健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

鼻の神経細胞移植で下半身麻痺が改善

2014-10-31 08:30:01 | 研究
2010年に負った刃物による外傷で、下半身が麻痺したポーランド人の患者が、損傷した脊柱への神経細胞移植手術により再び歩行できるようになったとする研究論文が、学術誌「Cell Transplantation」に掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。この治療では、移植周辺部分での神経線維の回復を目的に鼻腔にある嗅神経鞘細胞(OEC)が使われそうですた。患者の嗅球の1つから採取・培養した神経細胞を脊髄に移植。損傷部分の上下に移植された細胞により損傷線維の再結合が可能となったと考えられるそうです。治療を通じて再び歩くことができるようになったのは、ポーランド人の40歳の男性。身体が不自由になってから2年間にわたって集中的に理学療法を受けたが、回復の兆しは一向に見られなかったそうです。しかし移植手術から3か月後、左の腿に筋肉がつき始め、さらにその3か月後には、平行棒と脚の補助装置を利用して第一歩を踏み出すことができるようになったそうです。そして、今では歩行器で屋外での歩行もできるようになったとも。まだ議論の余地はまだまだ残っているようですので、推移を見守る必要があるかもしれません。
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高齢者の救急患者は・・・・・

2014-10-30 08:30:32 | 研究
自宅や介護施設から救急病院に運ばれた高齢者のうち、1か月後に元の生活の場に戻れた人は約半数に過ぎず、ある程度回復しても約2割が救急病院にそのまま入院し続けていた、という調査結果を、東京都医師会救急委員会がまとめたということが先日報道されていました(YOMIURI ONLINE)。調査は、東京都指定2次救急医療機関254病院が対象。2012年10月の1週間に入院した救急患者の1か月後の状態をアンケートし、191病院から回答を得たそうです。この間の救急患者6083人のうち6割(3575人)が65歳以上とのこと。搬送前の生活場所別に分析すると、介護施設から搬送された高齢者354人のうち、介護施設に戻れたのは50%。23%が1か月後も救急病院で入院を継続。慢性期患者に対応する別の医療機関に転院した人は4%。死亡は11%。自宅から搬送された高齢者2400人のうち、自宅に戻れたのは57%。約17%が、そのまま入院を継続。別の医療機関に移ったのは7%。他の医療機関から搬送された高齢者490人では、22%が入院を継続し、退院して他の医療機関に移れたのは12%に。考えさせられます。
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無人宇宙船が2年ぶりに帰還

2014-10-29 08:30:47 | 宇宙
米国空軍の無人宇宙船「X―37B」が2年近くに及んだ任務を終えてこのほど地球に帰還したそうです(CNN.CO.JP)。空軍によると、X―37Bは現地時間の10月17日午前、カリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地に着陸したそうです。X―37Bは小型スペースシャトルのような姿をした宇宙船で、全長約8.9メートル、高さ2.9メートル、翼の幅は4.5メートル、重さ約5.5トン。2012年12月11日にフロリダ州ケープカナベラルから打ち上げられたそうです。その時点で飛行予定期間は約9カ月と発表されていたそうですが、実際に軌道上を周回していた期間は674日にも。「最新鋭、最先端の再突入型宇宙船」と形容されるそうですが、任務の内容については、先端の航行制御システムや断熱システムなどの技術実験といった一般的な内容しか公表されていないそうです。このため宇宙爆撃機説や中国の宇宙ステーションを標的とする偵察機説など、さまざまな憶測も飛び交ったそうです。ちなみに、X―37Bの飛行は今回が3度目とのこと。再度の打ち上げが行われる可能性もあるそうです。
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大学院生募集

2014-10-28 08:30:06 | 研究
大学院生および研究員を募集しています。
現在、当研究室では1)骨格筋可塑性発現機構の解明、(2)組織幹細胞による再生機構の解明、(3)サルコペニア・ロコモティブシンドロームの分子機構解明、(4)全身糖脂質代謝改善策、について最新の細胞分子生物学的手法を用いて検討を進めています。もちろん、宇宙医学も主な研究テーマの1つです。
これらの研究に興味がある方、あるいは「健康」に興味があり、やる気と実行力(根気)がある大学院生を歓迎します。文系、理系、出身学部を問わず広い分野からの応募をお待ちしています。詳細はお問い合わせください(長期履修制度やTA制度等大学院生支援制度も用意しています)。
もちろん、研究室の見学も大歓迎です。研究に多少でも興味のある方は、まずはお気軽にご連絡ください。

