第七回 佐久間二郎 能の会 三曜会 平成30年12月2日 国立能楽堂
番組
●舞囃子 「絵馬」 天照大神 鵜沢 光
天鈿女神 河井 美紀
手力雄神 怜以野陽子
大鼓:亀井広忠 小鼓:大山容子 太鼓:大川典良 笛:松田弘之
地謡: 佐久間二郎 中森健之介 鈴木啓吾 坂真太郎
●狂言 「木六駄」 シテ太郎冠者 野村萬斎
アド 主 野村裕基
アド 茶屋 高野和典
アド 伯父 野村万作
●仕舞 「老松」 観世喜之
地謡:奥川恒治 中森健之介 小島英明 桑田貴志
● 能 「鉢木」
シテ佐野源左衛門常世 佐久間二郎
ツレ常世の妻 永島 充
ワキ旅僧&最明寺時頼 森 常好
ワキツレ二階堂 野口 能弘
アイ下人 野村 太一郎
アイ早打 飯田 豪
大鼓:亀井広忠 小鼓:大山容子 笛:松田弘之
地謡:観世喜正 坂真太郎 小島英明 鈴木啓吾 遠藤喜久 中所宜夫 駒瀬直也 中森貫太
後見:観世喜之 奥川恒治
三人の女性能楽師による舞囃子「絵馬」はなかなかだった。背格好年齢も揃ってるのかもしれないが、凛とするものが感じられた一番で、印象に残った。狂言「木六駄」は万作家三代共演。万作師も元気につとめられ、当面このお三方共演による狂言はますます面白くなるような気がする。「老松」を舞われた喜之師もピシャッとしたところがあって見ごたえがありました。能「鉢木」。とてもよくまとまった一番だったと思う。とりわけシテの佐久間師の出来は出色だったと思う。「降ったる雪・・」「なうなう旅人・・・」「常世が常にかはりたる・・・」などの情景描写。愛蔵の梅桜松を切る所作、痩せ馬に乗り鎌倉に馳せ参ずる演技などなど気迫があって面白かった。地謡もすごくまとまっていて気持ちの良い謡だった。