ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

外出時のトイレ 誰にも使いやすく

2016年03月19日 02時34分18秒 | 障害者の自立

 2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて、駅や公園などにある公共のトイレを快適にしようという運動が進められている。その目指すところは、日本を訪れる人たちの「おもてなし」にとどまらない。障害者や高齢者、赤ちゃん連れの人など、誰もが外出時に安心できる環境をつくる取り組みだ。

 NPO法人日本トイレ研究所(東京)は東京五輪・パラリンピックを見据え、14年から「世界をもてなすトイレプロジェクト2020」を進めている。車いすや盲導犬の利用者、オストメイト(人工肛門(こうもん)を使う人)、性的少数者、外国人、子育て中の人、高齢者らが公共トイレでどんなことに困っているのかを知り、解決を目指す。

■「トイレの困りごと」に2千件超の声

 駅や公園などの「外出時のトイレ」で困っていることを募ると、2141件の意見が寄せられた。「視覚障害者には水を流すボタンやトイレットペーパーの位置をさがすことが困難な時がある」「外見からは健康な人と区別がつかない内部障害者もいることを知ってほしい」など、悩みは人それぞれだった。

 困りごとの代表例を48件選び、2月から特設サイト(http://toilet-nippon.jp/別ウインドウで開きます)で週1件ずつ公表している。解決策の提案や意見を書き込めるようにした。検索機能も付けた。加藤篤代表理事は「外出先ですてきなトイレを見つけたら、ぜひ投稿を」と呼びかける。

 ログイン前の続きスマートフォンのアプリにはトイレ関連のものが増えてきている。NPO法人Check(チェック)の「Check A Toilet(チェック・ア・トイレット)」は、全国の多機能トイレを探せるアプリだ。ボランティアの協力を得ながら集めた情報は約6万件。段差の有無や手すりの形・位置、介助者用のスペースなどが分かる。情報を提供したい人は、ユーザー登録をして参加できる。

■現在地に近いトイレ探すアプリも

 ライオンの「@トイレ」は一番近くにある公共トイレの位置が分かる。スマホ画面の「EMERGENCY!(緊急)」ボタンを押すと、現在地に近いトイレの候補地が出てくる。関東、関西、中京、札幌、福岡の駅のトイレ情報も調べられる。

 観光地などでは公衆トイレ整備に力を入れ、ウェブサイトでその位置を公開する所もある。和歌山県は13年度からの「おもてなしトイレ大作戦」で約650カ所を整備した。昨年、高野山開創1200年を迎え、国民体育大会も開かれたことなどから急ピッチで進めた。

 高知県でも12年度から「おもてなしトイレ」事業を始め、清潔で明るいなどの基準を満たした722件を認定した。群馬県の「ぐんまビジタートイレ」事業は03年度から進められており、これまでに215カ所を認証した。2年ごとに維持管理の状況も確認しているという。(見市紀世子)

<「トイレの困りごと」に寄せられた声(抜粋)>

・公衆トイレが少ない。頻尿なので外出ができない(80代男性)

・水を流すボタンがどれか分からないことがある(80代女性)

・車いすを使っている。おむつを替えるベッドがなくて使えないことが多い(10代女性)

・オストメイトでも利用できるトイレが少なくて困る(60代男性)

・男性用トイレにもベビーシートを付けてほしい(40代女性)

・「だれでもトイレ」が少なく、トランスジェンダーのため男女どちらにも入れない(10代)

 2016年3月18日<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>朝日新聞


僕らはもっと勉強がしたい。iPadが変えた「学び」の未来

2016年03月19日 02時07分50秒 | 障害者の自立

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Apple Store, Ginza (c) Kensuke Tomuro

 3月13日(日)に、アップルストア銀座にてとあるイベントが開催されました。イベント名は「Teacher's Night iPadが変える学び」。こちらでは、身体にハンディキャップを抱えた子どもたちの「学びたい」を実現すべく奮闘する、先生や大学生たちの話を聞くことができました。


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登壇したのは、筑波大学附属桐が丘特別支援学校生徒白石利夫先生。白石先生は、筑波大学の櫻井教授や学生たちと共同で、生徒たちが学びやすいアプリの開発に取り組み、この取り組みは今年で3年目を迎えるそうです。

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桐が丘特別支援学校は、大学附属として国内唯一の肢体不自由児を対象とする特別支援学校。生徒たちは、我々が普段当たり前だと考えているようなこと、たとえば、教科書のページをめくったり、鉛筆でノートに書き込んだり、プリントやノートを持ち運ぶ、ということでも、行なうのが難しい場合があります。

そのような生徒たちに、より適した学習方法はないだろうか。白石先生は、さまざまな方法を模索し、アクセシビリティに優れた入力デバイスである、iPadにたどり着いたのだそうです。


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その一例がこちらの「FracCalc」。分数の計算が直感的に入力可能なアプリです。一般的な電卓のインターフェイスに、「分の」という文字が見やすく入っていることにより、操作が直感的に行なえます。開発にあたっては、生徒の思考順序を考慮し、分母から入力できる点にも配慮したとのことです。


