ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

パーキング・パーミット制度

2010年10月30日 01時31分58秒 | 障害者の自立
 県が公共、商業施設の駐車場に設置を求める、車いす使用者などのための優先駐車場が適正に利用されていない実態が、県の調査で分かった。これに対し障害者団体は、証明書発行によって使う人を限定する「パーキング・パーミット制度」の導入を求めている。

 県の条例では、不特定多数が集まる施設には通常の駐車区画より幅の広い「車いす使用者用駐車区画」を一つ以上設けるよう義務づけている。区画には車いすのマークが描かれ、対象を「ドアを全開にする必要がある人で、下肢が不自由な人」としており「場合によっては高齢者、つえを使う人なども対象になる」(県健康福祉総務室)。ところが近年「正しく使われていない」との声が県などに寄せられていた。

 調査は今年1~3月に県内の商業施設48カ所で午前10~午後4時に実施。調査員が目視し▽車いす▽つえ▽高齢者▽幼児連れ▽妊婦・乳児連れ▽外見上は区画に駐車する必要がない人、に分類し利用率を調べた。

 利用した3304台のうち、車いす使用者はわずか4・1%でつえ9・7%、高齢者23・1%、妊婦・乳児連れ7%で、これらを合計しても4割余。その他の人が56%と半数以上を占め、30分以内の短時間の利用が6割と目立った。

 同室は「条例には罰則規定がなく、個人のモラルに期待するしかない」と話す。一方、県身体障害者福祉連合会(津市)はパーキング・パーミット制度導入の請願を9月に県議会に提出し、全会一致で採択された。

 この制度は2006年に佐賀県が全国に先駆けて導入し、現在15県が運用する。共通の利用証明書を交付して障害者の利便性に応える制度で、連合会の山本征雄会長は「マナー違反は日常的。制度導入は車いす区画の利用方法の啓発になる。実効性のある制度を導入して」と訴える。


 一方、県は「適正利用に向けた取り組みは重要だが、制度には証明書の発行対象の基準づくりや運用方法など課題もある。導入できるか検討していく」と慎重だ。


介助の母 向き合う日々

2010年10月30日 01時29分47秒 | 障害者の自立
 5年前に自宅で倒れたのをきっかけに、記憶力などが低下する「高次脳機能障害」を負った豊中市蛍池南町、野田和寿さん(38)の母容子さん(64)が、障害を広く知ってもらおうと30日、同市内で初めて講演する。ピアノによるリハビリで一時は著しい回復をみせ、昨年はカナダで開かれた障害者の演奏会に出演した和寿さんだが、今年は再入院して手術を受けるなど一進一退を繰り返す。容子さんは「リハビリで元気にさせてみせる」と、長男と向き合う。

 システムエンジニアだった和寿さんは2005年6月、脳動脈瘤(りゅう)破裂によるくも膜下出血で倒れた。約1週間、生死をさまよい、約3か月にわたって入院。脳の損傷によって記憶力や注意力が低下し「見えない障害」と言われる高次脳機能障害と診断された。仕事も失った。

 容子さんはリハビリをピアノに求めた。和寿さんは子どもの頃からピアノを習い、一時は音大を目指していたからだ。障害を抱えても楽譜が読めたため、「複雑に手を動かして鍵盤をたたくことは脳にいいはず」と毎日、ピアノに向かわせた。

 最初はいすにじっと座ることが難しく、指もスムーズに動かなかったが、08年11月には、和寿さんが通っている中途障害者の共同作業所「羅針盤」(豊中市)のチャリティーコンサートで演奏するまで回復した。

 昨年10月には、カナダ・バンクーバーで開かれた障害者の国際大会に日本代表として出演、ベートーベンのピアノソナタ「テンペスト」を演奏。和寿さんは海外旅行を喜び、「楽しかった」と話した。容子さんは「回復は家族の喜びだった」という。

 しかし今年4月、頭蓋(ずがい)骨に空気が入っていることが検査でわかり、再び入院、手術を受けた。9月には墓参り中に手のしびれを訴え、病院に搬送された。

 脳機能は完全には戻っていないが、少しずつ体調が回復しつつあり、再びピアノに向かっているという。

 和寿さんが3年前から通う「羅針盤」の山河正裕施設長は、容子さんの不安を癒やし、障害を多くの人に理解してもらおうと、チャリティーライブでの講演を依頼した。容子さんも「隠さず、障害を知ってもらいたい」と引き受けた。

 羅針盤によると、高次脳機能障害を持つ障害者は全国で30万人以上いるとされる。容子さんは「突然、長男が倒れたことで障害との付き合いが始まった。若い人でも、いきなり襲ってくる可能性がある。人ごとと思わず、障害について考えるきっかけにしてほしい」と話す。

 チャリティーライブは午後6時30分から、豊中市曽根東町の豊中市民会館で。容子さんの講演に続いて、大阪音楽大の学生らの演奏会やタレント浜村淳さんらのトークショーなどもある。入場料は一般前売り3000円(当日3500円)、中学生以下、障害者、介助者、65歳以上は前売り、当日とも2000円。問い合わせ、申し込みは「羅針盤」(06・6152・4780)。

(2010年10月29日 読売新聞)

災害に備え要援護者マップ明和町自治会長や松阪署に配布

2010年10月30日 01時27分04秒 | 障害者の自立
 明和町は、大地震や豪雨などの災害発生時に援助が必要な高齢者や障害者の自宅を記載した「災害時要援護者マップ」とリストを完成させ、自治会長や松阪署、消防署などに配布し始めた。住民の支え合いによって、要援護者が安全に避難できる地域づくりを進めるのが狙い。県防災危機管理部によると、市町が主体になってまとめたマップは、県内では四日市市、紀宝町に次いで3番目。

