健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

貼るタイプの高血圧治療薬

2013-08-31 08:30:14 | 研究
貼るタイプの高血圧治療薬が、来月にも発売されるそうです(YOMIURI ONLINE)。高血圧治療薬としては国内で初めての貼り薬となるそうです。飲み込む力が衰え、飲み薬の服用が難しい高血圧患者などが対象で、1日1回、胸や上腕、背中のいずれかに貼るタイプだそうです。薬は皮膚から吸収され、心臓の興奮を抑えることで血圧を下げる仕組みとのことです。
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コウモリの長寿命

2013-08-30 08:30:57 | 研究
「大型の動物ほど長生きする」という法則があります。ゾウからネズミまで、さまざまな動物の寿命について当てはまるとされています。ですが、欧州やアジアの温帯地域に生息するブラントホオヒゲコウモリ(学名:Myotis brandtii)は、この法則に当てはまらない興味深い例だそうです(AFPBB News)。昆虫を餌とするこのコウモリは、体重が5~8グラムほどで、砂糖小さじ2杯分にも満たないそうですが、寿命は40年以上と、イルカと同等でウマやウシよりも長いそうです。この理由を解明するため、ブラントホオヒゲコウモリの遺伝子コード配列を解析し、その例外的な長寿の原因かもしれない一連の遺伝子の存在を明らかにした国際研究チームの研究結果が、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)で発表されたそうです。ゲノム解析により、超音波を探知して飛行したり、かすかな光や紫外線を感知したりする能力をもたらす遺伝子を特定。同時に、2種類の成長ホルモンに対する細胞の感受性を制御する「特異な」遺伝子変異も発見したそうです。うち1つの変異は、ヒトでは小人症の一種に関連しており、糖尿病やがんを防ぐかもしれないことが、これまでの研究で明らかになっているものだったそうです。また、ブラントホオヒゲコウモリは、生殖が可能になるまでの成長期間が長く、親の7分の1ほどの体重の子を1回に1匹だけ出産するそうです。
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世界一正確な時計

2013-08-29 08:30:29 | 研究
「世界一正確な時計」が開発されたそうです(AFPBB News)。イッテルビウム原子を使った原子時計で、誤差は100京分の2以下と、他の原子時計と比べて10倍の正確さを誇るものだそうです。この原子時計は時を刻むだけでなく、ナビゲーションシステムや磁気分野、温度計測といった最先端技術にも応用が可能だそうです。安定したこのイッテルビウム光格子時計によって、精度の高い時間計測を多くの分野で実用化する道が開かれたという声明が出ているそうです。機械仕掛けの時計が振り子の動きで時を刻むのに対し、原子時計は原子中の電子が振動する際に生じる電磁放射の周波数が一定であることを利用しているのだそうです。今回、約1万個のレアアース原子を10マイクロケルビン(絶対零度から1000分の1)に冷却し、それをレーザー光で作った光格子という器に閉じ込めた上で、周波数518兆ヘルツのレーザー光で原子内の2つのエネルギーレベルを遷移させたそうです。このイッテルビウム光格子時計が持つ精度の高さを支えるのは大量の原子で、非常に短時間で正確な結果が出せるそうです。
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光と熱を調節・遮断する透明なフィルム

2013-08-28 08:30:55 | 研究
窓を通って建物内に入る熱と光の量を電気的に調節できるフィルムを開発したとする研究論文が、科学誌ネイチャー(Nature)に掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。開発されたのは、光の波長を変えることができるナノ結晶を用いた「透明なフィルム」だそうです。窓には電解質溶液で分けられた2枚のガラス板が取り付けられており、窓そのものが電気化学セルとしての機能を備えているそうです。片方にフィルムを貼って電極を作り、そこから電荷がもう片方の対極へと移動する。このとき窓は透明のまま、ナノ結晶が熱を遮断するそうです。電流の強さを変えることで光も遮断できるそうです。電荷の調節で色や透明度を変えることができるエレクトロクロミック方式のガラスはすでに開発されているそうですが、熱と可視光を同時に調節できるものは初めてだそうです。このフィルム素材は建物向けに開発したものだそうですが、車や飛行機の窓にも使用可能ということで、私たちの生活を大きく変えそうですね。
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目の検査でアルツハイマーを早期発見

2013-08-27 08:30:20 | 研究
驚きのニュースです(CNN.co.jp)。米国で65歳以上の高齢者の8人に1人が発症しているアルツハイマー病。簡単な目の検査によって、その症状が現れる前の早期発見を目指す研究が進められているそうです。アルツハイマーは症状が出る10~15年前から脳内の変化が始まり、記憶に問題が生じるころには脳細胞の40~50%に影響が及んでいることが、これまでの研究から明らかに。また、患者の脳内にはベータアミロイドと呼ばれるたんぱく質が蓄積することも明らかになっているが、現時点でそうした物質の存在をはっきりと確認できる手段は存在しません。最近、脳内のベータアミロイドの量が、網膜内のベータアミロイドの量に比例することが発見されたそうです。そして、身体への負担を伴わない網膜の検査によって、ベータアミロイドの蓄積量を調べる方法を開発した。現在、臨床試験を行って、まだ症状が出ていない患者のアルツハイマーを発見できるかどうか調べているそうです。
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粘菌がつくる抗がん剤候補物質

