つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

キャノンRAW現像ソフト不具合

2012年04月11日 | カメラ

◇“ピンボケ”になる

キャノンが、EOS 5D MarkⅢで撮った写真を、同梱のCDに入っているRAW現像ソフトDPP ver3.11.10で現像すると、適切な画像変換がされないことが分かったとして、ユーザー向けにサポート情報を出しています。

それによれば『「EOS 5D Mark III」で撮影されたRAW形式のデータを、「DPP ver3.11.10」を用いて現像処理すると、ピントがややボケたような画像になる。』とのこと。

その対応として『RAW現像ソフトウエアDPPのアップデータを4月中旬に公開出来るよう、準備いたしております』と説明しています。

最新のカメラのデータを、付属しているCDの最新のソフトで処理するのは当然のこと。それでピンボケ(ピンが甘くなる)とは、キャノンらしくもないこと。やはり初期不良のひとつですか。

発売前の撮影では不良なし?

不思議なのは、カメラ雑誌に載っているEOS 5D Mark IIIの画像。

たとえばCAPAの4月号で、写真家の米美知子さんは「付属のソフトウェアDigital Photo Professional(DPP)に回析現象を軽減するデジタルレンズオプティマイザが搭載されたことは、絞りこんで撮る自然風景派にとってはうれしい追加機能です」として、実際にその機能を適用した屋久島の写真を掲載されています。

とすると、付属のソフトDPP ver3.11.10で処理したことになりますが、不具合でピントが甘くなるはずが、実にジャスピン、高精細の写真です。

ま、そんなピンボケの写真をのせるはずがありません。

発売直前に、ソフトかカメラのどちらかを手直ししたのかナ…

 


5D MarkⅢとD800最終結論?

2012年04月11日 | カメラ

ギズモード・ジャパンに「ニコンD800レビュー総ざらい:キヤノンEOS 5D Mark IIIと、どっちを選ぶべき?(動画あり)」という記事が出ています。

Mario Aguilarという人が、D800について、5D Mark IIIとの比較をしています。

大体は、D800のすごい解像度と、5D Mark IIIの高感度性能など、これまで聞いたような話なのですが、中で少し気になったことが。

D800のAFに不満?

レビューによると、『D800で一番がっかりしたところは、オートフォーカスです。ちゃんと使えてはいますが、他のカメラほどスムーズではありません。高解像度になったことはすごいですし、時代を切り開いたと言ってもいいのかもしれません。でも、それなら既存のシステムを流用するのではなく、解像度をもっと生かせるようなオートフォーカスシステムを新たに作ってくれればよかったな...と思います』

というのですが、ただしその根拠はあまり具体的ではありません。『オートフォーカスシステムは前世代からのお下がりです。なので、D800で撮っていると何となく早くは感じるんですが、微妙に気が利かない感じがします』

というもの。いまひとつ、分かるような分からないような。AFが正確ではない、という意味なのか、そうでないのか、よくわかりませんでした。

画像ファイルの大きさ

たぶんそうだろうと推測するのが、画像ファイルの大きさに伴う、処理の遅さ。

『12.1メガピクセルのD700では連写速度が5コマ/秒でしたが、D800では4コマ/秒と遅くなっています。またコンピューターで画像を取り扱う際も、D800のRAWファイルは33MBにもなるので、ファイルの処理がまどろっこしくなります。PhotoshopとかApertureで画像を処理しようとすると、もう発狂しそうになります。数百枚ものRAWファイルをJPEGに変換するとしたら、2時間くらいは見ておいた方がいいです』

発狂しそうというのは大げさにしても、こりゃー大変だなと思いましたね。

撮ったRAWを全部JPEGにしていたらそうなりますね。処理に2時間とは! その間、食事して、お茶して、それでもまだ終わってない…。映画でも見られますね。何か、大昔のMacの画像処理や3Dのレンダリングみたいです。

被写体によって変化

しかし、『D800のRAWファイルは33MBにもなる』というのは、条件付きで読んだ方がいいです。

画像のファイルの大きさというのは、何を撮ったかによって大きく変化し、幅があります。情報量の多い(細かい、明るい)ものほどファイルサイズが大きくなります。

ファイルサイズが大きい被写体の1例(RAWで36.1MB)

クリックで拡大します(WEB用にJPEG圧縮、画質を落としています)。

 

 

これまで自分がRAWで撮った画像をざっと見てみると…

  • 人物などのスナップ  約20~25MB
  • 木が茂った風景    約25~36MB
  • 背景をぼかした花    約20~22MB

 という具合。D800の33MBのRAWファイルというのは、私がすでに撮った風景写真のファイルの大きさの範囲内です。

「最低でも33MB」という意味でしょうか。それならさすがに大きい。あるいは「平均33MB」でしょうか。たぶんそう読むべきなのでしょうが、そうすると、びっくりするほどの大きさでもない。

かりに、これをTIFFファイル(16ビット)にすると、80~100MBという非常に大きい(重い)ファイルになり、読み込みに時間がかかるようになります。カメラで扱うには適当でなく、画像処理のためのファイル形式です。それでも一応、私の旧式パソコンで処理はできています。

D800を自分で使って、処理してみないと分からない事ですが、「少しファイルが重いかな」というレベルではないかと想像しています。

 ◇結局は「目的次第」

上記レビューの結論は『D800と5D Mark IIIのどちらを選ぶべきかは難しい問題です。どちらも素晴らしいカメラで、それぞれに得意なことがあります。1週間ずつテストしてみましたが、D800の高解像度センサーが5D Mark IIIの柔軟性に勝てるかどうか、判断しかねています。

それを判断する良い方法は、自分の使い方を考えてみることだと思います。スタジオでポートレートを撮るプロカメラマンとかか、ヨセミテ渓谷の風景を撮るNational Geofraphicsの記者とかなら、D800が向いていると思います。突発的なニュースを撮る報道写真家とか、幅広くいろんな写真を撮ってみたい若手カメラマンとかなら、5D Mark IIIの方が合っているでしょう』

というものでした。