佐賀県は、タブレット型多機能端末iPad(アイパッド)を使った障害者の就労支援事業を始めた。県とハローワーク佐賀が一体的に運営する「特区事業」で、ハローワークが所有する求職者情報の一部を県が利用できるようになったため。自己PR動画の撮影など、端末の特性を生かした支援も計画しており、障害者の就労支援の迅速化を目指す。
iPadの画面には障害の種類や希望する業種、待遇など、求職者の情報が一覧で表示される。障害者の雇用拡大を計画しているスーパーモリナガ(本部・佐賀市)総務課の阿部一博さんは画面を操作しながら、「確かに見やすいですね」と感想を口にした。
端末にはハローワーク佐賀に登録している障害者20人の情報のほか、就労支援機関に登録している32人の情報が集積されている。個人名や年齢の記載はなく、希望業種、待遇などの条件を見て事業者側が興味を持てば、県が求職者に伝える。求職者も希望すれば、見学や面接に進む。
求職者は自己PRを、事業所は作業風景を動画撮影し、双方に見せることも計画。県職員1人がハローワーク佐賀管内の佐賀、小城、多久、神埼の4市で企業と障害者就労支援機関を回り、求職者と企業求人を結びつける。
スーパーモリナガは「既に貴重な戦力となっており、これからも雇用を進めたい。年齢や居住地の情報が見られるとありがたい」と要望する。県就労支援室は「どんな人か、どんな現場かは、互いに知りたい情報。文字だけでなく、映像も利用し、迅速な就労につなげることができれば」と新たな試みに期待を寄せる。
県職員のiPadに表示された求職者情報を見る阿部一博さん(左)=佐賀市のスーパーモリナガ本部
佐賀新聞- 2013年07月09日更新
iPadの画面には障害の種類や希望する業種、待遇など、求職者の情報が一覧で表示される。障害者の雇用拡大を計画しているスーパーモリナガ(本部・佐賀市)総務課の阿部一博さんは画面を操作しながら、「確かに見やすいですね」と感想を口にした。
端末にはハローワーク佐賀に登録している障害者20人の情報のほか、就労支援機関に登録している32人の情報が集積されている。個人名や年齢の記載はなく、希望業種、待遇などの条件を見て事業者側が興味を持てば、県が求職者に伝える。求職者も希望すれば、見学や面接に進む。
求職者は自己PRを、事業所は作業風景を動画撮影し、双方に見せることも計画。県職員1人がハローワーク佐賀管内の佐賀、小城、多久、神埼の4市で企業と障害者就労支援機関を回り、求職者と企業求人を結びつける。
スーパーモリナガは「既に貴重な戦力となっており、これからも雇用を進めたい。年齢や居住地の情報が見られるとありがたい」と要望する。県就労支援室は「どんな人か、どんな現場かは、互いに知りたい情報。文字だけでなく、映像も利用し、迅速な就労につなげることができれば」と新たな試みに期待を寄せる。
県職員のiPadに表示された求職者情報を見る阿部一博さん(左)=佐賀市のスーパーモリナガ本部
佐賀新聞- 2013年07月09日更新