詳細は研究室HP(http://www.sozo.ac.jp/professor/goto_katsumasa/index.html)をご覧ください。

来週木曜日より、「平成27年度選抜入試二期」の募集が始まります。
研究内容については柔軟に対応します。まずはお問い合わせください。

豊橋創造大学大学院健康科学研究科一般・社会人選抜入試二期(共通)

願書受付期間(必着):
平成26年11月6日(木)~平成26年11月21日(金)

入試日:
平成26年11月26日(水) 午後

合格発表:
平成26年12月5日(金)

今後の入試日程は、以下の通りです。

一般入試三期および社会人選抜入試三期(共通)

願書受付期間(必着):
平成27年2月9日(月)~平成27年2月20日(金)

入試日:
平成27年2月26日(木) 午後

合格発表:
平成27年3月7日(土)

応募要項や願書締切など大学院の入試および全般的な事柄についての詳細は、本大学院HP(http://www.sozo.ac.jp/department/health-science/examination.php)をご参照ください。
お気軽にお問い合わせください。


研究員は随時募集しています。まずは連絡をお待ちしています。


連絡先

豊橋創造大学大学院健康科学研究科
生体機能学分野
後藤勝正
〒440-8511 愛知県豊橋市牛川町松下20-1
E-mail:goto「アット」sozo.ac.jp(「アット」の部分は、@に変更してください。)

豊橋創造大学入試広報センター
TEL:050-2017-2100

たくさんのご応募お待ちしています。
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血糖値の調節にグルタミン酸が関与

2014-10-27 08:30:43 | 研究
先日、体内の血糖値を調整するインスリンというホルモンの分泌に関わる新たな仕組みが明らかになったと発表がありました(毎日新聞)。マウスやラットを用いた実験により、膵臓のインスリンを分泌する細胞内で、血糖値の上昇に伴ってグルタミン酸が作られることを発見したというものです。さらにエサを食べた後に小腸から分泌されるインクレチンというホルモンが膵臓の細胞に達すると、それをきっかけにグルタミン酸が細胞内のインスリンを蓄えた袋(分泌顆粒)に取り込まれ、インスリン分泌を促すことが分かったそうです。現在、主流の薬の一つはインクレチンの作用を利用し、使用患者は国内で約300万人に達するそうですが、効かない患者も少なくないそうです。今回の研究成果により、インクレチン関連薬が効きにくい患者向けの新薬開発の可能性がでてきたということです。
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グーグル・グラスで「ネット依存症」

2014-10-26 08:30:18 | 日記
米国グーグル(Google)の眼鏡型インターネット端末「Google Glass」を1日に最長18時間着用していた31歳の米国人男性が、依存症の治療を受けているそうです(AFPBB NEWS)。この男性は夢までもグーグル・グラス越しに見るようになったそうで、同端末でネット依存症になった初の事例とみられているとのことです。海軍兵士のこの男性は、過去に飲酒、抑うつ、対人関係で問題を持っており、飲酒癖が再開したため2013年9月に米国California州San Diegoの米海軍物質乱用回復プログラムに入所していたそうです。報告によると、男性は入所前の2か月間、1日最長18時間Google Glassを着用し、睡眠と入浴の際には外していたそうです。入所後には、起きて端末を着用している時と同じ小さな灰色のウインドウを通した夢を見ていたそうです。軍務では、車列の車を確認したり記録したりするスピードが速くなるため、同装置の着用が許可。ですがGoogle Glassへの依存度が高まり、端末なしだと自信が無くなり、薬物乱用患者のように、同装置への顕著な欲求を示すようになったそうです。入所時の検査で男性は、まるでGoogle Glassのスイッチを入れインターネットにアクセスしていたのと同じような無意識の動きで、繰り返し右手を上げてこめかみに触れていたとも。また面接では、短期記憶能力が低く、思考の流れをしばしば失い、めったにアイコンタクトをしなかったそうです。35日間の治療後は、いら立つ頻度が減少し、思考過程や短期記憶に改善が見られたが、Google Glass越しの夢は依然として断続的に経験していたそうです。
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急激なダイエットとゆっくり時間をかけたダイエットの差は・・・・・

