オリンパスが10日、新しいミラーレス一眼「OM-D E-M1」を発表しました。(ニュースリリース)
◇軽量マイクロフォーサーズに一本化
新フラッグシップ機の登場というだけでなく、フォーサーズとマイクロフォーサーズのシステムを統合したというのが大きなニュース。
「E-5」に代表されるフォーサーズ一眼レフ機・フォーサーズレンズの開発は中止、小型軽量のマイクロフォーサーズに一本化されるようです。
デジカメWatchの記事を引用させてもらうと、
『オリンパスはE-M1の発売で、同社がこれまで有してきたフォーサーズとマイクロフォーサーズのシステムを統合する。今後、レンズ交換式デジタルカメラの新規開発はマイクロフォーサーズ対応製品に絞る。フォーサーズの新製品について、「ボディ、レンズとも計画はない」(同社)としている。なおE-5や現行のZUIKO DIGITALレンズ(フォーサーズ対応レンズ)の販売は当面継続する。
オリンパスは、次期フラッグシップカメラとして一眼レフカメラとミラーレスカメラの開発を並行して進めていたという。フォーサーズ機は「E-7」(仮称)とするモックアップもできていたが、検討の結果ミラーレスカメラが優位だと判断したとする。今回、「フォーサーズレンズの性能をフルに引き出せる新AFシステムを実現」(同社)できたことも両システムを統合する要因の1つとなった。』
◇ポイントは「DUAL FAST AF」
フォーサーズレンズの性能をフルに引き出せる新AFシステムというのは、コントラストAFと像面位相差AF方式を併用する「DUAL FAST AF」。
センサー上に37点の像面位相差AFターゲットと81点のコントラストAFポイントの両方が設けられており、位相差AF方式に最適に設計されたフォーサーズ規格のレンズを装着した場合は像面位相差AF方式を、マイクロフォーサーズレンズ規格のレンズを装着した際にはコントラストAF方式を自動的に選択するようになっています。
これによって、以前からあるフォーサーズ規格のレンズも問題なく使えるということになります。
同時に、2種類のAFを併用することで「従来ミラーレス一眼で苦手としていたC-AF(被写体を追従してAFを合わせ続ける)の追従性を大幅に改善し、連写性能も最大6.5コマ/秒に向上した」(オリンパス)とのこと。
像面位相差AFはセンサーの画素の一部をAF用に使うということなので、画質の低下が心配という声もありましたが、そういうこともなさそう。新しいセンサーは1628万画素と、 OM-D E-M5よりわずかながら画素が増え、新画像処理エンジン「TruePicVII」でノイズが低減、解像感も上がっているそうです。
このほか、電子ビューファインダー(EVF)が進化、-10℃の環境下でも動作保証する防塵・防滴・耐低温性能など、プロユースにも応じられるスペックは魅力的です。
ただ、フォーサーズとマイクロフォーサーズのシステムを統合した結果、ボディーが大きくなり、大きなレンズも発売される… 。当初のマイクロフォーサーズが目指した、システムのコンパクト化にやや逆行する感じもあります。
この辺どうなのか、実機を触ってみる以外にないでしょうね。
◇先行展示とフェア
9月11日から、東京と大阪のオリンパスプラザでは、「OLYMPUS OM-D E-M1」、同時に発表されたレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO」などが先行展示されます。(先行展示のお知らせ)
また9月13日から順次、東京、大阪、名古屋、仙台、広島、札幌、福岡で「新製品体感フェア」が開かれます。
<フェアの内容>(地域により内容が異なることがあります)
新製品タッチ&トライ / 新製品レンズタッチ&トライ / 技術展示 / [OM-Dシリーズ][PENシリーズ][Eシリーズ][STYLUSシリーズ]タッチ&トライ /
アクセサリー展示 / プロカメラマントークライブ / プロカメラマン作品展示