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またこちらの「iPolyFactor」は、因数分解の練習問題が行なえるアプリです。数字を入れていくと正解、不正解が表示されるのですが、これにはそのほかにも工夫が。上部のスライドを切り替えることで、入力部分と表示部分が入れ替わるのですが、これは生徒たちの利き腕に合わせるための仕様とのこと。特に半身が麻痺している生徒さんなどのために加えられた機能なのだそうです。

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さらにイベントでは、生徒たちが今後望むアプリや機能についても話され、構音障害(正しく発音することが難しい言語障害の1つ)を持つ生徒が登壇。「自分たちでも使える、音声認識ソフトが欲しい」と語った彼らは、ユーモアたっぷりに「お母さんが目の前で音声認識を使うとイラッとします」とも話してくれました。


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開発に携わった学生のほとんどは、入学前までプログラミング経験がなかったといい「実際にアプリを開発し、それが役に立つことがモチベーションになった」と語っていました。また「(収益を生まなければいけない一般企業にはできない)局所的なニーズに応えたい」との意気込みも。「自分も将来、障害者視線からのアプリ開発をしたい」と言ってくれた生徒もいたそうですよ。


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このように、生活にハンディを抱えた子どもたちが「学び」の機会を得たことは、iPadをはじめとしたタブレット型端末の新たな可能性を示したといえるのではないでしょうか。

本当は自分でできることを、今まで人に頼んでいたことに気づいた。自分でできることは自分でやりたいという気持ちになった」と語った生徒たち。この言葉には重さを感じます。

今後は、ほかのハンディキャップを持った人たちにも使えるようなアプリの開発にも取り組みたい、と意気込みを話してくださった先生と学生たち。

みなさんの晴れやかな笑顔が印象に残るイベントでした。


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ギズモード・ジャパン    2016.03.17 


在宅障がい者親の会代表など、地域福祉活動に取り組む

2016年03月19日 01時58分42秒 | 障害者の自立

障害者の暮らしの場を

 ○…受け入れ施設不足が問題となっている知的障害者の居場所づくりのため、「在宅障がい者親の会」を立ち上げ、代表として約8年地域を駆け回ってきた。これまで市議会に施設増設依頼の請願を3度提出し、全て採択された。3度目の署名は4500人超。市内南部地区に入所施設が開設する見通しが明るくなってきた。「進展は一歩一歩だが、この施設ができたら私の役目は一区切り。若い親も増える中、次世代につなげたい」と未来を見据える。

 ○…平瀬川付近に住み始めたのが32年ほど前。「ふるさとを綺麗に」という思いで川辺の草刈をするなど、地域活動に繰り出した。区まちづくり協議会にも所属し、障害のある息子がいたことから区内水沢に障害者支援施設を建てる検討委員会に参加。「地域で出会った方や障害者の親の皆さんのおかげで実現できた時は本当に嬉しかった」と当時を思い出す。しかし、まだまだ施設は不足。「新しい施設をつくらなければ」。その想いだけで突き進んだ。

 ○…新潟県出身。奈良時代に藤原氏が建立、上杉氏や武田氏も訪れた越後の古刹「雲洞庵」を継ぐ家系の長女として生まれた。幼い頃は修行の毎日。「友達ともあまり遊ばず、大人しい子だった。今とは正反対」と笑う。都会への憧れから結婚を機に地元を出たが、「社会貢献の気持ちは当時の教えがあってこそ」とも。現在は3人の子、4人の孫を持つおばあちゃん。「皆本当にかわいい」と愛情たっぷりの笑顔だ。

 ○…さらなる障害者の居場所づくりのため、今年NPO法人「宮前かぐやの里」を立ち上げた。4月には区内有馬にグループホームを開所する。「重度障害者を受け入れられる施設、学習支援施設もつくりたい」と夢はまだまだ広がる。この数年は寝る間も惜しんで活動してきたが、「嬉しいことで泣いてばかり。つらかったことは一度もない」ときっぱり。日々の出会いを大切に、歩み続ける。

渡辺 寛美さん   菅生在住 65歳

2016年3月18日    タウンニュース


点字マニュアルを要望 災害時要配慮者避難

2016年03月19日 01時54分38秒 | 障害者の自立

 障害者ら災害時に手助けを必要とする人たちの避難について考える「県災害時要配慮者支援ネットワーク会議」の全体会議が十七日、大津市京町の県危機管理センターであり、県作成の支援マニュアルを点字でも作るよう求める声などが挙がった。

 会議は県内の福祉団体や行政など七十一機関で構成し、県社会福祉協議会に事務局を置く。年二回、全体会議を開いて情報交換の場としている。

 会議で県の担当者が今月、A4判十二ページの災害時要配慮者の避難支援手引を作ったことを紹介。その上で「いかに地域でつながり、支え合えるかが大事だ」と強調した。点字のマニュアルについて、参加者から今後の検討を求める意見が出た。

