健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

動物への抗生物質の使用回避を訴え

2017-11-30 08:30:55 | 研究
世界保健機関(WHO)は、ヒトの命にかかわる病気への抗生物質の効果を維持するため、農業・畜産関係者らに対し健康な動物への抗生物質の使用をやめるよう強く求めたそうです(AFPBB NEWS)。ヒトや動物への抗生物質の乱用や誤用は、「スーパー耐性菌」の脅威拡大の一因となっているそうです。スーパー耐性菌は既存の医薬品が効かず、軽症や一般的な感染症でも死に至る疾患となる可能性が。研究者らは、2050年までに抗菌薬耐性が原因による死者数は世界で5000万人に上ると試算しており、対策が必須とされているそうです。抗生物質は健康な動物の成長を促し、病気を予防するために長い間、使用されてきました。WHOによると、一部の国では医学的に重要な抗生物質の約80%が動物に対して使用されているそうです。WHOは、動物の病気予防には衛生状態を改善したり、ワクチンをうまく活用したりするなど他に多くの選択肢があると強調しているそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3149720
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夜間の傷は治りが遅い

2017-11-29 08:30:53 | 研究
夜間に負った外傷は日中に負ったものよりも、治りがはるかに遅いとの研究結果がScience Translational Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。傷の回復速度を制御する体内時計が、日中の方がより効果的に機能するためだということのようです。論文によると、切り傷ややけどを昼間に負った場合、夜間に負った場合に比べて傷の回復が約60%速いそうです。これは、体内時計(概日リズム)が原因でこの差が生じていると考えられるしているそうです。今回の研究は、生きたマウスとヒト皮膚細胞を用いた実験に基づくもので、英国のEnglandとWalesにある重症熱傷治療部門のやけど患者118人の記録による裏づけを得ているものだそうです。午後8時~午前8時に発生した夜間のやけどは、回復に要する期間が平均で60%長かったそうです。論文によると、夜間のやけどが95%回復するのに要する時間は平均28日。一方、昼間のやけどは平均17日で回復した。その理由は、皮膚細胞がアクチンやコラーゲンなどのタンパク質を使って傷を修復するために負傷部位まで移動する速度が、日中の方がはるかに速いからだということだそうです。マウスと細胞でも同様のプロセスが確認。このことは、体内時計がこのプロセスをつかさどっていることを示唆していると。

http://www.afpbb.com/articles/-/3149867
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健康的な生活で平均寿命は10年増

2017-11-28 08:30:47 | 研究
経済協力開発機構(OECD)が発表した報告書によると、加盟国35か国の平均寿命はこの50年で10年程度延びており、中でも健康的な生活を送り、所得が高い層ほどその傾向が強いそうです(AFPBB NEWS)。OECDの「図表で見る医療(Health at a Glance)2017年版」によると、米国、カナダ、オーストラリア、日本と大半の欧州諸国を含む加盟国では1970年以降、平均寿命が10年以上延び、80.6歳に。平均寿命が最も長いのは日本とスウェーデンでいずれも83.9歳。スペインとスイスの83歳がそれに続く。最も短いのはラトビアの74.6歳、次いでメキシコの75歳。同報告書は「より健康的な生活、より高い所得、より優れた教育はすべて、この数十年で寿命が延びている要因となっている」「より良い医療もその一助となっている」と指摘。喫煙率の低下と医療費の支出増加も貢献しているとも。一方で、肥満と有害なアルコール摂取への取り組みはほとんど成果を挙げておらず、大気汚染が看過されることも多い、と報告書は警鐘を鳴らしているそうです。仮に喫煙率とアルコール消費量が半減すれば、平均寿命はさらに13か月延びると予測。同報告書によれば、平均寿命が延びている主な要因は医療支出の増加だが、10年前の金融危機以降、医療支出の伸びは鈍化しているそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3150166
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高血圧の新基準

