長野県主催の「障害者の就労・雇用を考えるシンポジウム」が25日午後、長野市内で開かれ、細川護煕元首相夫人で2005年スペシャルオリンピックス(SO)冬季世界大会を長野に誘致した細川佳代子SO日本名誉会長が基調講演を行った。県インクルージョン(社会的内包)大使を務める細川さんは、知的障害者のスポーツの祭典であるSOに関わることになり、「障害者に対して抱いていた自らの偏見や差別意識に初めて気付いた」と語った。
「それまでは(障害のある人たちに)哀れみと同情心しか持っていなかった」と話した細川さん。1991年に重い重複障害を持つ熊本県の女の子が銀メダルを獲得したことをきっかけにSOと関わった。障害者福祉について「(政治家の妻として)福祉向上のための予算要望の話しか聞いていなかった。私自身が偏見と差別意識しかない、自分中心で傲慢な健常者だったことを知った」と話した。
細川さんは「SOの価値観は選手個々の能力は違っていい。それぞれが勇気を持って挑戦しあきらめずベストを尽くした人が真の勝利者。いまの日本にはびこる成果主義とは違って一人一人を大切にする考え方に感動した」と強調。「長野でのSOの成果が問われるのは開催から10年後。全ての人が生き生きと暮らせる社会をつくることだ」と障害のあるなしに関わらない共生社会の実現を訴えた。
企業や福祉関係者ら約200人が参加したシンポジウムでは障害者の雇用や活動を支援する企業や団体の代表者らが意見交換。仲井道博あさひファーム代表理事は「最初はコミュニケーションが取れず呆(ほう)然(ぜん)としたが、交流することで克服できた」と話した。また佐藤勉ファインシステム社長は「周囲が障害者に仕事をやらせていない。できないと見てしまっている。社内でよく合意形成しておかないと、チームで動くことが難しいことがある」と述べ、健常者側の意識改革が必要と指摘した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/47/2fd771c4bbc2a394d05e13447022f0ea.jpg)
「障害者も周りの人も生き生きと暮らせる社会の実現を」と訴える細川佳代子スペシャルオリンピックス日本名誉会長=25日、長野市内
MSN産経ニュース-2013.2.26 18:13
「それまでは(障害のある人たちに)哀れみと同情心しか持っていなかった」と話した細川さん。1991年に重い重複障害を持つ熊本県の女の子が銀メダルを獲得したことをきっかけにSOと関わった。障害者福祉について「(政治家の妻として)福祉向上のための予算要望の話しか聞いていなかった。私自身が偏見と差別意識しかない、自分中心で傲慢な健常者だったことを知った」と話した。
細川さんは「SOの価値観は選手個々の能力は違っていい。それぞれが勇気を持って挑戦しあきらめずベストを尽くした人が真の勝利者。いまの日本にはびこる成果主義とは違って一人一人を大切にする考え方に感動した」と強調。「長野でのSOの成果が問われるのは開催から10年後。全ての人が生き生きと暮らせる社会をつくることだ」と障害のあるなしに関わらない共生社会の実現を訴えた。
企業や福祉関係者ら約200人が参加したシンポジウムでは障害者の雇用や活動を支援する企業や団体の代表者らが意見交換。仲井道博あさひファーム代表理事は「最初はコミュニケーションが取れず呆(ほう)然(ぜん)としたが、交流することで克服できた」と話した。また佐藤勉ファインシステム社長は「周囲が障害者に仕事をやらせていない。できないと見てしまっている。社内でよく合意形成しておかないと、チームで動くことが難しいことがある」と述べ、健常者側の意識改革が必要と指摘した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/10/47/2fd771c4bbc2a394d05e13447022f0ea.jpg)
「障害者も周りの人も生き生きと暮らせる社会の実現を」と訴える細川佳代子スペシャルオリンピックス日本名誉会長=25日、長野市内
MSN産経ニュース-2013.2.26 18:13