ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

奈良県に知的障害がある男女5人でつくる劇団

2018年08月28日 13時48分14秒 | 障害者の自立

 奈良県に知的障害がある男女5人でつくる劇団がある。文学や哲学の古典作品を題材に、メンバーの素直な気持ちを軸にしたやりとりが対話劇に仕立てられる。独特な調子と間合いで発せられる言葉に観客は引き込まれ、ときに笑いが起きる。周囲の支えもあり、10年以上活動を続けてきた。

 劇団「くらっぷ」に所属するのは奈良県在住の25~41歳。平成16年、社会福祉法人のデイサービスの一環で演劇を始め、その後、劇団として独立した。5人のうち3人が初期メンバーだ。

台本はなし

 演出家、もりながまことさん(49)はヘルパーとして福祉の現場で活動する傍ら、活動当初から劇団と関わってきた。台本は用意せず、稽古はもりながさんが大まかな場面設定をし、5人がせりふや動きを自分で考えて演じる。見学する家族やもりながさんの反応を見て修正を繰り返し、最終的なストーリーが決まる。「彼らの営みをそのまま見せ、表現することに意味がある」と、もりながさんは話す。

 6月中旬、第10回奈良演劇祭で上演したのは、プラトンの「饗宴」を基にした作品。神と人間の交流を描き、神役が「暴力をしていいと思うか」と問うと、人間役の2人がマル、バツと異なった回答をする。すると神役が「どうして答えが二つなんですか? 反省して一つにしなさい」と迫る-という具合だ。

「予想つかない」

 約1時間の公演に、客席からは大きな拍手が起きた。名古屋市の会社員加藤奈々さん(40)は「予想がつかない劇だった。役者の発する言葉が印象的で、特別な意味を感じた」と話した。

 メンバーの一人、木村由有里さん(28)はクリーニング店で働く一方で稽古に励む。母、光子さん(65)は「練習を重ねるごとに役に入り、舞台を見ると本当に役者だと思う」と目を細めた。

第10回奈良演劇祭で劇団「くらっぷ」が上演した作品の一場面=6月

第10回奈良演劇祭で劇団「くらっぷ」が上演した作品の一場面

2018.8.26


パラ選手のトレセン経路、視覚障害者や車いすに「危険」

2018年08月28日 13時37分39秒 | 障害者の自立

第2NTCの近くの段差や点字ブロックなどの有無を調べる日本パラリンピアンズ協会の河合純一会長(右)ら パラアスリートが優先的に利用できる「第2ナショナルトレーニングセンター(第2NTC)」が東京都北区に来年開業予定だが、最寄り駅からの経路には視覚障害者や車いす利用者にとって危険なポイントがあることが分かった。

 日本パラリンピアンズ協会などが26日、第2NTCから赤羽駅、本蓮沼駅、板橋本町駅などのルートを調査。視覚障害、車いすの元選手ら約20人が、実際にバスを使ったり歩いたりして行った。

 第2NTC付近の交差点には音響や音声で案内する信号機はなく、青信号の時間が短いところもあった。本蓮沼駅、板橋本町駅への歩道は点字ブロックがなかったり、途切れていたり。視覚障害者で同協会会長の河合純一さんは「これでは初めての人はたどりつけない。命の危険さえある」と指摘。段差や街路樹で車いすが通りにくい場所も確認した。

 調査結果は来月までにまとめ、インフラ面などの改善については管轄する警視庁東京都などに提言する方針だ。車いす利用者で同協会副会長の大日方邦子さんは「視覚障害者にとって現状は特に厳しいことが分かった。練習の前に、まずは安全に行き来ができるようしていきたい」と話す。

 写真・図版

第2NTCの近くの段差や点字ブロックなどの有無を調べる日本パラリンピアンズ協会の河合純一会長(右)ら

2018年8月27日   朝日新聞


障害者雇用、大阪府警も手帳確認せず 平成元年から

2018年08月28日 13時32分04秒 | 障害者の自立

 大阪府警は27日、昨年度の職員採用にあたり、障害者手帳を確認せず、本人からの申告に基づいて一般職員36人を障害者雇用数に算入していたと明らかにした。少なくとも平成元年度ごろから同様の運用が続いていた。

 府警によると、昨年度は身体障害者として63人を一般職員として雇用し、雇用率を2・35%と申告していた。しかし、厚生労働省からの指示を受け今年6月以降に再調査したところ、うち36人は自己申告のみで判断していたことが判明した。

 さらに、3人からは雇用率算入のための本人同意が得られなかった。その結果、本来算入できるのは24人となり、正しい雇用率は1・1%で、法定雇用率に達していなかった。

 ただ、障害者手帳のない職員も実際には内臓疾病などがあり、順次、障害者手帳を取得しているという。

産経ニュース    2018.8.27


1人暮らしの高齢者・障害者支援 福祉アパート、広がり期待

2018年08月28日 13時26分11秒 | 障害者の自立

 賃貸住宅への入居が難しい1人暮らしの高齢者や障害者を支援する「福祉アパート」が県南地域で少しずつ広がっている。現在は18室あり、10月には新たに10室が加わる。関係者は「数自体がまだまだ足りないが、県内全体で福祉アパートを経営するのは難しい。各地に同様の施設が誕生してほしい」と期待を寄せている。

