一将功成って 万骨枯る
(いっしょう こうなって ばんこつ かる)
【 「己亥(きがい)の歳」曹 松 作 】
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( 画像は サカナの骨の雲 ⑵ 10/25 )
私は 今
漢詩を学び直しているが
漢詩は 中々に味わい深い
更に 歴史の重みを感じるし
深い人生観、社会やモノの見方も
学べるのが 漢詩だと思う
近年 近隣の国々が
経済成長めざましく元気がいい
どこの民族もそうだが
自国が伸びて力をつけていくと
どうしてもその力を誇り
他者・他国を軽んじるようになり
いわゆる覇権主義が台頭してくる
中国や韓国の今(コロナ禍前迄)が
正にその過程にあると思う
コロナ禍前までは
テレビや新聞、ネットで
主席や大統領の得意げな顔を
毎日のように目にしていた
(どちらも )
強権独裁主義(的)政権の元
自国を誇り 他国を侮り 貶め
四方に 世界に
威を振るったりしているようだ
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「己亥の歳」は 作者・曹 松が
五十歳位の作品だそうだ
その意は
一人の将軍の手柄が成るのに、
一万人の兵卒の骨が枯れるのです。
一万人の骨が朽ち果てて、
一人の将軍の手柄が立つという意味。
(「新 漢詩の世界」石田忠久著
大修館書店刊行 167頁より)
ということになる
筆者の石川先生は
(この詩は)唐王朝の末期、
亡国の悲哀のムードの中で作られた
歌の趣がいたします
と 書いておられる(168頁)
ps 2020.10.29 草稿
この「己亥の歳」という作品は
現在 自国ファーストを唱えて
周辺国などに当たり散らしている
今の米中(や韓国)などに
読んで聞かせたい世界の名詩だと思う
取り分け
作者・曹 松氏の祖国である中国で
改めて読み味わって欲しいものだ
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