2014-10-25 08:30:25 | 研究
急激なダイエットはゆっくり時間をかけたダイエットよりもリバウンドしやすいというとうことはないかもしれないという研究成果がThe Lancet Diabetes & Endocrinologyに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。研究では、肥満の男女204人を対象に実験。実験は2段階に分けて行われたそうです。第1段階で被験者は2グループに分けられ、1グループは12週間の減量プログラムに、もう1グループは36週間の減量プログラムに参加。12週のグループは1日あたり450~800キロカロリーの食事制限を受け、36週のグループは1日の総摂取カロリーを約500キロカロリー減らしたそうです。第2段階では、両グループで体重が12.5%以上減った人だけが残り、3年間にわたって体重維持のための食事制限を受けたそうです。その結果、実験の終了時にどちらのグループも、参加者の約71%が体重を元に戻していたというものです。何と言っていいものか・・・・・。
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結核菌の呼気検査

2014-10-24 08:30:14 | 研究
結核菌の「型」が、医療現場で広く使われている抗生物質に反応するものなのか、それとも薬剤耐性を持つものなのかを、簡単な呼気検査で見分けることを可能にする新たな技術についての研究論文がNature Communicationsに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。抗結核薬「イソニアジド」に反応するタイプの結核菌は「KatG」と呼ばれる酵素を持っており、この酵素は反応する際に窒素を放出するそうです。今回の呼気検査では、被験者に少量のイソニアジドを服用させ、5分から10分ほど待ってから呼気サンプルを採取し、質量分析計で化学分析を行うそうです。窒素の存在を示す陽性結果は、感染している結核菌が、イソニアジドで安全に対処できるタイプであることを示すそうです。ちないにイソニアジドは、医療現場で広く使われている2種類の結核治療薬のうちの一つとのこと。この最新技術は、これまでのところ少数グループのウサギで試験が行われた段階にあり、人間での安全性と正確性を確認するためには臨床試験を実施する必要があるそうです。致命的となる場合が多い多剤耐性結核菌は、高価な代替薬剤を用いて治療する必要があるり、この薬剤は効き始めるまでに時間がかかる上、強い副作用を伴う恐れがあるそうです。世界保健機関(World Health Organization、WHO)の7月の報告によると、2013年の結核による死者数は世界で130万人に上っており、結核は単体の病原菌が引き起こす疾患としては、後天性免疫不全症候群(AIDS、エイズ)に次いで最も致死率が高いそうです。結核菌検査として従来より行われている痰の分析は、最大6週間の時間を要する場合があるため、より迅速な、その場で結果が得られる診断法の模索が進められているそうです。
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白質病変は高齢者の運転能力を低下させる

2014-10-23 08:30:43 | 研究
大脳白質病変の高齢者は運転能力が低下していることが明らかになったそうです(財経新聞)。白質病変とは大脳内にできる細胞の隙間で、重度の患者は脳機能が低下することが分かっているそうです。しかし、軽度の白質病変では脳機能の低下を示すデータがなく、運転能力への影響が分かっていなかったそうです。今回、運転への注意が妨げられている時とそうではない時の運転を観測した結果、白質病変の有無によって高齢者の運転能力には差があることが示されたというもの。白質病変はMRI画像診断で分かるため、MRI画像によって運転能力が評価できるようになる可能性があるということです。
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睡眠や運動などの子どもの学習への影響を調査

2014-10-22 08:30:16 | 研究
神経科学の進展が学習に及ぼす影響についての大規模な調査の一環として、英国の数万人の子どもたちに睡眠やより激しい運動を課す実験の計画が発表されたそうです(AFPBB NEWS)。成人より遅い子どもたちの睡眠周期に授業時間を合わせると学習能力が向上することや、有酸素運動が脳機能を高めることはすでに知られているそうですが、その影響の度合いについては明らかではないそうです。調査は385校の6万6000人が参加し、今後数年間にわたって6つのプロジェクトが行われるそうです。予算は英医学研究支援団体Wellcome Trustが400万ポンド(約6億9000万円)を拠出。睡眠プロジェクトには生徒ら3万1800人が参加。同プロジェクトは、子どもの睡眠と覚醒の周期が、成人と比べて2時間遅いという研究結果、つまり子どもたちの多くは、まだ体が睡眠を欲している時間帯に学校にいることになるということにに基づいているそうです。研究チームは、授業時間を調整することで学習が改善するかどうかを調べる他、ソーシャルメディアや電子機器の常時使用が睡眠に及ぼす影響について子どもたちに教え、その効果を調べるそうです。また、1万500人が参加する第2のプロジェクトでは、有酸素運動の度合いやその種類を変えた際の影響を調べるとのこと。2250人参加の第3のプロジェクトでは、休憩をはさみながら授業を複数回繰り返すことが、ニューロン間のつながりを強化するという研究を評価するそうです。計6つプロジェクトはそれぞれ別の研究チームが担当し、研究結果が明らかになるのは2017年以降の予定とのことです。
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