 甲賀市の保健師は東日本大震災を教訓に、初動対応の指揮命令系統を明確にしたマニュアルの作成を報告。高島市社会福祉協議会は、一人一人の個別支援プラン作成に向けて県外視察した活動を紹介した。

2016年3月18日     中日新聞


難病でも学びは広がる

2016年03月19日 01時45分27秒 | 障害者の自立

 障害者差別解消法が4月に施行される。学校現場には、障害がある子どもも壁を感じずに学べる環境をつくる試みが求められる。詩人の金子みすゞさんがつづった「みんなちがって、みんないい」。そんな理念に近づける教育をめざす現場を、2回にわたり紹介する。

 ■前例のない挑戦 ネット活用、ベッドの上で

職場実習

 「信じられへんどころか、想像もできなかった。僕に仕事ができるなんて」

 1日の大半をベッドで横になって過ごす香川県善通寺養護学校高等部2年、宇田汰市さん(17)がそんな喜びを感じたのは、昨年6月だった。

 生後まもなく、筋肉が萎縮する難病、脊髄(せきずい)性筋萎縮症とわかった。小学校に入った頃は座れたが、小3になると難しくなり、「四国こどもとおとなの医療センター」に入院。隣の同養護学校に転校した。

 長くは座っていられない。人工呼吸器がないと苦しくなる。それでも、体調のいい日には病院から廊下を通って養護学校に行き、1、2時間だけ授業を受ける。行けない日は先生と病室で学ぶ。

 成績は優秀だ。生徒会長でもある。父に教わった将棋では、香川県高等学校総合文化祭の大会で6位に輝いた。ただ、進路はなかなか定まらない。

 転機は昨春訪れた。「ベッドの上で職場体験実習してみいへん?」。担任の堀内麻樹先生(44)から誘われた。通常なら実習を見送る重度障害だが、宇田さんの能力を未来へつなげたいと、堀内先生が情報担当の近藤創先生(41)に相談。同校では前例のない実習に挑むことにした。

 見つけた実習先は、ホームページなどを手がける沖電気グループのOKIワークウェル(本社・東京)。実習の条件は、ワードとエクセルが使える▽メールと通話ができる▽ネット環境がある――の3点。これを満たせば、宇田さんもベッドの上で実習に参加できる。

 ログイン前の続き課題は長時間の作業ができるかだった。横になった状態でのパソコン作業は難しい。タブレット画面のキーボードへのタッチ入力は、力の入れ方がうまくいかず断念。マウスを使おうと考えた先生たちは、約20種類も買って、宇田さんが作業しやすいものを選んだ。

 いよいよ6月。課題は3日間で展示会の案内文作成と、データを計算しグラフで表すことだった。関数が難しい。問い合わせで慣れない敬語を使うのが、一番苦労した。でも担当者から「ここはいいよ」と認められると、自信がわいた。

 4カ月後、修学旅行で東京スカイツリーを訪れると、実習先の津田貴社長(56)が会いに来てくれた。「この前の調子で頑張れば、仕事も任せられる可能性は十分ある」。翌11月にもベッドで実習。ホームページ作成に挑み、最終日ギリギリで完成させた。

 近藤先生は「今回の試みは、条件がそろったから実現できた」という。条件とは、病院と校舎をすぐに行き来できる環境▽授業でワードやエクセルを学習済み▽実習先の確保▽マウスなどが使える小型タブレットルーター。そして本人と教師の意欲だ。

 「これからの教師は、専門知識を持つ『教育のソムリエ』でなきゃいけない。目の前の子がいま、求める教育は何か。そのために、どんな教育の方法が提供できるか。最新の情報を集め、一人ひとりに細かく対応するのが教師の役目になる」

 宇田さんは言う。「僕は動けんけど、頭や指の動きは負けない。動けん人も、何でもいいからできることを一つ見つけて、自信をつけてほしい。あきらめんとチャレンジしてほしい」

 ■現場の努力、必要

 障害者差別解消法では、障害者が壁を感じない「合理的配慮」が国立や公立学校に義務づけられ、私立も努力する義務を負う。教師が「みんなと同じに」という意識を変え、個々の将来を見すえた学習環境を整えることが必要だ。

 近藤先生は、障害児のICT(情報通信技術)支援の「魔法のプロジェクト」に参加している。東大先端科学技術研究センターと、ソフトバンクグループの共同企画。2011年から教員を公募し、年間通して、受け持つ障害児らに適した教育法を研究してきた。蓄積した教材などはネット上で公開中。「障害児だから、学力アップやキャリア教育は後回しという時代ではない」。そう実感している。

写真・図版

タブレット端末とマウス、携帯電話とイヤホンが宇田さんの「仕事道具」だ=2月、香川県善通寺市の「四国こどもとおとなの医療センター」

2016年3月18日<アピタル:ニュース・フォーカス・特集> 朝日新聞