ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

現場発:手足が不自由な人も楽しめる「ボッチャ」 県内でも普及の兆し /岡山

2010年10月08日 01時09分59秒 | 障害者の自立
 脳性まひなどで手足が不自由な人も楽しめるスポーツ「ボッチャ」が、県内で広がりつつある。ボールを投げられなくても、自分の意思を介助者に伝えてゲームに参加できるため、障害者支援施設や特別支援学校などで重度障害者の生きがい作りに役立っている。来年2月には県内初の大会も開催される予定で普及に弾みがつきそうだ。

 車いすに乗った男性が真剣なまなざしで白ボールめがけて赤ボールを投げた。隣に転がる青ボールにぶつかってボールの位置関係が変わると、喜びの声が上がった。北区祇園の障害者支援施設「竜ノ口寮」の食堂で、毎週金曜日に利用者十数人がボッチャを練習する。竜ノ口寮は06年、日中の活動を充実させようとボッチャを導入。08年に県内唯一のチーム「岡山ボッチャクラブ」を立ち上げた。

 生活支援員の永島義久さん(36)によると、竜ノ口寮の利用者は脳性まひが約6割を占め、施設生活が長く活動の機会が持てない人もいた。ボッチャは意思表示ができれば参加できる。最初はビデオを見ながら試行錯誤し、選手同士の駆け引きや試合展開が読めない面白さに「やればやるほど引き込まれた」という。利用者の表情も変わった。日々の生活では職員が先回りして介護しがちだが、ボッチャは選手の指示がないと介助者は動けない。永島さんは「ボッチャは利用者が主役になる。社会参加と自立の切り札です」と話す。

 練習に参加していた片岡三徳さん(46)は、首を痛めて電動車いすサッカーから転向した。脳性まひで手が不自由なため、専用の器具ランプスを使ってボールを転がす。片岡さんは「小さいころからいろいろスポーツをやったけど一番はまっている」と語った。

 「ボッチャは命」。クラブ代表の杉本正治さん(59)はその魅力をこう表現した。脳性小児まひのため80年から寮で暮らす杉本さんは約3年前にボッチャを始めた。当初は軽い遊びのつもりだったが、ボール1球で試合の流れが変わるおもしろさに夢中になった。週1回の練習が待ち遠しい。現在はろっ骨を骨折して練習を休んでいるが間もなく復帰する。杉本さんは「ボッチャで初めて楽しみが見つかり、生活が変わった」と笑顔で話した。

 竜ノ口寮がボッチャを始めて4年。小学校との交流試合や講習会などを開き、競技者の輪は広がりつつある。来年2月に北区いずみ町の桃太郎サブアリーナで大会が予定され、練習に一層熱が入っている。

==============

 ◇ボッチャ
 パラリンピック正式種目の球技。欧州で重度脳性まひや四肢重度機能障害がある人のために考案された。日本では97年に日本ボッチャ協会が設立され、99年から全国大会が毎年開かれている。ジャックボールと呼ばれる白ボールを投げ、赤と青のボール6球ずつを投げたり転がしたり、他のボールにぶつけるなどして、いかにジャックボールに近づけるかを競う。手足が動かせなくても、ボールを転がす器具ランプスと介助者の助けがあればゲームに参加できる。最終的に最もジャックボールに近づけた方が勝つ。

毎日新聞 2010年10月7日 地方版

ハートピアきつれ川閉鎖へ 全精社協が破産申請

2010年10月08日 01時07分15秒 | 障害者の自立
 厚生労働省の補助金の不正受給などで幹部3人が有罪判決を受けた社会福祉法人「全国精神障害者381件社会復帰施設協会」(全精社協)が、東京地裁に破産手続きを申請したことが6日、複数の関係者への取材で分かった。同省は全精社協に約1億円の補助金返還命令を出しており、こうした支払いは困難と判断したとみられる。

 全精社協が運営してきたさくら市の福祉施設「ハートピアきつれ川」は、現在の利用者の受け入れ先を確保した後、将来的には閉鎖される見通しが強まっている。

 すでに裁判所から保全命令が出ており、施設の運営は当面、続けられるという。7日午後には、施設で職員や利用者に対して説明が行われる予定だ。

 全精社協は2007年4月、破綻した全国精神障害者家族会連合会(全家連)から、ハートピアきつれ川の運営を引き継いだ。しかし授産施設と併設していたホテル部門の経営などで約1億円の負債を抱え、09年3月にはホテル部門を閉鎖。施設の売却を検討していた。

 その後、厚労省から「障害者381件自立支援調査研究プロジェクト」として受給した補助金をめぐり、全精社協の元会長らによる流用や着服問題などが発覚し、元会長らが逮捕、起訴される事態に発展した。こうした中で、売却交渉はストップしていた。

 ハートピアきつれ川は、精神障害者の社会復帰を支援する施設で、授産施設の運営は現在も継続されている。相談支援事業も含め、利用者は約100人となっている。

下野新聞

目隠しで味わって

2010年10月08日 01時04分26秒 | 障害者の自立
     障害に理解 食育効果も

 アイマスクを着用して目が見えない状態で料理を味わう「ブラインドレストラン」の催しが東山区のイタリア料理店で開かれ、話題を呼んでいる。視覚障害への理解を深めるとともに、食への意識を高めるのがねらい。参加者は戸惑いながらもコース料理を味わった。



