「自分は平均より優れている」と錯覚してしまう仕組みが解明されたそうです(毎日jp)。快感が高まったときなどに脳内で分泌される神経伝達物質「ドーパミン」の量が多い人ほど、錯覚を抑える脳の働きが弱いというのです。この現象は心理学で「優越の錯覚」と呼ばれるものだそうです。適度な錯覚は自分を肯定的にとらえ、心の健康に重要だそうですが、錯覚が弱まると「自分は劣っている」と悲観的でうつ状態に陥りやすいとされるようです。研究では、日本人男性24人に「正直」「温厚」「怒りっぽい」などの性格を表す単語を示し、自分が平均的な人と比べてどれくらい上か下かを点数で評価してもらったそうです。その結果、人並み以下と答えたのは2人だけで、全体では平均で約2割他人より優れているとなったそうです。さらに、この24人の脳を画像診断したところ、自己評価の高い人ほど、ドーパミンを出す部位「線条体」の活動が活発な一方、状況を判断する役割を担う前頭葉の働きが弱くなっていたというのです。いろいろなことが解明されていきますね。
ふだんの生活で、どんな点に気をつければ、乳がん再発を防げるかを探る研究が今月、岡山大学病院を中心に中四国の19の医療機関で始まったそうです(YOMIURI ONLINE)。今後10年間で乳がん経験者2000人の生活習慣を調べ、予防に適したモデルケースを作る計画だそうです。乳がんは国内で年間約5万人が発症。最初に診断された時のがんの進行度によっては、治療後の再発率は3割以上になるそうです。また、生活習慣が発症要因の一つとされるが、再発との関連の研究はほとんどないそうです。さて、どんな結果が出るでしょうか。
先日、認知症の中で最も多いアルツハイマー病患者から作製したiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って、青魚などに多く含まれる「ドコサヘキサエン酸(DHA)」が同病の発症予防に役立つ可能性があることを確認したことが発表されました(YOMIURI ONLINE)。アルツハイマー病患者の脳内では、Aβ(アミロイドベータ)と呼ばれるたんぱく質が過剰に蓄積することで、「細胞内ストレス」という有害な現象が起きて神経細胞が死滅し、記憶障害などを引き起こすことが知られています。研究では、50代~70代の男女の患者計4人の皮膚からiPS細胞を作製し、それを神経細胞に変化させ、Aβが細胞内外に過剰に蓄積した病態を再現したそうです。このうち、細胞内にAβが蓄積した2人の細胞に低濃度のDHAを投与した場合と、投与しなかった場合とで、2週間後に死滅した細胞の割合をそれぞれ比較した結果、DHA投与の場合、細胞死の割合は15%で、投与しなかった場合は2倍以上の32%だったというものです。だからと言って、単純にいわしをたくさん食べればいいということにはならないようで、適度の摂取量があるようです(朝日新聞デジタル)。
木材パルプを原料にした「紙の太陽電池」が開発されたそうです(毎日新聞)。太陽電池は小型、薄型化の研究が進んでいるそうですが、今回は材質上、環境に優しいこと、そして製造コストも従来の10万分の1に抑えられるということが特徴のようです。厚さ1ミリ以下で折りたたむこともできるそうで、災害時に被災地で使うなどの用途が考えられるとも。太陽電池は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する部分(素子)と電気を運ぶ配線、これらを包み込む基板で構成されるそうです。基板は、素子に太陽光が届くように、透明なガラスやプラスチックを使うことが多いのだそうです。今回、木材パルプの繊維を厚さ15ナノメートルと超極細にし透明にすることに成功し、これを基板に使い、素子には一般的に使われるシリコンなどではなく薄い膜状になる有機物を、配線には細い銀のワイヤを用いたそうです。その結果、電気の変換効率は3%と、家庭の屋根に取り付ける一般的な太陽光発電パネルの10~20%よりも低いですが、今回と同じ素子を使ったガラス基板の太陽電池と比べると同程度だそうです。今回試作したのは縦2センチ、横5ミリで、実用化した際の製造コストはガラス基板の約10万分の1、プラスチックの500分の1~5000分の1となるそうです。これは驚きですね。製造方法も、加熱して配線を基板に付ける方法から、圧力を加える方法に改め、消費エネルギーを少なくし、環境に優しいそうです。数年後の実用化を目指しているそうです。安くなれば普及するかもしれませんね。でも、発電効率が低いと・・・・・。
