二〇二〇年東京パラリンピックに向け、障害者と社会でどのように接したらいいかを学ぶ企業向けの「パラバディ研修」を、リクルートグループのリクルートマネジメントソリューションズが始める。ユニバーサルデザインのサービスなどを提案するミライロ(大阪市)が運営協力し、車いすの扱い方や視覚障害者の誘導の仕方など、基本となる知識や実践法を伝える。 (神谷円香)
「パラレルな(自分と違う)個性と、バディ(仲間)になろう」がテーマ。研修は二時間で、一回三十~四十人の受講を想定し、研修費は一人当たり二万円。今月末から導入企業を募り順次始める。
二十二日に中央区銀座のリクルートGINZA8ビルで研修のデモンストレーションがあり、東京2020組織委員会の関係者ら十二人が参加した。この日はリクルート所属のシッティングバレーボールの田沢隼選手と一緒にプレーするプログラムもあった。
ミライロの講師山田大地さんは、車いすの各部位の名称や押す時の注意などを示し、段差では前輪をまず上げ、背の部分を自分の体で支えながら押し上げる動作が必要なことなどを教えた。「今日からできることを考え、二〇年には世界の先駆けとして行動しましょう」と締めくくった。
リクルートグループは東京大会のオフィシャルパートナー。広報兼オリンピック・パラリンピック支援チームの小川明子さんは「敷居を低くし、研修をきっかけに行動につながるようにしたい。どう接すれば障害者が嫌な気持ちにならないか知ってもらえれば」と話している。
車いすで段差を乗り越える体験をする参加者
東京新聞 2018年8月23日