片腕でフルスイング 車いすで捕球
第2回中・四国身体障害者野球大会が5日、室戸市領家の室戸マリン球場と同球場サブグラウンドで行われ、中・四国身体障害者野球連盟に加盟する4チームが、炎天下ではつらつとしたプレーを見せた。
高知ニューフレンズ、岡山桃太郎、広島アローズ、愛媛ブレイドの選手計約50人が出場。トーナメント形式で争い、岡山が優勝した。11月に兵庫県豊岡市で開かれる全日本身体障害者選手権大会に出場する。
競技規則では、盗塁と送りバントはできず、走るのが困難な打者には代走が認められる。守備では捕手が後逸しても、球がグラブか体の一部に触れていれば、相手走者は進塁できない。
片方の腕に障害がある野手は、捕球した直後、素早くグラブを外して同じ腕で送球。外野手が車いすで懸命に飛球を追いかけたり、打者が片方の腕でフルスイングしたりする全力プレーが次々と繰り出され、観客から歓声が上がった。
高知は2002年に創設。現在は13人が在籍し、県立障害者スポーツセンター(高知市春野町内ノ谷)のグラウンドで月1回、練習に励んでいる。この日は10人が参加。監督の西川聡さん(40)は当初からのメンバーで、投手や野手もこなす。小学生で野球を始め、高校、大学でも続けていたが、24歳で血行障害の難病「バージャー病」にかかり、右足首と、左足の親指以外を切断。この日は右足に義足をはめてマウンドに立った。左足にマメができて途中降板したが、観客から温かい拍手が送られた。
結果は2戦全敗だったが、西川さんは「野球を通じて、障害者でもこれだけやれるんだという自信につながる。メンバーは、障害に劣等感を持つのではなく、健常者チームに勝つ目標を持ち、積極的に表に出て、自立した社会人として活躍してほしい」と話した。
試合結果は次の通り。
▽1回戦 広島12―2愛媛、岡山10―0高知▽決勝 岡山3―1広島▽3位決定戦 愛媛5―4高知
◇
高知ニューフレンズは、選手とボランティアスタッフを募集している。問い合わせは同センター内の事務局(088・841・0021)。
(2010年9月6日 読売新聞)
第2回中・四国身体障害者野球大会が5日、室戸市領家の室戸マリン球場と同球場サブグラウンドで行われ、中・四国身体障害者野球連盟に加盟する4チームが、炎天下ではつらつとしたプレーを見せた。
高知ニューフレンズ、岡山桃太郎、広島アローズ、愛媛ブレイドの選手計約50人が出場。トーナメント形式で争い、岡山が優勝した。11月に兵庫県豊岡市で開かれる全日本身体障害者選手権大会に出場する。
競技規則では、盗塁と送りバントはできず、走るのが困難な打者には代走が認められる。守備では捕手が後逸しても、球がグラブか体の一部に触れていれば、相手走者は進塁できない。
片方の腕に障害がある野手は、捕球した直後、素早くグラブを外して同じ腕で送球。外野手が車いすで懸命に飛球を追いかけたり、打者が片方の腕でフルスイングしたりする全力プレーが次々と繰り出され、観客から歓声が上がった。
高知は2002年に創設。現在は13人が在籍し、県立障害者スポーツセンター(高知市春野町内ノ谷)のグラウンドで月1回、練習に励んでいる。この日は10人が参加。監督の西川聡さん(40)は当初からのメンバーで、投手や野手もこなす。小学生で野球を始め、高校、大学でも続けていたが、24歳で血行障害の難病「バージャー病」にかかり、右足首と、左足の親指以外を切断。この日は右足に義足をはめてマウンドに立った。左足にマメができて途中降板したが、観客から温かい拍手が送られた。
結果は2戦全敗だったが、西川さんは「野球を通じて、障害者でもこれだけやれるんだという自信につながる。メンバーは、障害に劣等感を持つのではなく、健常者チームに勝つ目標を持ち、積極的に表に出て、自立した社会人として活躍してほしい」と話した。
試合結果は次の通り。
▽1回戦 広島12―2愛媛、岡山10―0高知▽決勝 岡山3―1広島▽3位決定戦 愛媛5―4高知
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高知ニューフレンズは、選手とボランティアスタッフを募集している。問い合わせは同センター内の事務局(088・841・0021)。
(2010年9月6日 読売新聞)