「よし、ひさびさ講談行くかぁ・・・」
なかなか公演スケジュールとあわなくて,行けなかった講談定席に一年ぶりに拝聴することに。
上野御徒町にある広小路亭で毎月開催される「日本講談協会(神田派)定席十月」
到着してさっそく入亭すると、開演前の時間を使って前座さんが“顔見世”と“客席での修練”のために登壇して講釈していました。
ひさびさ聴いた「修羅場読み」
講談を聴きはじめたのがちょうど15年くらい前、最初は聴きなれないこともあって理解に苦しんだ講談でしたが、何回か通って耳が慣れてくると
講釈師も演目も魅力たっぷりで、ここ数年前まで結構ハマって、せっせと広小路亭まで足を運んだものです。
その中でよく前座さんが「修羅場読み」をされていて、講談を志す者は必ず実につける読み方で、講談独特の口調とりずむ、発声を体得する、基本みたいなもののようです。
そんな修羅場読み(演目名忘れました)を心地よく聴きながら定席が始まりました。
「雷電初土俵」「荒木又右エ門 奉書試合」「赤穂義士銘々伝 赤垣の南瓜娘」「大久保彦左衛門」「水戸黄門漫遊記 雁風呂由来」「西行歌行脚 鼓が滝」
そして主任トリは神田阿久鯉「柳沢昇進録 隆光逆祈り」まで
うんちくたっぷりの松鯉先生・愛山先生はあいかわらず魅力たっぷりの聴かせる講釈をみせてくれます、そしてトリの阿久鯉先生は「柳沢昇進録」を熱演
将軍綱吉の跡継ぎ問題、柳沢と僧侶隆光とのかけひき、怨霊をめぐってのやりとりは、阿久鯉先生がドラマティックに講釈の世界に観客を導き、聴き惚れちゃうくらいの展開が巻き起こります。
柳沢昇進録のひとつのエピソードではありますが、ほかのエピソードも次々聴いてみたい、そんな思いにかられながら終幕を迎えました。
ひさびさの講談、中身も濃い講釈が多く、あっというまの3時間まだまだ聴き足りないくらいの充実感です。
普段から通っている落語(寄席)浪曲とならび伝統話芸の講談の世界に今回は引き込まれ、「また、聴きたい」とふたたび“熱”が入りそうな衝動にかられた一日となりました。
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