宮崎県内の5~17歳の子供の発育や健康状態を全国平均と比べたところ、肥満の割合が高い傾向にあることが今年度の学校保健統計調査で分かったそうです(YOMIURI ONLINE)。県は「生活習慣の乱れが原因の一つと考えられる」として、改善を呼びかけるそうです。調査は県内の全ての幼稚園から高校の計578施設のうち、151施設を抽出して実施し、そのうち約1万2000人の子供を対象に発育状態を調べたところ、体重は男子が5歳と6歳、8歳、13歳、17歳を除いて全国平均を上回り、女子は5歳と7歳、9歳以外で全国平均以上だったというのです。肥満の目安とされる肥満度が20%以上の割合(出現率)は、男女とも17歳が最も高く、男子は15・07%(全国平均10・91%)、女子は12・84%(同8・18%)だったそうです。やせていることを示す肥満度がマイナス20%以下の割合は、男子が12歳、女子は15歳で最も高かったとも。身長は男子が7歳を除く全ての年齢で全国平均を0・4~1・6センチ下回り、女子は11歳以外で全国平均を0・1~1・5センチ下回ったそうです。ただ、30年前の1982年度の調査と比べると、ほとんどの年齢で全国平均との差は縮小しているとも。一方、151施設の子供の総数約6万4000人を対象にした健康状態調査では、裸眼視力が1・0未満の割合が15歳で65・4%に上り、15~17歳で全国平均を上回ったそうです。アトピー性皮膚炎の割合は、全ての年齢で全国平均を下回ったが、治療済みを含む虫歯の割合は全ての年齢で全国平均を上回ったとも。肥満の背景には食生活などの生活習慣が深くかかわっていることを示唆する数値ですね。でも、なぜ宮崎県なのでしょうか?
第34回国際重力生理学会(34th Annual Meeting of International Society for Gravitational Physiology)の研究発表申し込み締め切りを下記の通り延長しました。
当初、
3月1日(金)
でしたが
2週間延長して、
3月15日(金)
としました。
多くの皆様からの発表申し込みをお待ちしています。
発表形式は、口頭発表とポスター発表の2種類から選択できます。
会場の穂の国とよはし芸術劇場は、本年4月30日にオープンする新しい会場です。豊橋駅に隣接した会場で、アクセスしやすい場所にあります(http://www.toyohashi-at.jp/access.html)。
また学会期間中に、参加者の皆様に豊橋で有名な『手筒花火』の実演をご覧いただく予定です。
皆様の参加をお待ちしています。
第34回国際重力生理学会
(34th Annual Meeting of International Society for GravitationalPhysiology)
大会会長:後藤勝正(豊橋創造大学大学院健康科学研究科 研究科長・教授)
会 期:平成25(2013)年6月23日(日)~28日(金)
会 場:穂の国とよはし芸術劇場
http://www.toyohashi-at.jp/
〒440-8508 愛知県豊橋市西小田原町123番地(豊橋駅すぐ横)
研究発表申し込み締切:平成25(2013)年3月15日(金)
詳細は以下のHPをご参照ください。
学会HP(http://www.isgp.org/)
大会HP(http://www2.sozo.ac.jp/~ISGP34/)
当初、
3月1日(金)
でしたが
2週間延長して、
3月15日(金)
としました。
多くの皆様からの発表申し込みをお待ちしています。
発表形式は、口頭発表とポスター発表の2種類から選択できます。
会場の穂の国とよはし芸術劇場は、本年4月30日にオープンする新しい会場です。豊橋駅に隣接した会場で、アクセスしやすい場所にあります(http://www.toyohashi-at.jp/access.html)。
また学会期間中に、参加者の皆様に豊橋で有名な『手筒花火』の実演をご覧いただく予定です。
皆様の参加をお待ちしています。
第34回国際重力生理学会
(34th Annual Meeting of International Society for GravitationalPhysiology)
大会会長:後藤勝正(豊橋創造大学大学院健康科学研究科 研究科長・教授)
会 期:平成25(2013)年6月23日(日)~28日(金)
会 場:穂の国とよはし芸術劇場
http://www.toyohashi-at.jp/
〒440-8508 愛知県豊橋市西小田原町123番地(豊橋駅すぐ横)
研究発表申し込み締切:平成25(2013)年3月15日(金)
詳細は以下のHPをご参照ください。
学会HP(http://www.isgp.org/)
