健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

肥満治療薬承認

2012-06-30 08:30:50 | 研究
肥満症治療薬の新薬が承認。ある意味衝撃的なニュースですね。やせ薬?でも、日本ではなく米国の話で、13年ぶりの新薬承認だそうです(医療介護CBニュース・キャリアブレイン)。米国アリーナ・ファーマシューティカルズ・インクが開発した「ベルヴィーク」。米国ではご存じのように肥満が社会問題化しています。米国疾病対策予防センターのまとめでは、成人の肥満の割合は1980年の約15%から、2010年には約36%に増加しているそうです。その一方で、主に心血管系の副作用の問題から既存の肥満症治療薬の承認が取り消される事例などもあり、肥満症領域での新薬の開発が難しい状況にあったそうです。今回承認された「ベルヴィーク」は、食欲や代謝をコントロールしている脳内の視床下部などに発現するセロトニン2C受容体を刺激することで、食欲を抑え、体重を減少させる働きを持つそうです。ただし、BMIが30以上もしくわ2型糖尿病など1つ以上の合併症を発症しているBMIが27以上の成人患者の食事療法や運動療法に対する補助療法としてのみ使用されるそうです。
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光で免疫を活性化する

2012-06-29 08:30:00 | 研究
けがや手術をしたところに光を当てることで体の免疫を活性化させ、細菌への感染を防ぐことにマウスの実験で成功したそうです(日本経済新聞)。けがをした後や手術後などは感染症にかかりやすく、特に薬が届きにくい骨や関節などでは細菌が増殖したり、抗生物質が効かない薬剤耐性菌に変化したりすることが問題となっています。今回、光を当てると化学反応を起こし、がん細胞や細菌などを攻撃する「活性酸素」を発生させる薬剤を使った手法を応用したそうです。従来、この薬剤を使って発生させた活性酸素だけでは、治療効果は十分ではなかったそうですが、光の強さや薬剤の濃度をうまく調整すると、光を当てた周囲に細菌やウイルスを食べる「好中球」を呼び寄せる働きがあることを発見したそうです。この場合活性酸素ではなく、薬剤が光と反応し発生する別の化学物質が関係しているらしいということです。この方法で、ある細菌を膝関節に感染させたマウスで、関節近くに薬剤を注入し光を当てると、細菌を死滅させることができたそうです。また、あらかじめ処置をすれば、後から細菌を膝関節に注入しても感染を防ぐことも確認したそうです。
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ホウレンソウのポパイ効果は本当だった!

2012-06-28 08:30:39 | 研究
ポパイというと、危機になると缶詰のホウレンソウを一気に飲み込み、筋肉もりもりになり、ピンチを切り抜けるマンガですね。昔を思い出します。このホウレンソウには硝酸が含まれているそうですが、硝酸を加えた飲み水を1週間与えたところ筋肉が増強されてたというのです。この研究結果はマウスを対象としたもので、マウスが摂取した硝酸の量を人間に当てはめるとホウレンソウを1日当たり200~250グラム食べた程度に相当するそうです。緩やかな動きを長時間続けるときに働く遅筋への効果はみられなかったが、瞬発的な動きに使われる速筋には明らかな効果が見られたそうです、驚きです。ポパイのマンガは本当だったということになります。これは、硝酸によってカルシウムの蓄積と放出に関与する2種類のタンパク質(カルセクエストリン1とジハイドロピリジン受容体)が増えていたことが分かったそうです。これらのタンパク質が増えることで、カルシウム放出が変化したことが筋力増強につながったと考えているそうです。
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免疫のスイッチとしての「毛」

2012-06-27 08:30:36 | 研究
哺乳動物の毛には、皮膚から微生物などが入り込む危険を察知すると侵入者と戦う免疫細胞を呼び集める働きがあることが発表されたそうです(MSN産経ニュース)。これまでも、毛には外からの衝撃や紫外線の影響を和らげるなどの物理的な防御機能があることが知られていたましたが、免疫を働かせるスイッチの役割も果たしているという新たな発見です。免疫細胞が毛を攻撃して起きる脱毛症や、免疫に関係して起こるアトピー性皮膚炎などの治療研究にもつながりことが期待されてるそうです。まだまだ我々の知らないことが身体に隠されていそうです。固定概念を捨てて、研究に取り組みことが必要ですね。
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睡眠に問題あり!

2012-06-26 08:30:50 | 研究
歯ぎしり、いびきや目覚めた時の機嫌の悪さなど睡眠に関する何らかの問題を抱える子どもは、中学生で約7割もという調査結果が明らかになりました(YOMIURI ONLINE)。2009年12月、北海道、秋田、富山、長野、埼玉など全国10道県の148小学校、71中学校に調査票を郵送し、10年4月に回収した児童生徒2万5211人のデータを分析した結果だそうです。歯ぎしり、いびき・呼吸停止、目覚めの機嫌が悪いといった23項目のいずれかについて、あてはまる頻度を保護者らに尋ねたところ、週2回以上と回答したのは小学生で59・4%、中学生では69・3%も。週5~7日は小学生で29・1%、中学生では36・6%だったそうです。中でも、「目が覚めた時に機嫌が悪い」、「寝床からなかなか起き出せない」など、朝の目覚めに関する5項目のいずれかが週2回以上みられるのは、小学生の42・0%、中学生の43・3%という結果も。就寝時間が午後10時以降の小学生は35・6%、中学生は94・0%だったことから、夜更かし傾向が原因とも。
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生活不活発病

