目の接見でだった。話がかみ合わなかったからだ。しかし女性の母親によると、10代のころに養護学校への入学を本人が拒否して以来、福祉の支援は受けていなかったという。
 検察側は女性の責任能力を疑わず、起訴前鑑定をしなかった。だが、弁護側の求めで裁判所が医師に鑑定を嘱託。医師は女性と数十回面接し、刑事責任が限定される「心神耗弱状態だった」と法廷で述べた。
 判決は心神耗弱の指摘こそ退けたが、医師が引き出した「(放火ではなく、その前に店にかけた)いたずら電話をとがめられると思って現場から逃げた」という女性の供述を、罪の軽重の感覚の衰えを示す材料として採用した。捜査官も、弁護側も、予想しなかった障害の特質だった。女性は懲役3年保護観察付き執行猶予4年の判決を受け、控訴した。再び責任能力が争われる可能性が高い。
 杉山弁護士は「私が気付かなければ、鑑定の機会を失っていたかもしれない。弁護士は、拘置中の被告とアクリル板越しにしか話せない。取調室で直に接する捜査機関こそ、障害に配慮した態勢を築くべきだ」との見方だ。
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 一方で、被害者が知的障害者の場合はどうか。保護者など、意思疎通を助ける人が取り調べに同席することもある。容疑者についても制度上は可能だが、例は皆無に近いという。その理由について、佐賀地検の馬場浩一次席検事は「逮捕された被疑者に不当な影響を与えるなどの恐れがあるからだろう」と話している。

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 外国人の被告には通訳がつく。目や耳が不自由な被告には手話などが活用されている。それに比べて、知的障害者の被告を取り巻く環境は整備が遅れていると感じた。被告の権利保障や、裁判の役目の一つである真実究明のために改善する必要がある。どうするべきかを社会で議論するには、法廷の現状を多くの人が知ることが必要だろう。

朝日新聞