2017-11-27 08:30:17 | 研究
米国心臓協会(AHA)は、高血圧の診断基準について、これまでの140(最高血圧)/90(最低血圧)mmHgよりも低い130/80 mmHgとし、血圧がこの数値に達した時点で治療を開始すべきとの再定義を発表したそうです(AFPBB NEWS)。2003年以降初めての改訂が行われた血圧の検査・治療に関する米国の包括的ガイドラインによると、合併症はこうしたより低い数値で発症する可能性があるという認識によるものと考えられます。AHAの専門誌「Hypertension」および米国心臓病学会誌「Journal of the American College of Cardiology」に掲載されたガイドラインの主執筆者は、新たな基準値で高血圧と診断された場合、薬の服用が必ずしも必要となるわけではないが、黄信号を意味し、主に非薬物療法で血圧を下げる必要があると。健康的な生活を送る方法としては、減量、運動量の増加、健康的な食生活、禁酒や減塩、禁煙、ストレス解消など。従来の基準値では米国民の約3分の1に当たる32%が高血圧と見なされていたそうですが、新たな基準値では国民の半数近い46%が高血圧と定義されることになるそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3150432
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ナッツ類の摂取と心臓病リスク

2017-11-26 08:30:57 | 研究
さまざまな種類のナッツを日常的に食べている人は、そうでない人より心臓病リスクが低下する可能性があるとする研究論文がJournal of the American College of Cardiologyに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。論文によると、クルミ、ピーナツ、その他の木の実類28グラムを1回分として、それを週に5回食べることは、心臓病リスクの14%低下と、動脈硬化による致死性合併症のリスクの20%低下に関連があるということです。32年にわたる看護師健康調査の一環として実施された定期的なアンケートに対する21万人分以上の回答が対象となった今回の研究では、クルミが最も健康的な選択肢と考えられるとの結果が示されたそうです。ピーナツを週に2回以上食べる人は、全く食べない人より心臓病リスクが13%低下。また、アーモンド、カシューナッツ、クリ、ピスタチオなどの木の実類では、同15%の低下がみられたそうです。ただし、今回の研究は自己評価質問表の回答に基づく観察研究であるため、因果係を証明することはできないので注意が必要です。

http://www.afpbb.com/articles/-/3150591
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10年長生きすることを可能にしているとみられる遺伝子変異

2017-11-25 08:30:14 | 研究
米中西部に暮らすキリスト教の一派アーミッシュ(Amish)の人々に、それを持たない人よりも10年長生きすることを可能にしているとみられる遺伝子変異が見つかったとする研究報告がScience Advancesに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。アーミッシュはPennsylvania州などに住むプロテスタントの一派で、自動車や電話などを使わず、独自のコミュニティーを形成しているそうです。その健康な老い方について10年以上にわたって研究が行われてきたそうです。研究では、Indiana州Berneのアーミッシュコミュニティーの人々177人を調査。そのうち43人に「SERPINE1」と呼ぶ遺伝子の変異があることを発見。平均寿命はこれら43人が85歳だったのに対し、残りの住民の平均寿命は75歳。こうした遺伝子変異を持つアーミッシュの人々は糖尿病にも極めてかかりにくく、代謝も良いそうです。細胞の老化で中心的な役割を果たしているたんぱく質はプラスミノーゲン活性化抑制因子1(PAI-1)とみられており、RPINE1遺伝子の影響を受けるそうです。PAI-1は動物の加齢に関連があることが知られているが、ヒトでの影響はいまだ解明されていないとのこと。

http://www.afpbb.com/articles/-/3150748
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クローン病の治療