大会HP(http://www2.sozo.ac.jp/~ISGP34/)
抗酸化物質の一つ、アントシアニンを豊富に含むイチゴとブルーベリーをたくさん食べると、若い女性では心筋梗塞を予防する可能性があるいう研究結果が発表されました(あなたの健康百科 by メディカルトリビューン)。ポリフェノールの抗酸化作用は少し前から注目されていますね。その一つのアントシアニンは、カテキンなどとともにフラボノイドに分類され、イチゴなどのいわゆるベリー類のほか、ブドウ、ナス、ベニイモなど赤紫色をした植物に多く含まれています。「疲れ目に効く」というイメージが強いものの、近年は脳の酸化を防ぎ、認知症を予防することなども報告されているようです。今回、米国の女性看護師が対象の研究(NHSⅡ)に参加した25~42歳の女性9万3,600人を18年間追跡し、アントシアニンを含むフラボノイドと、心筋梗塞の発症との関連を調べたそうです。追跡中に405人が心筋梗塞を発症したそうです。食事に関するアンケートから割り出したアントシアニンの摂取量によって5グループに分類したところ、摂取量が最も多いグループ(1日平均2.5ミリグラム)の心筋梗塞リスクは、最も少ないグループ(同平均25.1ミリグラム)より32%低下していたというのです。この関係は、イチゴとブルーベリーを週3皿以上食べている人で特に強かったそうですが、他のフラボノイドと心筋梗塞の関連は認められなかったというのです。
決して大食いなわけではないのに、なぜか太ってしまう―。そんな人は、食べる時間が不規則になっていないか、もう一度確かめてみる必要があるかもしれないという研究結果が報告されました(あなたの健康百科 by メディカルトリビューン)。規則正しい食事によって得られる脂肪細胞の概日リズム(サーカディアンリズム、体内時計)が、脳で刻まれる概日リズムとは別に、エネルギーの代謝や食事の行動をコントロールしていることが分かったというのです。これまでにも、睡眠障害があると肥満になるリスクが高いこと、健康な人でも夜間労働者に肥満や成人病が多いこと、睡眠時間が短くなると体重が増加する傾向があることなど、脳の概日リズムとエネルギー代謝の間には密接な関係があることは広く知られていました。一方で、脂肪細胞が体のエネルギーバランスを監視し、必要に応じてレプチンなどのタンパク質や脂肪酸を分泌し、脳の摂食中枢を制御していることが分かっていましたが、あくまで脳の概日リズムによってもたらされる摂食のタイミングに従うだけの、従属的な概日リズムだと考えられていました。つまり、脂肪細胞が食事のリズムをコントロールをしているものの、それは脳で刻まれる概日リズムの支配下にあると思われていたのです。そこで、脂肪細胞の概日リズムが脳の概日リズムの支配から独立して働くのかどうかを明らかにすべく、概日リズムをつかさどる時計遺伝子(Arntl=Bmal1)を脂肪細胞でのみ働かないようにさせた変異マウスを作製したところ、このマウスの食事のリズムは、脳の概日リズムが正常にもかかわらず、本来の活動期である夜間から昼間へと総摂取カロリーの10%分が移動したというのでう。また、活動量や活動リズムには変化がなかったが、エネルギーの消費量が大幅に減少し、正常なマウスと較べて著しい肥満傾向を示したそうです(体脂肪率で1.5倍)。これらの結果は、脂肪細胞が刻む概日リズムが消失すると、主であるはずの脳の概日リズムが正常であっても、食事のリズムやエネルギー代謝に大きな影響を与えることを示しています。つまり、脂肪細胞の概日リズムは脳の概日リズムから独立して働くことができるのというのです。また、脂肪細胞の代わりに、肝臓や膵臓(すいぞう)でのみ時計遺伝子Arntlを働かないようにさせても、こうした変化が認められなかったことから、脳や脊髄などの中枢以外では脂肪細胞の概日リズムだけが食事やエネルギー代謝をコントロールできることも分かったそうです。
脂肪細胞の時計遺伝子を破壊することで概日リズムが乱れ、肥満につながることが分かったものの、そうでなくても、不規則な食事や大食いで脂肪細胞の概日リズムが乱れ、食事のリズムが変わることが知られています。今回の研究ではさらに、通常のマウスで食事の時間を本来の就寝時間帯へ強制的に変更させると、変異マウスと同じく肥満になることも分かったそうです。不規則な食事は、それだけで脂肪細胞の概日リズムを乱し、肥満になりやすい体質を作るようなのです。以上の結果から、太らないためには食べる量だけではなく食べる時間も大事なことが明らかになりました。でも、分かってはいてもそれが難しいという人に朗報となるような結果も示されています。脂肪細胞の概日リズムを破壊した変異マウスでは、エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)といった青魚に多く含まれる多価不飽和脂肪酸の血中濃度が著しく低下していたため、これらの脂肪酸を変異マウスに与えたところ、食事リズムの乱れとともに肥満も解消されたというのです。どうしても夜遅くの食事になりがちなときは、せめて積極的に青魚を取ることで、肥満へのスピードを遅らせることが可能かもしれないというのですが・・・・・。
