浪曲定席は毎月第一週の7日間興業で行われており、今月もスケジュールを合わせて、浅草・木馬亭に行きます。
あいかわらず浅草周辺は“外国人”で賑わいを見せており、決まった(定番)の観光スポットだけでなく、
「こんなところにも・・・」なんて、多様性に富んだ外国人の情報力・感性が、このにぎわいの一助になっているようです。
浅草・奥山にある「木馬亭」でも「なにかやっているぞ・・・」と写真撮ったりしている観光客の姿があり、まあ物珍しさでのスポットになっているようです。(さすがに浪曲鑑賞は・・・)
館内は平日昼間ですから、開演時は高齢者ばかり20人くらいの「浪曲通」の常連さん、少数精鋭で始まりました。
開口一番は港家小柳丸師匠のお弟子さんで港家柳一さんで「国定忠治 関宿落ち」から・・・木馬亭初登壇から何度か拝聴していますが、最初の頃は余裕がなく一辺倒な演目になりがちでしたが
だいぶこなれてきて、啖呵にも節にも抑揚をもたせてじっくり聴かせられるようになっていますね。忠治が啖呵を切る場面も師匠譲りの味が出て、とっても聴きごたえのあるものになっています。
さらに「自分の演目」を増やしていって活躍してほしいものです。
「魚屋本多」「文七元結」「男はつらいよ 二十六話 寅次郎紙風船」中入り後「キムラのピアノ」「講談 孝女路」「夢二の女」主任トリは三楽師匠(ひさびさ)で「良弁杉」で終演
今回出演者一人一人に味があって、ある意味バラエティーに富んだ浪曲演目が続き、なかなか聴きごたえある定席となりましたが、
その中でも澤順子師匠の「夢二の女」
夢二をとりまく三者三様のふるまい、内面を啖呵と節でみごとに演じ分けて、うまく味付けして演じられました。
テンポもよく、抑制のきいた身振り手振りもあわせての演目で、観客席もどんどん話の世界に引きずり込まれ、みごとに聴かせてくれました。
主任、東家三楽師匠は初聴の「良弁杉」 なんと自分の赤子が鷲にさらわれてしまっての、何年過ぎようが親が子を想う心と、子が親想う心の絆・・・ほんと聴かせるねぇ。
今月の定席は「なかなか聴かせる」演目が揃っての大団円となりました。
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