 「特に困っていることはない。生活に満足している」。土浦市真鍋にある福祉アパート「あんしん荘」に住む男性(76)はくつろいだ表情で話す。

 男性は土浦市内の会社で働いていた18年前、脳出血で倒れた。現在は右半身がほとんど動かず、車いすの生活を余儀なくされている。障害等級は2級。市内の病院にリハビリに通うほか、週3回のデイサービスを受けている。

 無年金で生活保護を受けているが、3食の食事は市内に住む長女(42)やその夫が運んでくれるので、不自由は感じていないという。

 男性はケアマネジャーからあんしん荘を紹介され、入居した。「買い物や掃除はヘルパーがしてくれるし、1人暮らしの方が他の人に気を使わなくていい」と満足そうだ。

 家賃滞納や孤独死、火災などを恐れて、家主側が1人暮らしの高齢者らの入居を拒むケースは少なくない。つくば市の男性(82)は「息子夫婦は九州にいて、折り合いも悪い。事情があり、今の住宅を出なければいけないが、こんな年寄りに誰も家を貸してくれない」と嘆く。

 あんしん荘は土浦市真鍋と阿見町岡崎で運営されているほか、10月には同町若栗で10室の提供が始まる。いずれも敷金や礼金などは不要で、洗濯機や冷蔵庫、エアコンなどの家電製品が備わっており、1DKで家賃は3万4千円から3万7千円程度。

 あんしん荘を運営する鈴木一也さん(36)は「高齢者で1人暮らしをしたいというニーズは多いが、あきらめているのが現状だ。一方で、アパートの空室率が高く、家主も困っている。ケースワーカーらにあんしん荘の存在を知ってもらい、ミスマッチを解消したい」と話す。

2018.8.27    産経ニュース


障害者殺傷事件で福祉職から警官に

2018年08月28日 11時59分49秒 | 障害者の自立

警察学校入校、それぞれの志

 県民の生活を守る-。この一言では表せないくらい警察官の仕事は幅広い。事件事故の捜査、VIPの警護、交通取り締まり、落とし物の管理、困りごとがあれば相談にも乗る。その警察官たちが最初に必ず通る道が警察学校だ。警察官としての自覚や責任感をどう培うのか。7月中旬に体験入校し、一緒に汗を流す中で、2人の生徒からそのルーツを垣間見ることができた。

◆事件がきっかけ

 今年3月に大学を卒業した村中亮介さん(22)が警察官を志望したのは、一つの事件がきっかけだった。

 大学2年生のころ、オートバイで通学中にひき逃げ被害に遭った。現場に倒れ、走り去る車をぼうぜんと見つめ、惨めさを感じていたとき、通報を受けた警察官がすぐに駆けつけてくれた。それから10分もしないうちに、容疑者確保の知らせ。「安心感と尊敬の気持ちでいっぱいになった」と振り返る。

 体験入校したこの日、現場対応訓練の想定は、くしくも「ひき逃げ」だった。事件発生後に交番から駆けつけ、目撃者らから手際よく事件当時の詳しい状況を聞き出す-という流れ。教官が目を光らせる中、テンポ良く、しかし答えを誘導することなく情報を引き出すなどし、現場対応力に磨きをかけていく。

 「誰にもつらい思いをさせたくない。早く現場に出て、被害者になった“経験”を生かし、県民の皆さんのために貢献したい」。訓練を重ねる中で、村中さんの思いはさらに強くなっている。

◆二度と起こさぬ

 山根義大さん(28)は大学卒業後、障害者の就職支援などを担う福祉関係の仕事に6年ほど携わり、警察官への転職を決意した。

 転機は2016年7月、神奈川県相模原市の知的障害者施設で入所者らが殺傷された事件。「同じような仕事をしている身として、悔しかった。二度と起こらないようにするために、警察官になるしかないと思った」。子どもの写真を取り出しほほ笑んでいた、ついさっきまでの表情とはまるで違う正義感あふれる顔つきに変わっていた。

 だが、厳しい訓練を一日とはいえ体験していると、優しさや正義感だけで警察官が務まるわけではない、ということも感じた。

 瞬時に警棒を取り出す技術や、相手との間合いの取り方などを学ぶ逮捕術の授業。整列する生徒を前に教官は「相手が迫ってきて脚が震えるような状況でも、警察官はそれを気付かれてはいけない。声で威圧しろ。自分の命は自分で守れ。自分の命を守ってこそ県民の命を守れるんや」と教えていた。

 「犯罪を未然に防ぐ警察官になれるよう公安関係、テロの抑止に関する仕事で県民の役に立ちたい」。山根さんは目標に向かって、日々鍛錬に励んでいる。

犯人逮捕訓練で組み手の実技に励む村中さん(左)と山根さん
 
2018年8月26日        福井新聞