ペンタックスの「K-3」体感イベントが10月19日にあり、会場の大阪・堀江ギャラリーに行ってきました。この前、リコーGRの体感イベント(5/18)があったのと同じところ。
ペンタックスのKシリーズは、オーソドックスなAPS-Cサイズの一眼レフカメラ。最近増えてきたミラーレスではない、伝統的なペンタプリズムによる光学式ファインダーを使用、かつ小型軽量化、ウエザープルーフ、ローパスフィルターレスを採用するなどして、キヤノン、ニコン、ソニーと競っています… おっと、シグマもありましたね。
「K-3」は、「PENTAX K-5 II」「PENTAX K-5 IIs」の後継モデルとして、イメージセンサー、画像処理エンジン、AF性能などを一新したモデル。 ペンタックスの技術を惜しみなく投入した感じで、それだけにファンの関心も大きいようでした。
プロとペンタックスの開発陣によるトークライブはぎっしり満員。ちょっと辛口の写真家・田中希美男さんがペンタックス側に突っ込むと、拍手が湧いていました。
ペンタックスK-3。後ろはシルバーモデル。
このシルバーがペイントでなく、アルミ削り出しだったらもっとプレミアム感があったんですが…
マグネシウム合金のボディー。
防塵防滴のシールドを展示。
ペンタックス独自の「シェイクリダクション」ユニット。手ぶれ防止だけでなく、必要な場合には微振動(回転)することによって、ローパスフィルターの役割も担うことになりました。この、ローパスフィルターの効果を選択できる「ローパスセレクター」は「K-3」の目玉機能です。
ローパスセレクターの効果をPR。
K-3はローパスフィルターレスなので、高解像な反面、建築物や織物を撮った場合、ときにによってはモアレが出ます。
展示されている写真で、布の表面に現れるモアレ(干渉縞=右上の画像でうっすらと、服の模様ではない黄色みがかった縞模様が見えます)が、ローパスセレクターを使用する(ローパスフィルターの効果を出す)ことによって消えることが分かります。
今やローパスフィルターなんて解像感を落とすだけだから、なくていいんだという風潮になっていますが、モアレや偽色を防ぐ無視できない機能もあります。それをうまく両方取り入れたのがK-3。モアレが気になる時はローパスセレクターをオンにすればいいわけです。
もっとも、トークでは田中さんが「ローパスセレクターをオンにしたりオフにしたりするのが面倒。ローパスセレクターのブラケッティングはできないのか」と注文。開発者側が「ファームウエアのアップデートでする予定も…」と答えていました。
田中希美男さんと開発陣のトーク。
シャープネスを選ぶ場面。ペンタックスはシャープネスを選ぶことができます。田中さんのお勧めは「ファインシャープ」の弱め。線が細く、画素以上の解像感が得られるとのこと。
タッチ&トライコーナー。
まずは最高約8.3コマ/秒の連写。すごく快適です。
ただ、AF追随モードになると速度は落ちます。やむをえませんね。
動きものを撮るコーナー。
模型の列車をAF追随の連写で写してみました。ちゃんとピントが合っていました。これは使えるという印象。
連写のメカニズムについては、田中さんのトークショーで詳しい説明がありました。ミラーの動きをダンパーで吸収して止めるのがとても難しいそうです。動画でカムの動作などが分かりましたが、ここではうまく説明できません。8.3コマ/秒の連写を実現するのがどんなに大変か、ということ… やはり、こういうセミナーに出てみないと、量販店の店頭では分からないことがいっぱいあります。
また、マニュアルフォーカスにすると、連写速度が上がり、場合によっては8.5コマ/秒ぐらい出るそうです。逆に絞り開放から絞り込むと速度は落ちる(他メーカーでも同じ傾向)ということも聞きました。
飛行機写真のプロ、洲崎秀憲さんのトークではスイスなどで撮ったかっこいい飛行機の作例がいっぱい。K-3の高速連写、正確なAF、ローパスフィルターレスの鮮明さをフルに発揮した作品でした。
何か、自分もK-3を持てばすごい航空写真が撮れるような気になって…
4Kインターバル動画も展示されていました。
いろんなことが出来るんだなあ…
フイルムカメラの時代に、ペンタックス2台で写真を撮りまくっていた私としては、「ペンタは頑張っているよなァ」という印象。買いたい気持ちがウズウズですが、そこはお金との相談です。
ソニー「α7」シリーズもあるしネ…
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