山形市中心部の国道112号で昨年11月から行われている、歩行者と自転車、車を完全分離した社会実験に関する意見交換会が9日、山形市中央公民館で開かれた。市民や地元住民、商店街、タクシー、交通安全、障害者団体の関係者ら約70人が参加し、賛否両論の意見が出された。
社会実験は、十日町・本町・七日町の商店街と国土交通省山形河川国道事務所、県警本部が実施している。意見交換会は1年間の予定だった実験期間の終了が迫り、現状通りまたは条件を変えて継続するか、終了するかなどの判断を今月中に下す必要があることから、広く意見を集約しようと開催した。
同事務所が冒頭、歩道を走行する自転車が多く、交通安全上の問題があったなど、実験に至る背景や、街を訪れた千人を対象に行った実験に関するアンケート結果などについて説明。実験に対し、車で訪れた人は42%が肯定、41%が否定、自転車の人は66%が肯定、20%が否定、徒歩の人は52%が肯定、28%が否定的に回答したという。実験開始後、歩行者と自転車が擦れ違い時にどちらかが回避する錯綜(さくそう)回数は9割減少した。
これを受けて行われた意見交換では、障害者や自転車利用者、交通安全団体、地域住民の立場から「安心して通行できるようになった」「全国に誇れるモデルケース」「安全対策上もそうだが、商店街のにぎわい回復のためにも必要」「欧米では車の流入を規制した方がまちがにぎわっている」といった意見が出された。
これに対し、商業者や住民からは「買い物に来にくくなったという顧客が多い」「安全は大切だが、売り上げ減少は深刻。このままではシャッター通りになってしまう」「商業者の声を聞く調査をすべきだ」「安全性だけはなく、市街地活性化事業などと一緒に考える問題」「狭い道路を三分割すること自体無理がある。周辺道路の整備も進んでおらず、何らかの改善が必要」といった意見が出された。
山形新聞
社会実験は、十日町・本町・七日町の商店街と国土交通省山形河川国道事務所、県警本部が実施している。意見交換会は1年間の予定だった実験期間の終了が迫り、現状通りまたは条件を変えて継続するか、終了するかなどの判断を今月中に下す必要があることから、広く意見を集約しようと開催した。
同事務所が冒頭、歩道を走行する自転車が多く、交通安全上の問題があったなど、実験に至る背景や、街を訪れた千人を対象に行った実験に関するアンケート結果などについて説明。実験に対し、車で訪れた人は42%が肯定、41%が否定、自転車の人は66%が肯定、20%が否定、徒歩の人は52%が肯定、28%が否定的に回答したという。実験開始後、歩行者と自転車が擦れ違い時にどちらかが回避する錯綜(さくそう)回数は9割減少した。
これを受けて行われた意見交換では、障害者や自転車利用者、交通安全団体、地域住民の立場から「安心して通行できるようになった」「全国に誇れるモデルケース」「安全対策上もそうだが、商店街のにぎわい回復のためにも必要」「欧米では車の流入を規制した方がまちがにぎわっている」といった意見が出された。
これに対し、商業者や住民からは「買い物に来にくくなったという顧客が多い」「安全は大切だが、売り上げ減少は深刻。このままではシャッター通りになってしまう」「商業者の声を聞く調査をすべきだ」「安全性だけはなく、市街地活性化事業などと一緒に考える問題」「狭い道路を三分割すること自体無理がある。周辺道路の整備も進んでおらず、何らかの改善が必要」といった意見が出された。
山形新聞