2013-08-26 08:30:26 | 研究
土壌に住む粘菌が作る「DIF」という抗がん剤候補物質が、がん細胞の増殖を止める仕組みが解明されたそうです(日本経済新聞)。DIFをヒトの白血病細胞に与え、細胞内でのDIFの位置を観察したところ、エネルギーを作り出すミトコンドリアに集まっていたそうです。次にマウスの肝臓の細胞で調べると、DIFがミトコンドリアの機能を阻害しており、エネルギーができないようになっていることが確認できたそうです。このため、細胞は増殖できないと考えられるそうです。
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体内の電流で働く人工網膜向け素子の開発

2013-08-25 08:30:05 | 研究
体内を流れる微弱な電流を使って動く人工網膜向けの素子が開発されたそうです(日本経済新聞)。電池が要らないため、人工網膜の小型化が可能となるそうです。開発した素子の大きさは縦、横3.5ミリで厚さ1.2マイクロメートル。光を当てると銀のワイヤが伸び、電極間をつないで電流が流れるそうです。体内の微弱な電流で作動し、人工網膜に使えば電池が不要になるそうです。網膜色素変性症や加齢黄斑変性など、目に入る光を電気信号に変えられなくなる網膜の病気の患者が使えば、視力をある程度補える見込みだそうです。すごい技術ですね。
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将来の喫煙者は減少?

2013-08-24 08:30:02 | 研究
将来、たばこを吸うと思う」という児童や生徒は12年前に比べると3分の1以下に減っていることが分かり、文部科学省は「社会全体で分煙や禁煙の意識が高まっていることが背景にあるのではないか」と分析しているというニュースが報道されていました(NHK NEWS WEB)。文部科学省が小学校5年生から高校3年生を対象に6年に一度行っている調査で分かったものだそうです。去年12月、全国の7万5000人を対象に、たばこや薬物について尋ねたところ「将来、たばこを吸うと思う」と答えたのは、中学1年生の男子生徒が3.9%、高校3年生の男子生徒が9%など、いずれの学年でも6年前の調査の半分程度、12年前と比べると3分の1や4分の1に減っていたというもの。覚醒剤など薬物の使用については「絶対に使うべきではない」という回答がいずれの学年でも12年前より3ポイントから10ポイント余り高くなり、8割を超えたとも。文部科学省は「たばこや薬物の害についての教育に力を入れてきたほか、社会全体で分煙や禁煙の意識が高まっていることが背景にあるのではないか」と分析。また、麻薬に似た幻覚症状や興奮作用があり、若者の間で広がっている「脱法ハーブ」について初めて尋ねたところ、高校生では8割余りが「知っている」と答え、文部科学省は新たな薬物の害についても学校での取り組みを促すことにしているそうです。
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免疫のスイッチ

2013-08-23 08:30:45 | 研究
ウイルスに感染すると、細胞はウイルスに対抗する複数の「防御たんぱく質」を分泌しますが、その仕組みの「スイッチ」物質が明らかにされたそうです(APITAL)。 細胞がウイルス感染を察知すると、細胞内の様々な物質がバトンリレーのように信号を受け渡し、インターフェロンなどの防御たんぱく質を作ります。その信号伝達ルートは複雑で、分からない部分が多くあります。ウイルスに感染すると増えるイノシトール5リン酸という細胞内の微量物質に注目し、この物質をマウスに注射すると、防御たんぱく質が作られ始めることが確認されたそうです。さらに詳しく調べると、この物質は信号伝達ルートの要を握るたんぱく質を目覚めさせる「スイッチ」役を果たしていることが分かったというもの。もともの体内にある物質なので安全性であることから、安全で効果が高いワクチン開発やワクチンの効果を高める添加剤として活用できるかもしれないそうです。
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膝関節の再生へ

2013-08-22 08:30:50 | 研究
人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使ってブタの膝関節を再生することに世界で初めて成功したというニュースが報道されていました(MSN産経ニュース)。実験では、生後約6カ月のブタ数匹の右後ろ足の膝関節を約4分の1切除。ブタやヒトの皮膚などから作製したiPS細胞に、細胞の修復機能を早める働きがある特殊なコラーゲンや、実際の骨の成分と類似した「ベータ型リン酸三カルシウム」などを混ぜて切除部分に移植すると、1~2カ月後に膝関節を構成する軟骨と骨が再生したというもの。腫瘍などの副作用はなく安全性も確認されたそうです。ブタはマウスに比べ、膝関節の構造や形状がヒトに近く、人体への早期実用化が期待されるそうです。15年後の実用化を目指すとも。変形性膝関節症は高齢化に伴って膝関節の軟骨がすり減ることで発症し、骨同士がじかに当たって痛みを起こすもので、国内患者は800万人以上と推計されています。現在の治療法としては、痛みを和らげるためのヒアルロン酸の投与や、合金などで作製した人工膝関節の移植があります。ですがが、ヒアルロン酸の効果は一時的で、人工膝関節も体内で同化しないので移植後、年月がたてば再び歩行に障害が生じることも。人工膝関節の代わりに、ヒトの細胞から作製したiPS細胞を使えば、拒否反応がなく長期間にわたって機能することが期待されます。今後は膝関節だけでなく、股関節や耳鼻の軟骨再生への応用も考えているようです。
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