O157などの腸管出血性大腸菌から放出され、重い食中毒の原因となる「ベロ毒素」を無害化する化合物が開発されたそうです(YOMIURI ONLINE)。ベロ毒素は、血管の細胞に侵入して死滅させるため、毛細血管の多い腎臓や脳にダメージを与えます。溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などに進行すると、死亡する場合もあります。20種類のアミノ酸を様々に組み合わせ、毒性の強い2型のベロ毒素と最も強く結合する化合物を選別したそうです。この化合物と結合した毒素は、不要なたんぱく質を処理する細胞内器官「リソソーム」によって分解されることが確認されたそうです。投与が早いほど有効で、重症化を防ぐ薬剤開発への応用が期待される。とはいっても、食中毒にならないように衛生管理を徹底することが大切ですね。
携帯電話が末端まで普及し、さらにスマートフォンが爆発的に普及しています。どちらも、現代社会での生活になくてはならないものになりつつあります。こうした携帯電子端末、いつも気になるのがバッテリーではないでしょうか。ニッケル水素からリチウムイオンと随分とバッテリーの持ちがよくなりました。また、バッテリー自体のメモリー効果という充電のタイミングにより充電容量が減少してしまうという現象も問題でした。さらに、携帯電話から多機能端末であるスマートフォンになると、多機能ゆえにバッテリーが早く消耗してしまうようです。このバッテリーの消耗は、そもそも携帯端末であるという特性を消してしまうかもしれない大きな問題ですね。そんな中、少し気になるニュースが(ASAHI.COM)。スマートフォンの電池の消耗が早いと思ったら、無料のアプリケーションを疑ってみてはというものです。アプリの電力消費を分析するソフトを開発し、人気ゲーム「アングリーバーズ」やフェイスブックといった、よく使われる六つの無料アプリの消費電力を分析したところ、65~75%の電力が広告関連ソフトで消費されていたことが明らかになったそうです。広告関連ソフトは広告をダウンロードするときだけでなく、利用者の位置情報や個人情報を広告主に送るためにも電力を使うそうです。インターネット接続を切ったあと7秒間、無駄に電力を使う欠陥も見つかったそうです。電力の浪費による隠れたコストがある以上、無料アプリは無料とは言えいとも。インストールされているアプリや今後アプリをインストールするときに少し考えてみてはいかがでしょうか。
新年度も始まり、新たな生活を始めている方が多いのではないでしょうか。さて、そんな時期に気になるニュースが報道されました(ASAHI.COM)。単身赴任の喫煙者は、家族と同居している喫煙者に比べてイライラ感や不安感などが強いことが分かったそうです。結婚している40~50代の男性の事務職の3026人を対象に活気、イライラ感、疲労感、不安感、抑うつ感、身体愁訴(身体の不調)の6項目などを分析したそうです。その結果、喫煙しない人は単身赴任者と家族同居者の間で差が出なかったものの、喫煙している人はイライラ感、不安感、抑うつ感が高い単身赴任者の割合が、家族同居者の2倍近くに上ったということです。単身赴任者のストレスの原因には、転勤や一人暮らし、家事の煩わしさ、昇進を伴わない異動の問題などがあるそうです。では、どうすればよいのでしょうね・・・・・・。
がんや糖尿病で神経が損傷し、慢性的な激しい痛みに襲われる「神経障害性疼痛」を引き起こす原因物質が「IRF8」というタンパク質であることが明らかにされたそうです(MSN産経ニュース)。神経障害性疼痛の患者は世界で約2千万人いると言われています。服を着るなど肌に軽く触れただけでも激しい痛みを感じ、モルヒネなどの鎮痛薬も効果が薄く、有効な治療法がないのが現状だそうです。これまでの研究では、神経が損傷すると、脳や脊髄にある免疫細胞「ミクログリア」が過度に活性化し、神経を興奮させる物質を作り出して痛みを引き起こすことは判明していたそうですが、ミクログリアが活性化するメカニズムは解明されていなかったそうです。このIRF8の働きを抑えることで、慢性痛を緩和できる可能性があるということです。
