東日本大震災の被災地で暮らす障害者を励まそうと21日、車いすバスケットボール交流大会が鳥取市湖山町西3丁目の県障害者体育センターで開かれた。岩手県から招かれたチーム「ラッセル岩手」(8人)が「鳥取アローズ」との試合に臨んだ。
県車椅子バスケットボール協会の昨春の総会で、会員から「被災地のチームを鳥取へ呼び、元気づけよう」と声が上がったのがきっかけ。県と日本車椅子バスケットボール連盟が協力した。
県東部のミニバスケットボールチームの児童や保護者らが見守る中、両チームの選手らは、車いすをコマのように回転させてフェイントを仕掛けたり、車いすを激しくぶつけ合ってポジション取りをしたり。コート内を動き回った。
試合は先制した岩手を鳥取が追う形で進み、後半途中にいったん鳥取が逆転。その後、ミスの少ない岩手が形勢を立て直して再逆転し、37―28で逃げ切った。
岩手チーム代表の小江巧さん(54)は「鳥取勢は上背が高く、リバウンドの取り合いはうちが負けていた」。津波に襲われた岩手県大槌町に実家がある大久和幸さん(29)は「観客が多くてプレッシャーでした。子どもらに車いすバスケを見てもらう機会はほとんどないので、楽しめました」と話していた。
岩手の一行は20日、県を表敬訪問し、県の防災・福祉担当者らに被災地の障害者の状況を報告した。実家で被災した大久さんは「学校の体育館はバリアフリーでなく、車いすが出入りできずにしばらくは車に寝泊まりした。困ったのはトイレでした」と説明。停電や電波塔の倒壊で携帯電話も防災行政無線も使えなくなり、行政情報は住民間の口伝えだったことも報告した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/7a/064c739e915091854ca3495565b68af3.jpg)
ボールを奪い合う青いユニホームの岩手チームと鳥取チーム
朝日新聞 - 2012年01月23日
県車椅子バスケットボール協会の昨春の総会で、会員から「被災地のチームを鳥取へ呼び、元気づけよう」と声が上がったのがきっかけ。県と日本車椅子バスケットボール連盟が協力した。
県東部のミニバスケットボールチームの児童や保護者らが見守る中、両チームの選手らは、車いすをコマのように回転させてフェイントを仕掛けたり、車いすを激しくぶつけ合ってポジション取りをしたり。コート内を動き回った。
試合は先制した岩手を鳥取が追う形で進み、後半途中にいったん鳥取が逆転。その後、ミスの少ない岩手が形勢を立て直して再逆転し、37―28で逃げ切った。
岩手チーム代表の小江巧さん(54)は「鳥取勢は上背が高く、リバウンドの取り合いはうちが負けていた」。津波に襲われた岩手県大槌町に実家がある大久和幸さん(29)は「観客が多くてプレッシャーでした。子どもらに車いすバスケを見てもらう機会はほとんどないので、楽しめました」と話していた。
岩手の一行は20日、県を表敬訪問し、県の防災・福祉担当者らに被災地の障害者の状況を報告した。実家で被災した大久さんは「学校の体育館はバリアフリーでなく、車いすが出入りできずにしばらくは車に寝泊まりした。困ったのはトイレでした」と説明。停電や電波塔の倒壊で携帯電話も防災行政無線も使えなくなり、行政情報は住民間の口伝えだったことも報告した。
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ボールを奪い合う青いユニホームの岩手チームと鳥取チーム
朝日新聞 - 2012年01月23日