2017-11-24 08:30:32 | 研究
特定の種類の「善玉菌」を取り入れて腸内細菌のバランスを整えると、クローン病治療の助けになる可能性があるとの研究結果がScience Translational Medicineに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。痛みを伴う炎症性腸疾患のクローン病の患者数は世界で数百万人に上っているそうです。クローン病の症状には、頻繁な下痢、発熱、筋けいれん、倦怠(けんたい)感、直腸出血、原因不明の体重減少などがあるが、原因はまだ解明されておらず、根治的治療法は確立していません。不定期に現れる可能性のある症状を緩和するために、外科手術や薬剤、サプリメントの投与などが行われているのが現状。論文によると、クローン病の症状を改善させるには、抗生物質を用いて腸内微生物叢の細菌の大部分を死滅させる必要があるそうです。その後、ウレアーゼとして知られる有害な酵素を持たない細菌を腸内に再導入するそうです。研究は、クローン病を抱える子ども90人の便サンプルを分析し、健康な子ども26人と比較。その結果、クローン病患者には悪玉菌のプロテオバクテリアが多数存在することが明らかに。プロテオバクテリアにはウレアーゼ酵素が含まれており、この酵素が尿素をアンモニアに変換し、クローン病における腸内細菌のアンバランスを促していると。そこで、抗生物質のバンコマイシンとネオマイシンを下剤とともにマウスに与えて腸内細菌量を減らした後、単一細菌種の大腸菌を導入。その結果、大腸菌がウレアーゼ酵素を持たない場合、マウスの腸の健康状態は改善されたそうです。一方、大腸菌がウレアーゼを持つ場合には、腸の炎症が悪化したそうです。さらに、実験参加者5人に同じ抗生物質と下剤を与えた結果、腸内細菌量が10万分の1に減少したそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3150792
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認知症発症とゲーム

2017-11-23 08:30:59 | 研究
視覚刺激への反応を求める特定のゲームでトレーニングを積むことにより、認知症の発症リスクが29%低下する可能性を示唆する研究結果がAlzheimer's & Dementiaに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。2800人以上を対象とした無作為化臨床試験に基づく研究では、いわゆる「脳トレゲーム」が使用されたそうです。この脳トレゲームは、画面中央に表示される物体を識別しながら、同じタイミングで周辺部に表示される別の物体の位置を把握する内容となっているものだそうです。ユーザーが上達してレベルが上がるにつれ、表示スピードが速くなり、難易度が増すそうです。ゲームの目的は、脳の変化する能力(可塑性)を訓練することと、認知や意思決定、思考、記憶などの能力をテストすること。被験者の参加時の平均年齢は74歳だったそうです。ただし、一部の専門家からはこの結果について懐疑的な見方も。

http://www.afpbb.com/articles/-/3151084
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歩き方で個人識別

2017-11-22 08:30:26 | 研究
人工知能(AI)の学習機能を活用し、映像に記録された歩き方の特徴から個人を識別する技術の精度を大幅に高めたという発表があったそうです(YOMIURI ONLINE)。これまで、歩く姿勢や歩幅、重心、手の振り方などを映像から数値化して、個人を特定する技術を開発され、警察庁で防犯カメラに映った被疑者の特定などに試験運用されているそうです。ですが、体の向きが違うと精度が大きく落ちることが課題だったそうです。そこで、数値化すべき特徴を研究者が指定するのでなく、AIが大量の画像から自動的に特徴を探し出す「深層学習」という技術を使い、様々な方向に歩く約1万人の映像をコンピューターに学習させたそうです。その結果、1人で歩いている人物の識別率は、体の向きが90度違うと従来は61・5%にとどまっていたのが、95・8%まで高まったそうです。この技術は、犯罪捜査などへの応用が期待されるそうです。

http://www.yomiuri.co.jp/science/20171108-OYT1T50066.html?from=ycont_top_txt
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異常気象による経済損失額

2017-11-21 08:30:46 | 研究
異常気象に起因した2016年の経済損失が1290億ドル(約14兆6000億円)に上ることが、The Lancetに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。気候変動によって干ばつや暴風雨、洪水が増加していることから、損失額はさらに増加するだろうと警告しているそうです。論文によると、2016年に発生した異常気象は797件で2010年から46%も増加。経済損失額はフィンランドの国家予算に相当する1290億ドルだったというもの。また気候変動によって将来的にも世界各地で熱帯暴風雨や干ばつ、洪水の頻度と深刻度が増すことはほぼ確実であり、貧しい国々の財政が過度に圧迫されるだろうと指摘。貧国では異常気象による昨年の損失額が2010年から3倍に増えており、先進国よりもGDPに占める割合がかなり大きくなっているそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3148793?cx_position=7
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