 ブラインドレストランは、暗闇の中や目隠しした状態で食事をするヨーロッパ発祥のイベント。視覚障害者の食事の際の苦労を疑似体験するために始まった。その後、視覚以外の感覚で料理の味や香りを感じられるとして、食への意識を高める「食育」としても注目されるようになった。


 同区・祇園のイタリア料理店「カーラ・ラガッツァ」では、一昨年の夏からブラインドレストランを不定期に開いている。4回目の開催となった9月30日には、視覚障害者を含む男女15人が参加。アイマスクを着用して店員にテーブルまで導かれて着席した。


 参加者は、魚介類やパスタ、豚肉などのコース料理を、ナイフやフォーク、スプーンを使って皿の上を探るように口に運んだ。まだ料理が残っているのに食べ終わったと思ったり、ナイフの背と腹を逆に持ったりするなど、戸惑う姿も見られた。だが、慣れてくると周囲の人と会話をする余裕もでき、しだいに和やかな雰囲気になった。


 会社の同僚と参加した中島あゆみさん(37)=左京区=は、「目を患っていた亡き祖父にもっと話しかけていれば、おいしい食事をさせてあげられたかな、と思った」。眼科医の奥沢康正さん(70)=西京区=は「目が見えない人に、医療者としてどう接していけばいいか、考えさせられた」と話した。


 客からは、「食べているときは鶏肉か豚肉か分からなかった」「アイマスクをはずすと、想像していた食材と違った」などの声が上がった。店側は、柔らかいイチジクと固いカブを一緒に盛りつけてフォークを刺した感触の違いを際だたせるなどの細かい工夫もした。


 企画した同店の青山聡尚(あきひさ)さん(41)は「普段どれほど視覚に頼って食事をしているかに気づき、店がこだわる食材の味を舌で感じてほしい」と話す。青山さんの長女(6)が先天性白内障で手術を受けた経験があり、視覚障害を身近に感じていたことも、企画のきっかけになったという。


 「必要な時に必要な声をかける姿勢は、今後の店の対応にも、障害を持つ人との関わりにも生きる。障害がある人と同じ世界を体験することで、お互い支え合う社会を実現するきっかけになればいいと思う」と期待する。

朝日新聞

障害者ら製作の小物を展示販売 昭和のSC

2010年10月08日 01時00分52秒 | 障害者の自立
 障害者が製作した授産品を展示販売する「しあわせのかたち展」(同実行委主催)が11日まで、昭和町西条のイトーヨーカドー甲府昭和店で開かれている。
 南アルプス市や甲州市の授産施設など10の団体と個人がブースを設け、ストラップやアクセサリーといった小物や、障害者がデザインしたキャラクターをあしらった日用品など約2500点を展示販売している。植物のコケ玉作品もあり、体験コーナーでコケ玉作りに取り組むこともできる。
 実行委員長の青柳正彦さんは「多くの団体が作品を集めて発表する機会はなかなかないので、たくさんの人に足を運んでほしい」と話している。

山梨日日新聞

「視覚障害者全国登山」9~11日 乗鞍岳「楽しみ」

2010年10月08日 00時59分51秒 | 障害者の自立
 全盲や弱視などの視覚障害者らが集まる「視覚障害者全国交流登山大会」が9~11日、高山市内で開かれる。国立乗鞍青少年交流の家での交流会や北アルプス・乗鞍岳登山などが計画されており、参加予定者は「頂上で山の爽快(そうかい)感を感じたい」と張り切っている。

 主催するのは、障害者登山の草分け的な存在で、1982年に結成された「六つ星山の会」(東京)や、87年結成の「ハイキングクラブかざぐるま」(大阪)など11団体の計約240人(うち全盲50人、弱視28人)。

 交流大会は1989年、個別に活動を続けていた両団体が意気投合し、茅ヶ岳(山梨県)に一緒に登ったのが始まり。その後、視覚障害者の登山の輪を広げようと、ほぼ隔年で開催している。

 今年の大会では、9日に国立乗鞍青少年交流の家に集合して交流会を開催。10日には同家周辺を散策する初級コースから乗鞍岳などの頂上を目指す中・上級コースまでの4班に分かれて登山を楽しむ。乗鞍岳登山には全盲と弱視の計43人が参加し、ボランティア99人がサポートする。

 視覚障害者の登山には2人のサポーターが必要だ。前を歩くサポーターのリュックにつけたひもを握り、もう片方の手でステッキを持って登る。前後2人のサポーターが、岩の位置や足を乗せる場所を案内しながらの登山となる。

 ハイキングクラブかざぐるま代表で、全盲の比嘉財定(ひがざいてい)さん(65)(大阪府吹田市)は「乗鞍岳には約25年前に登った。今回も頂上まで行き、山の雰囲気を楽しみたい」と期待する。

 大会実行委員会事務局長を務める横山範夫さん(65)(六つ星山の会)は「目が見えなくても達成感は同じ。頂上での風の音を感じたり、爽快(そうかい)感を味わったりして交流を深めてほしい」と話している。問い合わせは横山さん(090・2906・5724)。

(2010年10月7日 読売新聞)