 要援護者マップには、65歳以上の世帯や障害者、要介護認定者などが掲載されている。町は2008年度から制作作業を始め、独自にリストアップした約3600人のうち、掲載に同意した855人分の情報を記載。また、リストには、対象者の住所、氏名、生年月日のほか、障害の程度などが記されており、町内93の自治会長や明和交番、明和消防署、町社会福祉協議会、民生委員に配布する。

 一方、町は万一に備えて、「門外不出」で掲載に同意、不同意に関係なく、すべてを掲載したマップとリストを保管している。中井幸充町長は「人命にかかわる災害時には、公的な関係機関に情報提供することもある」とし、町危機管理室は「自治会単位で連携し、救助に必要な人員配置なども構築していく」と話している。

(2010年10月29日 読売新聞)

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2010年10月30日 01時24分09秒 | 障害者の自立
 佐賀市鍋島3に「総合福祉ビル ハーモニー」が完成し、28日に現地で開所式があった。ビジネスホテルなどが入っていたビルが改装され、介護保険の小規模多機能ホーム、高齢者専用賃貸住宅、障害者グループホームが入った建物。福祉団体関係者によると、高齢者向け住宅や介護・障害者施設が一緒になったビルは、県内であまり例がないという。(佐々木浩人)

 ビルは1989年建設。6階建てで約2500平方メートル。所有する不動産会社「泰山興業」(佐賀市)が7月1日まで、4階以上でビジネスホテルを営業。1~3階は貸事務所などで福祉関係の二つのNPO法人が入居していた。

 同社は、福祉関係にも事業展開しようと、高齢者向け賃貸住宅と福祉施設が一体となった総合福祉ビルを計画。改築費などの面で、国や財団法人などの補助金の適用を受け、ホテル客室のトイレの段差をなくすなどの工事を進めた。

 改装後のビルは、1~3階が貸事務所などで、4階は小規模多機能ホーム「まちのホーム医大前」。元々、入居していたNPO法人「市民生活支援センターふくしの家」が、送迎付きの日帰り介護、日常生活を支援する訪問事業などに取り組む。宿泊ができる部屋も九つ設けた。ホテル従業員だった6人が転職し、ホームヘルパー2級の資格を取得した。

 5階は高齢者専用賃貸住宅の9室(21~37平方メートル)。ふくしの家のケアサービスが受けられ、要介護者も入居可能という。6階は、改装前から入居していたNPO法人「ステップ・ワーカーズ」が、障害者グループホームを開く。

 開所式には約80人が出席し、来賓の古川知事は「ビルが一つの大きな地域となって住む人を支え、新しい福祉の力を発信してほしい」と述べ、ホテル支配人からまちのホーム医大前所長に転身した緒方秀史さん(32)が「ホテルで身に着けたもてなしの精神で介護の仕事に取り組みたい」と意気込みを語った。4~6階の業務開始は11月1日。

(2010年10月29日 読売新聞)

「ありがとう」に働く喜び 高松のうどん店、障害者活躍

2010年10月30日 01時20分24秒 | 障害者の自立
 知的障害のある人たちが手伝う、うどん店が高松市成合町にある。社会福祉法人たんぽぽの会(高松市)が運営する「さぬきうどん。たんぽぽ」だ。障害者の就労支援の場にと開店し、3年半。調理や接客を覚えながら、おいしいと評判のうどんづくりを支え、自信を深めた7人が従業員として他店へ巣立っていった。

 開店日は毎週水曜の午前11時半~午後1時。27日も正午を過ぎ、45席の客席がほぼ埋まった。壁に張られた品書きには、釜揚げ、しっぽく、ぶっかけなどとあり、値段は200~500円。客はカウンターで注文し、自分で天ぷらやおにぎりを取り、薬味を入れる。セルフ方式の店だ。

 新品種の「さぬきの夢2009」を使用した小麦粉を使い、ゆでて10分を過ぎためんは出さない。だしはイリコや昆布などから取り、化学調味料は使わない。天ぷらには無農薬栽培の野菜などを使っているという。高松市内の会社員男性(53)は「知人に教えられ、1年前から食べに来ている。他人にあまり教えたくないくらいおいしい」と話す。

 従業員10人中、知的障害のある人は現在、18~45歳の男女6人。普段はたんぽぽの会のサービスを利用し、老人ホームなどで就労実習をしている。ここでは、分担してだしをつくったり、仕込みの手伝いをしたりする。カウンターにも立つ。めんづくりは同市のうどん店で腕を磨いたという店長の飯間仙三(のりみつ)さん(44)らの仕事だ。

 飯間さんは会のサービス責任者。「お客さんの『ありがとう』の一言で障害のある方は働く喜びを大きく感じている。将来は施設外に店を構え、障害のある人も従業員として活躍してもらえるような場を提供したい」と話す。

 県内では、知的障害のある人が携わるうどん店が数店あるという。竜雲あけぼの学園(高松市)が運営する「竜雲うどん」では、十数年前から障害のある人が勤務し、昨年4月には、障害者と雇用契約を結ぶ「就労継続支援A型」のうどん店に生まれ変わった。

 「さぬきうどん。たんぽぽ」の問い合わせ先は、087・815・7770。

朝日新聞