脂肪細胞の時計遺伝子を破壊することで概日リズムが乱れ、肥満につながることが分かったものの、そうでなくても、不規則な食事や大食いで脂肪細胞の概日リズムが乱れ、食事のリズムが変わることが知られています。今回の研究ではさらに、通常のマウスで食事の時間を本来の就寝時間帯へ強制的に変更させると、変異マウスと同じく肥満になることも分かったそうです。不規則な食事は、それだけで脂肪細胞の概日リズムを乱し、肥満になりやすい体質を作るようなのです。以上の結果から、太らないためには食べる量だけではなく食べる時間も大事なことが明らかになりました。でも、分かってはいてもそれが難しいという人に朗報となるような結果も示されています。脂肪細胞の概日リズムを破壊した変異マウスでは、エイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)といった青魚に多く含まれる多価不飽和脂肪酸の血中濃度が著しく低下していたため、これらの脂肪酸を変異マウスに与えたところ、食事リズムの乱れとともに肥満も解消されたというのです。どうしても夜遅くの食事になりがちなときは、せめて積極的に青魚を取ることで、肥満へのスピードを遅らせることが可能かもしれないというのですが・・・・・。
先日気になるニュースが報道されていました。遺伝子組み換えウイルス製剤で、末期と診断された肝臓がん患者の腫瘍の増殖を抑制して余命を延長する効果が認められたという研究論文が、英医学誌「Nature Medicine」(電子版)に掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。末期の肝臓がん患者30人を対象に行った4週間の治験で、組み換え腫瘍溶解性ウイルス製剤「JX-594」(Pexa-Vec)を16人には高容量で、14人には低容量で投与した結果、高容量を投与したグループは平均14.1か月、低用量を投与したグループは平均6.7か月生存したというもの。遺伝子操作ウイルスががん患者の生存に貢献できることが医学史において初めて示されたもののようです。論文は今回の研究結果を確定させるには、より大規模な治験が必要だとしている。すでに約120人を対象に次段階の治験が始まっているとも。「Pexa-Vec」は、患者のがん細胞内で増殖してがん細胞を死滅させるうえ、患者自身の免疫システムががん細胞を攻撃するようにする効果を持つウイルス製剤で、数十年前から天然痘などのワクチンに用いられてきたワクチニアウイルスの遺伝子を組み換えて開発されたものだそうです。治験では、患者は高容量、低容量のいずれの投与にも耐えられることが示されたものの、全ての患者でインフルエンザのような症状が1~2日程度みられたとも。このうち1人では重度の吐き気と嘔吐がみられたとも。「Pexa-Vec」は、肝臓がん以外のがん性腫瘍でも治験が行われているそうです。
ビタミンB類の一種である葉酸は、人間に必要な栄養素です。特に妊娠中の摂取は、胎児の神経の成長に大切な役割を果たしていることが明らかになっています。中枢神経系の元となる神経管がうまく作れない状態、「神経管閉鎖障害」に陥ると、歩けなくなったり大腸が機能しなくなったりする「二分脊椎」を抱えて生まれる可能性があり、脳がうまく作られない「無脳症」になると、死産もしくは出生後数日で死亡してしまいます。葉酸は神経管閉鎖障害のリスクを下げることが知られています。こうした中、葉酸のサプリメント(栄養補助食品)を摂取していた妊婦から生まれた子供では、自閉症になるリスクが4割低下していることが分かったと発表がありました(あなたの健康百科 by メディカルトリビューン)。妊娠の4週前~妊娠8週に葉酸を摂取していた母親から生まれた子供では、そうでない子供に比べて自閉症リスクが39%低かったというのです。不安障害やうつ病、てんかん、体外受精などの影響を除外しても、この結果は変わらなかったそうです。一方、アスペルガー症候群や「特定不能の広汎性発達障害」(他の広汎性発達障害や統合失調症などの基準を満たさない発達障害)との関連については、葉酸摂取の有無で差が認められなかったとも。