◇イングリッシュローズの魅力
高島屋大阪店のイベント「ザ ローズ オブ セレブレーション(3/29~4/2)」に行ったときにもらった、デビッド・オースチンの「バラのハンドブック 日本語版 第4版」。
デビッド・オースチン・ロージズ(株)のバラの品種カタログであると同時に、イングリッシュローズの手軽な図鑑にもなっています。
ページをめくって色々な品種の写真をながめていると、バラ園にでも行ったようでとても楽しい。
イングリッシュローズは、デビッド・オースチン氏がオールドローズとモダンローズを交雑して作り出した比較的新しい品種ですが、モダンローズに多い剣弁高芯咲きではなくて、花弁がふわふわと寄り添ったカップ咲きなどが中心。花の姿が優しい。香りもいい品種が多いです。
モダンローズといえば、たとえば「クリスチャン・ディオール」。よく見る典型的なバラの姿です(クリックで拡大)。
「クリスチャン・ディオール」(2007年、大阪・長居植物園)
派手な色でシャープ。きりっとした服やフォーマルな場面に似会いますね。
これに対して、オールドローズは、この「ロズレ ド ライ」のような感じ(クリックで拡大)。
花の形がかなり違います。こういう味わい深い色の品種も多い。そして強い香り。魅惑的ですが、野生そのままでとげも鋭く、強い生育力で伸び放題。狭い庭に植えると手に負えなくなります。
一方、両者の性質を取り合わせたイングリッシュローズ。たとえば代表的な「アブラハム・ダービー」はこのような花姿(クリックで拡大)。
フワフワした花弁、黄色にピンクが混ざった色。やさしい感じで、しかも豪華です。リッチなフルーツ系の香り。
イングリッシュローズの花姿は一見、オールドローズのようです。でもオールドローズの形と香りは受け継ぎつつ、モダンローズの四季咲き性を取り入れて改良されています。
これまでに撮ったイングリッシュローズの写真をご紹介します。
「キャスリン・モーレ―」
「コ―デリア」
「ゴールデン・セレブレーション」
「ザ・ハーバリスト」
「シャリファ・アスマ」
「マリネット」
「メアリー・ローズ」
「リリアン・オースチン」
◇本格バラ園 近くオープン
この、デビッド・オースチンのイングリッシュローズガーデンが大阪・泉南市の「花咲きファーム」に来年(2013年)春、グランドオープンする予定です。日本では数少ないイングリッシュローズのバラ園。いまから楽しみです。
広さは約1.5ヘクタール。イギリス本社にあるガーデンを除いて、世界で初めてのデビッド・オースチン社の自社園となるとのこと。
- (今のところ、日本でイングリッシュローズがまとまって植えられている所としては、岐阜県可児市にある「花フェスタ記念公園」がよく知られています)
泉南市のガーデンは去年、植え付けを始めたばかりで、まだまだ施設は整備されていませんが、5月1日からプレオープンされるとのことです。今年の春には、そろそろ咲くバラもありそう。
バラ苗が買えるプランツセンターやティールームは、今年の夏ごろのオープンになる予定と、上記「バラのハンドブック 日本語版 第4版」に書かれていました。
参考サイト : デビッド・オースチン社 オフィシャル・ウェブサイト