ゴエモンのつぶやき

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新聞を音訳、視覚障害者向け放送30年…読み手はボランティア

2019年01月09日 13時26分51秒 | 障害者の自立

 全国で唯一、視覚障害者のための音声番組を制作している「JBS日本福祉放送」(大阪市都島区)が、番組の放送を始めて30年を超えた。新聞の音訳を中心に、目の不自由な人たちの貴重な情報源となってきたが、近年は新聞の読み手となるボランティアが減って高齢化が進んでおり、JBSは新時代を支えるメンバーを募っている。

 

リスナー6000人

 

 「今日の朝刊、読売新聞の担当は」

 ボランティアは自己紹介後、各紙の1面から読み始める。手元には担当記事に赤線を引いた紙面を置く。

 JBSは、社会福祉法人「視覚障害者文化振興協会」(都島区)が企業からの寄付金などで運営する。有線放送「USEN」やインターネット(http://www.jbs.or.jp/)を通じ、24時間無休で配信。リスナーは全国で約6000人という。

 「その日の新聞で、いち早く世の中を知りたい」という視覚障害者の声に応えて1988年にスタートし、翌年には東京にもスタジオを構えて一時は約50番組を制作した。寄付金は90年代から右肩下がりになり、東京のスタジオは2007年に閉鎖。番組も音楽や点字講座など八つに縮小した。

 それでも、生放送で4紙の記事を紹介する「今日の朝刊」は、当初から続く人気番組だ。毎日午前10時~正午、1面や政治、経済、社会といった各面の主要記事を音訳している。抑揚を付ける一般的な朗読と違い、情報を正確に伝えるために意識的に淡々と読み上げる。一般ニュースは重複を避ける一方、「編集手帳」などのコラムや社説は全紙扱い、論調がわかるようにしている。

 リスナーからは「感情を交えない放送で社会がわかる」「作業しながら気軽に聞ける」と好評だ。代表の川越利信さん(74)は「視覚障害者はネットなど他の媒体を使えない人が多い。様々な考え方を学ぶ手段としてニーズは根強い」と語る。

 養成講座も

  新聞の音訳ボランティアは1時間前から固有名詞などを入念に確認し、本番に臨んでいる。

 ボランティアは現在、10年前の半分の60人に減っている。中心メンバーは60~70歳代。放送は原則4人で1人1紙を受け持つが、読み手が確保できず、2人で4紙担当する日もある。メンバーの女性(62)は「音訳する記事も増えて大変。誤読しないようにと普段以上に神経を使う」と打ち明ける。

 JBSは開設当初からボランティアが不足した時に無料の養成講座を開いている。今年は2年ぶりに2月から定員20人、全12回で開き、担い手不足の解消を図る。発声方法や読むスピードなどを練習し、新聞の紙面構成も学んでもらう。

 開始以来のメンバーで、講座の講師を務める女性(82)は「自分たちが視覚障害者の目となっていることを実感できる仕事で、やりがいは大きい」と参加を呼びかけている。問い合わせは、JBS(06・4801・7400)へ。


障害者 農高生 授業通じて相互理解を

2019年01月09日 13時17分02秒 | 障害者の自立

 農福連携―向き合うきっかけに

 障害者が活躍する場の確保と農業の担い手拡大の両立を目指す農福連携を授業に取り入れる取り組みが、全国の農業高校で広がってきた。一緒に農作業をすることで、障害者と農高生の相互理解を育むきっかけにもなっている。障害者が活躍できる雇用の在り方を考えた就農を見据える農高生もいる。

 障害者支援施設の利用者と一緒に野菜を栽培する授業を展開する、福島県鏡石町の県立岩瀬農業高校。昨年12月には、ヒューマンサービス科の3年生と社会福祉法人「矢吹厚生事業所」の利用者が参加し、収穫したサツマイモの料理会を同校の調理室で開いた。高校生3、4人と利用者1人がグループを組んで調理。高校生が丁寧に教えながら協力してサラダやきんぴら、スイートポテトなどを作った。クッキーを焼いた鈴木義信さん(65)は「高校生と一緒に収穫したサツマイモを、おいしく料理できた。来年も参加したい」と笑顔で話す。

 同事業所の作業指導員、石川マキ子さんは「普段は触れ合うことがない高校生と一緒に作業できることが刺激になり、育てた野菜を自分で食べることで達成感を覚えられる」と障害者へのメリットを説明する。

 同科では園芸福祉を学ぶコースがあり、子どもや高齢者と花きや野菜作りに取り組む。農福連携の授業は生徒から「障害者とも一緒に活動したい」との声が上がったことがきっかけ。障害者自立支援施設を見学したり、障害者の就労の実態を調べた。同校の昼休みに利用者が製造した弁当を販売していた同事業所に声を掛け、昨年4月にスタート。品目は、高校生が障害者の作業のしやすさを考えて、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、ダイコンなどを選んだ。