2012-06-25 08:30:49 | 研究
生活不活発病。日常生活での活動量が著しく低下したことが原因として発症する様々な身体上の問題を指すようです。東日本大震災後、外出や体を動かす機会がめっきり減ったことで、心身の機能が低下する生活不活発病の症状を訴える高齢者が増えているそうです(YOMIURI ONLINE)。仙台市医師会などが今年1月に行った調査では、65歳以上の外来患者1万人のほぼ2割が、歩くことも困難なほどだったそうです。民間住宅を借り上げた「みなし仮設」や親類宅にいる高齢者では、実に4割が歩行困難な状態とも。震災後に歩行困難となった要因を尋ねると、「日中の生活が不活発になった」が最も多く、「病気・ケガの発生」や「要介護認定」が続いたというのです。廃用性症候群とも言われますね。特に高齢者では、加齢による身体機能の低下がベースにある上で、さらなる廃用性症候群の影響は甚大です。しっかりとした対策が必要ですね。
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サフランで大腸がん予防

2012-06-24 08:30:04 | 研究
香辛料や食品着色料の原料となる植物、サフランの雌しべなどに含まれる黄色色素が、大腸がんの予防に効果があることが明らかになったそうです(YOMIURI ONLINE)。サフランは黄色色素で、緑黄色野菜などに含まれる化合物カロテノイドの一種「クロシン」だそうです。研究では、昨年4月から1年かけて、発がん性物質を投与した生後4週目のマウスに、3種類の濃度のクロシンを混ぜた餌を与え、変化を調べたそうです。マウスの大腸内にがんが出来るかや、がんによる大腸粘膜の炎症の様子を比較したところ、実験開始から18週目には、クロシンを投与していないマウスでは1匹あたり3・15個のがんが確認されたそうですが、クロシンの濃度が高い餌を食べたマウスは、がんが平均0・5個に抑えられたというのです。どれくらいの濃度でしょうか。また、いろいろな場所でサフランの入ったライスを見ることになるのでしょうか。
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カロリーゼロでも太る

2012-06-23 08:30:22 | 研究

ダイエット中の方は、カロリーを気にしますよね。そんな時目につくのが「カロリーゼロ」の表示。例えば、『コカ・コーラ(350ml)』は、エネルギー157.5kcal。このカロリーは原材料の糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)による部分です。というのも、『コカ・コーラ ゼロ(350ml)』は、エネルギー0kcal。カロリーがゼロになるのは甘味料(アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物、アセスルファムK、スクラロース)を使用しており、甘さはあるけれども計算上カロリーはないということです。カロリーゼロを謳う飲料は、原材料に砂糖を使用していませんが、その代わりとして人工甘味料のアスパルテームを使用しています。このアスパルテームは、砂糖よりもはるかに低カロリー、またはノンカロリーですが、甘みを感じる物質です。しかし、カロリーゼロ飲料を飲むと確実に体重が増えるという研究結果があります(アメーバニュース)。ある調査でカロリーゼロ飲料の研究を、474人を対象に10年間にわたって行ったそうです。そして、定期的(1日2缶以上)にカロリーゼロ飲料を飲むひとは、飲まないひとに比べてウエストサイズが5〜6倍大きいということが明らかになったというのです。さらに、マウスの実験では、人口甘味料アスパルテームが血液中の糖質レベルを増加させていたとも。これは、膵臓は砂糖だけでなく人工甘味料にも同様に反応し、大量のインスリンを出すことによるそうです。これは、余分な脂肪が蓄積して、太るというのです。つまり、人工甘味料でカロリーを削るよりも、我慢せずに楽しく食べて、運動をするのがいちばん健康によさそうです。
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アクリルアミドと悪性リンパ腫

2012-06-22 08:30:48 | 研究
アクリルアミドは神経障害を引き起こすことがよく知られています。2002年に、揚げたり、焼いたりした馬鈴薯加工品や穀類加工品であるポテトチップスやフライドポテト、ビスケットやクッキーなどに含まれる可能性が報告されているそうです。また、コーヒー豆、ほうじ茶葉、煎り麦のように、高温で焙煎した食品に含まれることから、それを抽出したコーヒー、ほうじ茶、麦茶にも含まれるというのです。日本でも農林水産省消費・安全局消費・安全政策課が注意喚起しているそうです。知りませんでした。今回、アクリルアミド摂取量と悪性リンパ腫の関連性を検討し、男性のアクリルアミド摂取は多発性骨髄腫と濾胞性リンパ腫のリスクを高める可能性が示唆されたという研究報告が発表されたそうです(Medister News)。女性では明確な関係は認められなかったとも。すべてほどほどがよいということでしょうか。
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肥満は地球資源根の脅威

2012-06-21 08:30:53 | 日記
人類の肥満化が米国国民と同じペースで進行すれば、9億人以上相当の新たな食料需要が生じ、限られた地球の食料資源に重大な脅威となるという論文が発表されたそうです(時事通信)。これまで地球資源への主な脅威としては、アフリカなど第三世界の人口爆発が指摘されていましたが、先進国にまん延する肥満も深刻であるということです。体重が重くなれば、食料から摂取するエネルギーの必要量も増大することになります。全ての国が米国並みの肥満者の割合になると仮定すると、平均体重の人に換算して世界全体で人口が9億3500万人増える計算になるそうです。すると、こうした人口を賄うだけのエネルギー源が必要になりますので、深刻な食糧問題を招くということですね。人口増加だけでなく肥満もとなると、事態はさらに深刻になっていると考えるべきでしょうか。
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