1月28日に発表された、富士フイルムの新ミラーレスカメラ「X-T1」を、大阪・本町の富士フイルムフォトサロンで触ってきました。
FUJIFILM X-T1。一眼レフスタイルの防塵防滴機。
キットレンズの「XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS」が付いていました。
ボディーにはダイヤルが目立ちます。左から露出補正、シャッタースピード、ISO感度。
また、このキットレンズには絞りリングもついています。
撮影のための諸要素を、メニュー画面から探すのではなくダイレクトに操作できます。
ニコンの「Df」もそうですが、これがカメラの原点。
そして操作した効果が液晶画面に反映するという、現代のミラーレスならではの良さも合わせ持っています。
持った感じは、コンパクトながらしっかりとした重さがあります(本体のみ約390g)。ホールド感は「X-Pro1」や「X-E2」よりしっくりくるように思いました。
液晶は現実の色と近く、見やすいです。3.0型、チルト式、約104万ドット。
さて、このカメラ最大のウリであるファインダー。
ファインダーをのぞいたところ。
ミラーレスの電子ビューファインダーというのは、これまで暗かったり青っぽかったりと、とにかく光学ファインダーにはかないませんでしたが、このファインダー(0.5型 有機ELファインダー 約236万ドット)は凄いです。
明るさ、色とも現実の見え方とほとんど変わりません。
光学ファインダーにない「カクカク」としたぎこちない表示は多少残っているのですが、全体にすっきりとした見え方。電子ビューファインダーもここまで来たか…
広い視野(ファインダー倍率 : 0.77倍)を生かして4種類の見え方ができます。ファインダーをのぞきながら、背面下部のボタン操作で切り替えます。
1) 「フル」画面にすると、最大の大きさ。廉価版の一眼レフなどより相当大きいのでは… そして実に美しい。
2) 「ノーマル」画面にすると少し小さくなりますが周辺の画像情報表示が見やすくなります。
3) カメラを縦位置に回転させるとファインダー内の情報表示も縦表示に切り替わる「バーティカル」画面に。気持ち良いですね~。ほかのメーカーも取り入れてほしい機能です。
4) マニュアルフォーカス用の「デュアル」画面では、デジタルスプリットイメージやフォーカスピーキングを横の小画面で表示。ピント合わせを助けてくれます。
少し疑問に思っていた「ノーマル」画面がある理由を、富士フイルムの人に聞いてみました。(「フル」だけでもいいのでは、と思ったので…)
その説明によると、「フル」で縦位置にすると「バーティカル」画面になりますが、そのとき画像情報が写真の上部、下部にかぶさります。それを嫌う人もあろうかと、「ノーマル」画面モードを設けているとのこと。
マニュアルフォーカスで期待していた「デュアル」画面のデジタルスプリットイメージ。昔のフイルムカメラのようなピント合わせができると思ってさっそく試してみました。しかし、実際にやってみると案外難しかったですね。
左右のずれをもとにピントを合わせるので、横線が中心の被写体ではピントを合わせられません(まあ、それは昔もそうだったわけですが…)。縦線の被写体でも、どうにもピントの山がつかみにくいのです。
結局は、色の選択肢も増えた(白のほか赤、青も)、フォーカスピーキングが、マニュアルの場合は一番使いやすかったです。
AFは速いです。「像面位相差AFによる世界最速0.08秒」(富士フイルムによる)だそうです。
また、撮影時の音が静か。連写でもさほど音が気になりません。
画質は「X-E2」と同じで高品位。防塵防滴でフィールドにも強い。ファインダーは最高。となると、このカメラ、なかなか魅力的ですね…
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撮影カメラ ソニーRX100
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・『富士フイルム「X-T1」がすばらしい!!』(shiology) 法学部教授にして写真家・塩澤一洋氏のブログ。
・『富士フイルム、“レンズ交換式Xシリーズの決定版”「X-T1」を披露』(デジカメWatch)
・『[CNET Japan] タイムラグは0.005秒--新ビューファインダ搭載のミラーレスカメラ「FUJIFILM X-T1」』(朝日新聞DIGITAL)
・『富士フイルム、X-T1発売記念キャンペーン - UHS-II対応カードなどもれなく』(マイナビニュース)