花粉症などのアレルギー性鼻炎の方に朗報です。花粉症などのアレルギー性鼻炎を引き起こすたんぱく質が明らかになったそうです(YOMIURI ONLINE)。そのたんぱく質は「インターロイキン(IL)33」と呼ばれ、通常は異物が体内に侵入した際などに免疫細胞に警告を発する物質です。花粉症患者の血液中に多く含まれていることは知られていたそうです。IL33を作れないようにしたマウスに、花粉症に似た症状を起こす薬品を注射して、同様に花粉症にした通常のマウスと比べたところ、IL33を作れないマウスは、くしゃみの回数が3分の1ほどで、鼻づまりのときに粘膜に集まる免疫細胞の数も半分から5分の1程度と少なかったそうです。このたんぱく質が働かないようにする物質が見つかれば、新規治療薬の開発につながります。もう、花粉症に悩まなくても済む日が近いかもしれませんね。
乳がん細胞のもととなる「幹細胞」が、体内で増殖する仕組みが明らかになったそうです(YOMIURI ONLINE)。がん治療は一般的に、抗がん剤や放射線治療でがん細胞を死滅させるが、がん細胞を生み出す幹細胞が残ってしまい、再発の危険性があります。乳がんの組織に含まれる幹細胞が、塊を作って増殖することに注目し、細胞表面に「HRG」というたんぱく質が結合することが、引き金になって複数のたんぱく質が作られて、増殖に必要な環境を維持することを突き止めたというものです。したがって、幹細胞を狙って根絶することで、乳がんの再発を完全に防げる可能性があるということです。いろいろなことが次々に明らかにされていきます。
メガネを掛けてダイエット。そんなことが・・・・・。という驚きのニュースが報道されました。食べているものを大きく見せかけることで、満腹感を感じさせ、食欲を抑える「メガネ」が開発されたそうです(YOMIURI ONLINE)。開発されたのは、お菓子などを手でつかんで食べる時に、手の大きさはそのままで、食べ物の見た目だけを自在に変化させる映像処理システムだそうです。ビデオカメラが付いたメガネを着用すると、1・5倍までの拡大と、3分の2までの縮小であれば、食べ物をつかんでいる指と指の開き具合も、不自然にならないように画像処理できる仕組みで、カメラがとらえた映像は、ケーブルでメガネにつなげたパソコンで画像処理するというもののようです。メガネを装着した20~30歳代の男女12人に、クッキーを満腹になるまで食べてもらう実験を実施したところ、クッキーを1・5倍に大きく見せた場合、食べた量はメガネをかけていない時より平均9・3%減少し、逆にクッキーの大きさが3分の2(0・67倍)に縮んで見えるようにしたところ、食べた量は平均15%増えたそうです。本当でしょうか?本当だとすると、これまでダイエットに関してこうした発想はないと思います。新しいダイエット方法として注目を集めそうですね。
日光を浴びると皮膚が赤くなったり、しみやそばかすが多くできたりする病気の原因遺伝子が明らかになったそうです。「紫外線高感受性症候群」という病気に着目し、患者から提供を受けた細胞の核に、マウスの染色体を導入し、どの染色体が入れば紫外線に強くなるのかを調べることで原因遺伝子を絞り込み、「UVSSA」と名付けたそうです。患者の細胞は、紫外線を1週間に1回当てて培養すると増殖しなくなり、6週間後にはほぼ消滅するが、UVSSAが加わった細胞は紫外線への抵抗性が生まれたそうです。この遺伝子が正常に働かないと、肌の症状が出やすくなると考えられるそうです。肌のコンディションに気を使っている方には朗報ですね。
今日は豊橋創造大学・大学院の入学式。本研究室でも、今日から5名の新たなメンバーが加わります。日本学術振興会特別研究員(PD)が1名、豊橋創造大学大学院生健康科学研究科の院生が2名、そして聖マリアンナ医科大学大学院医学研究科からの派遣院生が2名です。随分とメンバーが増え、実験室が手狭に。計画的に実験しないと、装置使用のバッティングなど実験が上手くいかなくなることも予想されます。これまでも計画的に行ってきたつもりですが、ここで再度無駄がないかどうか点検する必要がありそうです。メンバーが増えた分、よりよい研究をより多く行っていきたいと考えています。
今日は4月1日。平成24年度、新年度の始まりです。今日は日曜日ですが、入学式という大学も結構あるようです。豊橋創造大学・大学院は明日4月2日が入学式で、新たに新入生を迎えます。あっという間に、今年も4分の1、3カ月も経過してしまいました。時間が経つのが随分と速くなりました。しっかりと計画性を持って実行して行かないとと、あらためて気を引き締めています。新年度と言えば、東京大学の秋入学への移行の件が頭をよぎります。いくつかの大学でも検討を始めているようです。大学の新年度の始まりが秋というのもなかなかピンときませんが、国際的には秋が多いということです。でも、日本の大学全てで秋入学ならばまだしも、一部の大学だけというのは・・・・・。皆さんもそれぞれの新年度を迎えた事と思います。有意義な一年を過ごしてください。