 同校の20アールの畑で、高校生が障害者にアドバイスしながら、土寄せ、種植え、収穫などに励む。

 生徒の矢吹梨咲さんは「障害者との関わりがなかったので、最初は協力できるか不安だった。一緒に作業や交流を重ね、自分たちと変わらずコミュニケーションできることが分かり、うれしかった」と笑う。

 将来は農家になりたいと希望する生徒の柳田幹弥さんは「障害者を雇用して一緒に働ける農園をつくりたい」と意気込む。

 同校と同事業所は来年度以降もこの授業を継続する予定だ。

 指導する金成理恵子教諭は「人手が足りない農業と工賃を上げなければならない障害者福祉──という地域の課題に向き合うきっかけになる。障害者が農業をするのに、何が課題でどうやって解決するのか、という視点で常に考えて勉強できている」と話す。 同じ世代同士が一緒に活動している農高もある。北海道大野農業高校(北斗市)では、北海道教育大学付属特別支援学校高等部(函館市)と、農作業を通した交流を30年以上続けている。

 同高校の畑を使い、生活科学科の1年生が、同支援学校の生徒にアドバイスしながら、エダマメ、ジャガイモ、トウモロコシを植えて収穫。来年度も続ける予定だ。

 同高校の中澤誠史生活科学科長は「一緒に土に触れ、農作物を収穫する喜びを両校の生徒が共有し、相互理解につながっている」と強調する。
 

“特別”を“当たり前”へ 農福連携を研究、推進する酪農学園大学の義平大樹教授の話


 農業を志す高校生が農福連携の内容や意義を学び理解することで、将来就農する際、障害者が働きやすい環境づくりに力を入れてくれると期待している。

 現在、農福連携は特別な取り組みと認識されている。高校での授業をきっかけに、当たり前の活動であるとの認識が広がるのではないか。全国の農業高校に広がってほしい。

2019年01月08日       日本農業新聞


全盲の女性、音楽祭の席「無理やり」最後列案内

2019年01月09日 13時09分46秒 | 障害者の自立

 名古屋市中区で昨年7月に開かれたクラシックコンサートで、購入した席から離れた端の席に無理やり移動させられ、精神的苦痛を受けたとして、市内の視覚障害者の女性(78)が、コンサートを共催した市とCBCテレビ(名古屋市中区)を相手取り、慰謝料など約165万円を求める訴訟を名古屋地裁に起こした。提訴は昨年12月13日付で、今月31日に第1回口頭弁論が開かれる。

 訴状などによると、女性は中区の日本特殊陶業市民会館であった「名古屋国際音楽祭」のチケットを4000円で購入。当日、会場入り口で男性スタッフに車いすに乗せられ、購入した後列中央の席ではなく最後列の端に案内された。何度も抗議したのに聞き入れられず、仕方なく端の席で鑑賞したという。

 女性は全盲で白杖(はくじょう)を使っていたが、スタッフの肘につかまれば座席まで歩けたと主張。本人の意向を無視して移動させたのは、障害者の権利を侵害する違法行為だと訴えている。

 市とCBCは昨年11月の3者協議で女性に謝罪したが、女性は読売新聞の取材に「協議の中で、私が納得して席に座ったと言われたことに憤りを感じる」と話した。一方、CBCは転倒防止などのための対応だったとしたうえで、「話し合いによる解決に努めてきたが、訴訟になり残念」としている。市は「適切に対応する」とした。

2019年01月08日 07時12分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

県の障害者採用、予定10人に115人 最終申し込み状況

2019年01月09日 10時32分53秒 | 障害者の自立

 県人事課は7日、今春追加採用する障害者を対象にした県職員選考試験の最終的な申し込み状況を発表した。採用予定約10人に対し115人が申し込み、県が障害者枠で職員選考試験を始めた2010年以降最多となった。

 先に行われた身体障害者対象の県職員選考試験には7人が申し込み、2人の採用が決まっている。県は障害者の法定雇用率(2.5%)をクリアするため、障害者枠で正職員を追加採用することを決め、先月28日まで募集していた。

 申込者数の増加について県人事課は「(雇用率の不適切な算定で)注目を集め県民の関心が高かった。障害者本人だけでなく、家族からの問い合わせも多い」と説明。受験資格を身体障害者だけでなく、知的、精神障害者に拡大したことも増加要因に挙げている。

 1次試験は20日、県庁と県庄内総合支庁(三川町)で行う。1次試験の合格発表は2月4日。

2019年01月08日        山形新聞